「遺品整理は何から始めればいい?」
とお問い合わせが多くあります。
今回の記事では、このような質問にお答えします。
遺品整理とは故人の残したものや家具などを整理することを指します。
普通に生活していると、故人が生前に多くのものを残している場合があるので、1人で処分する場合は結構大変な場合が多いです。
また、遺品として換金性の高い物もあれば、全く換金性のない物もあるのが注意点です。
素人目だと換金性のあるものや希少価値のあるものを処分してしまう可能性もあるので、遺品整理は案外難易度が高いケースもあります。
遺品の整理は心の整理と言われることもあるのがポイントとなっています。
というのも、故人の持っていたものが多く残る場合があり、中には処分する遺族と思い出のある物が存在するからです。
人によっては故人との思い出があるものを簡単に処分できない場合もあり得るかもしれません。
買い取ってもらうことも躊躇してしまうことがあるでしょう。こういった理由の数々が遺品整理を難しくしています。
遺品の整理を行う時期としては下記の3パターンがメインとなってきます。
特に四十九日や百箇日法要後は日本独特の文化でもあり、慣れていないと少し理解が難しい部分もあるかもしれません。
したがって、ここからはそれぞれの遺品を整理する時期について具体的に解説します。
もし、身近な人がなくなってしまった場合は多くの手続きがあります。具体的には下記のような手続きをすることがほとんどです。
上記のようにいずれも種類が多く、短時間で終わらない場合もあるので同時に遺品整理まで手が回らないということもあり得ます。
遺品の整理ができるのは身の回りの手続きが完了した後になることがほとんどです。
葬儀が終わってすぐに遺品の整理を始めることもあります。
というのも、故人がもし賃貸に住んでいた場合は契約の関係ですぐに退去の手続きをしないといけないので、なるべく早く始める必要があるからです。
また、遺族の方が遠方に住んでいる場合は、集まる機会も少ないので葬儀や告別式と並行して遺品整理や形見分けに移ることもあります。
どちらのパターンにせよ、そこまで余裕がないことが多いので、葬儀が終わってから遺品の整理を行うことは多いです。
四十九日や百箇日法要後に遺品の整理が行われることもあります。
49日や100日の間にじっくりと遺品のことについて遺族と話し合うことができるので、トラブルなどを抑えることが可能です。
もし、遺品整理をしていてもきちんと遺族間で話し合うことができていれば譲り合いなども可能になります。
遺族間でトラブルなく安心して遺品の整理を終えたい場合は、四十九日や百箇日法要後に遺品の整理を行うことがおすすめです。
遺品整理を行う際には下記の2つの方法で行うことがほとんどです。
いずれもメリットやデメリットがあることが特徴的です。そのためここからはそれぞれの遺品整理の方法について具体的に解説いたします。
遺品を整理する際には親族自ら行うことが可能です。メリットとデメリットは下記のようになっています。
親族で行う場合 | ||||||
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メリット | ・業者に依頼する必要が無いのでほぼコストがかからない ・自分たちの手で遺品を丁寧に整理できる |
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デメリット | ・時間が非常にかかることが多い ・手慣れていないので遺物を落としてしまったりして破損させることがある ・気持ちが整理できていないと遺品を整理している最中に辛くなってしまうことがある |
自分たちで遺品整理を行う場合はほぼコストはかかりませんが、時間がかかったり、気持ちの部分の問題については注意するようにしましょう。
遺族自ら遺品整理する以外の方法だと、プロの業者に頼むという方法もあります。具体的なメリットとデメリットは下記のようになっていることが特徴的です。
遺品整理業者に頼む場合 | ||||||
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メリット | ・遺品の仕分けから手続きまでを一貫して行ってくれる ・プロなので作業スピードが速い ・遺品整理士という資格を持っている業者の場合、さらに丁寧に作業をしてくれる |
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デメリット | ・費用が掛かってしまう ・作業が雑だったり、遺品をきちんと取り扱わない業者もいるので注意が必要 ・第三者が絡むことになるので相続関係でトラブルが起きることもある |
プロに遺品整理を頼む場合は非常にスムーズに作業が進みますが、費用が掛かる点は無視できません。また、作業の品質が低い悪質な会社もあるので注意しましょう。
遺品整理を自分でやる場合は下記の3つの手順で行うことが多いです。
上記のように順番に作業を進めることで効率良く遺品整理を行うことが可能です。したがって、ここからはそれぞれの遺品の整理の手順について詳しくご紹介していきます。
まずはいきなり遺品整理を始めるのではなく、遺品整理に必要な準備を進めていくことが大切となります。
下記の手順で準備を進めましょう。
遺品整理では壊れやすいものもあったりする場合があるので、準備無しで取り組まないようしましょう。
作業しやすい服装と遺品を整理するための道具類を揃えて、遺品整理を開始することが大切です。
まずは遺品整理を行う前に作業しやすい服装を下記のように準備しましょう。
遺品整理中はホコリを吸ってしまったり、物を踏んで足に怪我をする危険があるため、必ず上記の服装や装備を準備しましょう。
遺品を整理する際に必要な道具類は下記のようになっています。
遺品整理の際は上記のように大量の道具類が必要になります。特に廃棄する際に場所が少し遠い場合や集合住宅の場合は台車が必須です。
遺品を自分でごみ処理場などに運搬して処理する場合は、車の準備もしておくとさらに効率よく作業が進みますよ。
遺品の整理を始めた後は仕訳が必要です。適当に廃棄してしまうと、間違えて換金性のあるものなども間違えて捨ててしまうことがあるので注意しましょう。
そこで、遺品の仕分けをする際には下記のような手順で作業をしましょう。
したがって、ここからはそれぞれの遺品の仕分け方について具体的に解説します。
遺品の整理を進めていく場合は、必要なものと不要なもので仕分けをしていきましょう。
そこで、セルフ仕分け表があると便利です。具体的には下記ような表を作るといいでしょう。
品目 | 粗大ごみ | 燃えるゴミ | 燃えないゴミ | ビン・カン | 本、雑誌 | プラスチック | リサイクル | 寄付 | 遺族宛て | 相続 |
セルフ仕訳帳があると、一目で仕分けの進行度などが分かるので非常に便利です。
遺品整理での仕分けの際のミスも減らせるため、セルフ仕訳帳を導入してみると良いでしょう。
下記の物はリサイクルすることが可能なので、仕分けする際に覚えておきましょう。
大型家電に関しては下取りに出したり、業者に回収してもらうことがおすすめです。その他のものはリサイクルショップなどに出すことができます。
いずれにしろ、自分に合った方法で処分を行うようにしましょう。
物によっては遺品を捨てるか整理収納する必要があります。具体的には下記のような流れで考えていくと良いでしょう。
必要なものか不要なものかで対応が変わってきます。そのため、あらかじめ上記の流れを理解して、遺品の整理を行うように心掛けましょう。
換金性がある場合やまだ使えるもので有ればリサイクルショップや出張買取で処分をしましょう。
多少お金が返ってくることがあるので、遺品整理の費用の軽減に繋がります。
特にブランド品などがある場合は高く買い取ってもらえる場合が多いです。
間違えて廃棄してしまったりしないように、買取をしてもらうまでは大事に保管するように心掛けましょう。
不要なものはごみとして破棄処分しましょう。
遺品とはいえいつまでも取っておくとスペースを使ってしまうので、思い切って破棄処分をすることが大切です。
破棄処分する際にはきちんと分別し、地方のごみ処分法に従って破棄処分を行うようにしましょう。
くれぐれもマナーを破ったり、不法投棄は一切厳禁です。
もし、必要なものや使えそうなものがあって、保管しておきたいという場合は整理して収納するように心掛けましょう。
遺品整理をスムーズに行うコツとして下記の2つがおすすめです。
いずれも遺品整理を滞りなく行う際に必要な考え方です。遺品整理を行う際には強く心がけるようにしましょう。
遺品はすべて処分する前提で取り組むようにしましょう。
というのも、遺品は膨大な数になってしまうことがあるので、すべて残すことが難しいからです。
また、遺品をすべて処分する前提で取り組まないと全く作業が進まない上に場合によっては途中で投げ出してしまう可能性もあります。
基本的に遺品はすべて役割を終えたものと認識して処分の作業を進めるようにしましょう。
特に使う予定がない遺品を「いつか使うから残しておこう」という形で保存することはおすすめしません。
というのも、結局ずっと使うことなくスペースを圧迫し続けてしまう可能性があるからです。
そのため、遺品を整理する際には「今使うかどうか」という基準で作業を進めていきましょう。今いるかいらないか判断することでさらに効率の良い処分が可能です。
少しでも遺品の処理を手早く終わらせるためにも、今使わないものは処分しましょう。
遺品整理する際には下記のようにいくつか注意点が存在します。
もし、上記の注意点を無視して遺品整理を開始してしまうと、不要なトラブルを起こしてしまう場合もありえるでしょう。そのため、ここからはそれぞれの遺品整理の注意点を詳しくご紹介します。
遺品整理には相続などの問題も絡んでくるため、遺族とはしっかりと話し合う必要があります。もし、遺族同士で話し合いをしておかないと、そのまま遺族間で大きなトラブルとなる場合もあり得るので注意しましょう。
もし、遺品を整理している中で貴金属や骨とう品などが出てきた場合は必ず鑑定に出しましょう。換金性が非常に高いので、勝手に持って帰ると遺族間でトラブルになってしまうので要注意です。
また故人の集めていたコレクションアイテムが出てきた際も、必ず鑑定に出すようにしましょう。
コレクションアイテムは一見素人には値打ちがない感じられる場合がありますが、鑑定すると案外高価なものだったりするので鑑定に出すことがおすすめです。
遺品整理を本格的に行う前に先に公的な手続きを済ませておくと楽です。特に下記の3つは必ずチェックするように心がけましょう。
税金やお金に大きくかかわってくることなので、早めの手続きを行うことをおすすめします。
もし、手続きをスルーしてしまうとお金が無駄になってしまうこともあり得るので、チェックは怠らないようにしましょう。
遺品整理を行っていると処分の方法に困ったり、中々捨てられないものが出てくる場合もあるでしょう。その際には、いったん保留を考えることも大切です。
故人が亡くなってすぐに遺品整理を行ってしまうと、精神的に気分が落ち着いていない場合もあり、思うように遺品整理が進まないこともあり得ます。
そのため、ある程度時間が経って冷静になってから遺品整理をすることも考えてみるといいでしょう。
遺品整理を自分で行うのではなく、もしプロの業者に依頼する場合は下記のような流れになります。
もし、何も調べず適当に業者に依頼すると後悔することもあります。そのため、じっくりと手順に沿って依頼するようにしましょう。ここからはそれぞれの手順について詳しくご紹介します。
まずは遺品整理業者をじっくりと選びましょう。
自分で調べて遺品整理業者のホームページや口コミを見て判断していきます。そこで、もし口コミの評判が極端に悪い場合は注意が必要です。
口コミでの評判が極端に悪い遺品整理業者は何らかの問題を抱えている場合があるので依頼しても後悔することになります。
遺品整理士のいる業者だとさらに安心して任せることができるのでおすすめです。
遺品整理業者で良さそうな会社があれば、まずは遺品整理の見積りをお願いしましょう。
見積もりをすることで大まかな予算感が判明するので、遺品整理業者を比較できて便利です。
また、いくつかの遺品整理業者から相見積もりを取って決めていくようにしましょう。
最終的な条件などを見て、より最適な遺品整理業者に依頼してみることがおすすめです。
遺品整理業者が決まり、スケジュールが決まった場合は当日は作業に立ち会いましょう。
遺品整理士を持つ遺品整理業者であれば細かく相談にも乗ってくれるので、より遺品整理がスムーズに進みます。
そのため、自分の思い通りに遺品整理を進めていきたい場合は、当日の立ち合いで細かく遺品整理業者に指示を出していきましょう。
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