お墓の維持費用を先祖の供養を大切にしながら負担を減らす方法

先祖の供養を大切にすることと、負担を減らす方法は両立できるのをご存知でしょうか？

この記事では、お墓維持費用の内訳や相場、費用を抑える方法や維持のポイント、公営墓地や民営霊園、寺院墓地などの種類を比較することができます。

また、お墓じまいにかかる費用や手続きについても解説し、代替手段としての永代供養墓や樹木葬についても触れています。先祖を大切にしつつ、負担を減らすための情報をお届けします。

お墓の維持費の内訳と相場

 お墓の維持費の内訳

主に｢管理費｣｢護持会費｣｢墓石の定期的な手入れやクリーニングの費用｣に分けられます。管理費は、霊園や墓地に対して支払う必要があり、お墓の維持費用の大部分を占めます。

通路や水場、ゴミ箱、駐車場などの共用部分の管理清掃費用、草木や樹木の刈り取りや修繕費用が含まれます。

護持会費は、寺院墓地にお墓を建てている場合にかかります。檀信徒契約を結んで檀家に入る必要があり、檀家の会費が｢護持会費｣として寺院墓地の維持費になります。

墓石の定期的な手入れやクリーニングの費用は、お墓の美観を維持するために必要な費用で、定期的に行うことが望ましいです。法要時のお布施や寄付金は、お墓の管理や維持に必要な資金を集めるために必要な費用です。

お墓の維持費用の相場

管理費は、墓地の種類によって異なります。公営墓地の場合は1年あたり1,000～10,000円程度で、民営墓地の場合は5,000～15,000円程度が相場とされています。

護持会費は10,000～20,000円程度です。

墓石の定期的な手入れやクリーニングの費用は、色あせを直す費用は5,000円から、欠けてしまったり、ひびが割れてしまった場合の修理は30,000円からが相場となっています。

お墓参りにいくことができなくてお墓参り代行をお願いする場合、3,000円~10,000円程度かかります。

お墓の維持費は誰が払うべきなのか

お墓の維持費については、一般的にはお墓の相続人である｢墓守｣が負担することが多いようです。墓守とは、お墓を継承した家族のことで、長男や長女が継承者になることが多いです。

ただし、お墓の相続人の決定方法は明確に決まっておらず、口頭や手紙、遺言書で指定することもできます。また、お墓を所有する人が管理費を支払うことが一般的で、公営、民営、寺院などによって管理費の相場は異なります。

墓地の管理料や墓石の維持費など、お墓の維持費用は一定期間にわたって支払われるため、墓守以外の家族や親族と相談して負担方法を決めることが大切です。

お墓の維持費が払えなくなったらどうなるか

お墓の維持費が払えなくなった場合、管理者から支払いの催促が通達されます。維持費を支払わないまま数年間経過すると、お墓の管理がされなくなり、使用権を失うことがあります。

使用権を失ったお墓は、撤去され、無縁仏として公営の無縁塚に埋葬される場合があります。管理費の未払いで使用権を失うことを避けるためには、お寺や霊園に相談し、解決策を模索することが大切です。

また、お墓の維持費は、墓石の移動や区画の整地費用、法要のたびにお布施など、管理費以外にもかかることがあるため、計画的な予算管理が必要です。

管理費が支払えない場合は自治体の支援も検討できますが、全国各地それぞれの自治体から補助金がでているわけではないため、事前に確認が必要です。

お墓の維持費を抑えてお墓を残し続けることは難しい

お墓の維持費のなかで、いちばん支払金額の割合が高いのは、管理費用ですが、管理費用は契約のときに定められた金額を支払うほかありません。

寺院墓地の場合、お墓を建てる条件として、護持会費を納める必要があるところがほとんどです。

墓石の定期的な手入れやクリーニングの費用は、自分で定期的に手入れをすることで抑えることができますが、墓石は天然物なので経年劣化します。

お墓の維持費を支払うことがむずかしくなったら、お墓を閉じることを検討しましょう。

お墓の維持費を抑えて供養し続ける方法

お墓の代替手段としての永代供養墓や樹木葬

お墓の代替手段として、永代供養墓や樹木葬が注目されています。永代供養墓とは、寺院や霊園が継承者に代わってお墓の管理や供養をしてくれるお墓のことで、継承者がいなくてもお墓を購入できるため需要が高まっています。

また、費用が比較的安く済むというメリットもあります。一方、樹木葬は、自然に還ることをコンセプトにしたお墓で、明るく開放的な庭園風の墓地に樹木が植えられ、故人の名前が刻まれたプレートが置かれます。

どちらの代替手段も、お墓を維持するために必要な手間や費用を省けるため、少子化や核家族化が進む現代において注目されています。

ただし、永代供養墓には合祀墓や合葬墓といった他の人の遺骨と一緒に埋葬するものがあるため、家族や親族の理解を得ることが難しい場合があることに注意が必要です。

お墓の引越しを考えるなら知るべき墓石撤去の費用

墓石の撤去費用は、立地や大きさ、処分費用によって異なります。一般的なお墓の解体費用の相場は、1平方メートルあたり10～20万円程度といわれています。

閉眼供養料や離檀料、解体費用などの費用もかかるため、お墓を引越す場合は事前に業者の見積もりを取ることが大切です。

お墓の維持費を抑えて供養し続ける方法

お墓の維持費用の内訳を教えてください

お墓の維持費用には、清掃費用や管理費用、永代供養料などが含まれます。

お墓の維持費用を誰が負担すべきなのでしょうか

基本的には、お墓を建てた人やその家族が負担することが一般的です。ただし、相続や放置などにより負担者が不明確になる場合もあります。

お墓の維持費用が払えなくなった場合、どうなるのでしょうか

払えなくなった場合、自治体や管理団体によっては、一定期間支払いが滞っても引き続き供養を続けることができる支援制度が設けられている場合もあります。ただし、一定期間経過しても支払いがない場合は、お墓が撤去される可能性もあります。