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樹木葬とは?後悔する前に知るべきデメリット・トラブルと費用

樹木葬とは?後悔する前に知るべきデメリット・トラブルと費用

「CMやチラシでよく聞く樹木葬ってなに?」
「樹木葬にして後悔することはあるの?」
とお問い合わせが多くあります。

樹木葬(じゅもくそう)は、墓石の代わりに樹木やお花を墓標として故人を供養する納骨先のことです。

承継者がいらない、年間管理費用がかからない、自然に還れると人気の樹木葬ですが、知らないと後悔するデメリットや、事前に抑えておくべきトラブル・後悔する事例が15つあります。

故人がやすらかに眠れるように、デメリットやトラブルを抑えたうえで納骨先を探すことをおすすめします。

【無料】お墓の質問・相談窓口
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樹木葬の仕組みとは?自然葬との関係や歴史からわかる意味・定義

樹木葬(じゅもくそう)は、故人のご遺骨を永代に管理・供養する永代供養のひとつで、樹木(シンボルツリー)・お花が墓標(お墓のしるし)になります。

都道府県から許可を得た寺院・霊園によって管理・運営されています。

樹木葬の埋葬方法の仕組み

ご遺骨の埋葬の方法は、樹木の根本やお花の周りにそのまま埋葬する、木綿をつかった布袋に包んで埋葬する、微生物など生物の作用で分解される容器にご遺骨を移して埋葬する方法があります。

樹木葬と永代供養墓・納骨堂のちがい

樹木葬と永代供養墓のちがい

樹木葬と永代供養墓は墓標がちがいます。樹木葬の墓標は樹木・お花ですが、永代供養墓は、墓石が墓標となります。納骨場所や参拝のスペースは屋外にあることが多いです。

永代供養墓は、地上に参拝用の像・塔・碑(モニュメント)があって、地下にご遺骨を安置する納骨室(カロート)があるタイプや、地上にご遺骨を安置する棚があるタイプがあります。

樹木葬と納骨堂のちがい

樹木葬と納骨堂はご遺骨を安置する場所がちがいます。納骨堂は、寺院・霊園の敷地のなかの建物に納骨します。

納骨場所や参拝のスペースは屋内にあるので、天候に左右されずに参拝ができます。

納骨堂には、コインロッカーのように箱型になっている納骨壇に骨壺を安置するタイプ、上段に仏壇・位牌を安置して下段に骨壺を安置するタイプ、受付に専用のICカードをかざすと、参拝室にご遺骨がはいった容器が運ばれてくるタイプがあります。

樹木葬は海や山にご遺骨・ご遺灰を還す自然葬のひとつ

樹木葬はご遺骨(ご遺灰)を海や山など自然に還す自然葬のひとつです。自然葬には、海洋葬・森林葬(散骨)・バルーン葬・宇宙葬・土葬・風葬・鳥葬・水葬があります。

海洋葬・森林葬(散骨)

海洋葬は漁業権がない海の沖合でご遺骨(ご遺灰)を散骨する葬法、森林葬は山奥にご遺骨(遺灰)を散骨する葬法です、散骨したあとは献花や献酒をして故人を供養します。

ご遺骨をそのまま散骨することは、刑法190条の遺骨遺棄罪の規定で禁止されています。

ただし、「葬送のための祭祀のひとつとして節度をもって行われる限り、遺骨遺棄罪にはあたらない」とあるように、遺骨とわからないような状態で散骨をすることは禁止されていません。

厚生労働省のホームページの散骨に関するガイドライン(令和3年3月31日)が掲載されていますが、散骨するご遺骨の具体的な大きさは定められておりません。

日本海洋散骨協会のガイドラインでは、ご遺骨を1mm~2mm程度に粉骨しなければいけないと定められていることから、0.2mm以下に砕いてから散骨している業者が多いです。

厚生労働省のホームページの散骨に関するガイドライン
  1. ・陸上
  2. あらかじめ特定した区域(河川及び湖沼を除く。)
  3. ・海洋
  4. 海岸から一定の距離以上離れた海域(地理条件、利用状況等の実情を踏まえ適切な距離を設定する。)
  5. ・焼骨の大きさ
  6. その形状を視認できないよう粉状に砕くこと。
  7. 参照元:厚生労働省のホームページの散骨に関するガイドライン
日本海洋散骨協会のガイドライン
  1. 事業者は、人が立ち入ることができる陸地から1海里以上離れた海洋上のみで散骨を行い、河川、滝、干潟、河口付近、ダム、湖や沼地、海岸・浜辺・防波堤やその近辺での散骨を行ってはいけません。
  2. 散骨のために出航した船舶においてのみ散骨を行い、フェリー・遊覧船・交通船など一般の船客がいる船舶において散骨を行ってはいけません。
  3. 海岸から一定の距離以上離れた海域(地理条件、利用状況等の実情を踏まえ適切な距離を設定する。)
  4. 海洋上で散骨を行うに際しては、漁場・養殖場・航路を避け、一般の船客から視認されないように努めなければいけません。
  5. 参照元:日本海洋散骨協会のガイドライン

バルーン葬

ご遺骨を大きなバルーン(風船・気球)のなかに入れて、地上から10km~50km先の成層圏まで上昇させて空中に散骨する葬法です。

バルーン葬をする場所は、最低10㎡四方(縦10メートル×横10メートル)の空き地で、角度45度の上空付近に高層ビルや電線など、障害物が無い場所です。

故人が過ごしてきた自宅の庭、思い出の場所といった希望の場所からバルーンを飛ばすことができます。

宇宙葬

宇宙葬は、ご遺骨(ご遺灰)を葬儀専門の衛星の無人ロケット、通信で利用する大型の衛星や月面着陸船に乗せて、国際航空連盟で定義されている宇宙空間(地上から100 km)まで打ち上げて散骨をする葬法です。

ご遺骨をNASAの月面探査機に乗せて月面へ飛ばして接地した箇所をお墓にする月面葬という葬法もあります。

土葬

土葬は、ご遺体を火葬した焼骨ではなくて、ご遺体を埋葬する葬法です。ご遺体をそのまま埋葬する方法とご遺体を棺に入れて埋葬する方法があります。

墓地埋葬法の第2条で、法律上の「埋葬」とは死体を土中に葬ることと記載されているので、法律によって認められた墓地であれば、土中に死体を埋葬することは問題ありません。

山梨県北杜市明野町の風の丘霊園、茨城県常総市の朱雀の郷、北海道余市郡のよいち霊園のように土葬ができる霊園はあります。

ただし、各自治体の条例や墓地管理者が定めた規則によって、土葬ができない寺院・霊園が多いです。

風葬

風葬は、ご遺体に衣を着せて木の上・洞窟・崖に安置して日の光や雨に当てて白骨化を待つ葬法です。

ご遺体が白骨化されてからそのまま放置する方法、白骨化したご遺骨を水で洗って(洗骨)、別の場所に安置する方法があります。

日本で風葬は禁止されておりますが、平安時代には京都で、戦前までは沖縄でおこなわれていました。

鳥葬

鳥葬(天葬)は、読経によって魂が抜けたご遺体の衣服を取り去って野山や岩の上などに置いて、鳥(主にハゲワシ)に食べさせて天高く運んでもらう葬法で、チベットでおこなわれています。

似ている葬法として、ケニア南部からタンザニア北部の先住民マサイ族がおこなう野生の獣(ライオン・ハイエナ)にご遺体を与えて自然へ還す獣葬(野葬)があります。

水葬

水葬とは、ご遺体やご遺骨を川や海に流す葬法のことで、亡くなったかたのご遺体・ご遺骨を小さな舟に乗せて海に流す舟葬、亡くなったのご遺体・ご遺骨をそのまま海に沈める海葬・川に流す川葬があります。

日本では、原則として禁止されていますが、船舶の航行中に乗組員・乗客が亡くなったときに、条件を満たしていれば船長の権限で水葬をおこなうことができます。

条件

舟葬はスウェーデンやノルウェーで、海葬はポリネシアやアメリカ・インディアンでおこなわれておりました。

川葬はインドのガンジス川で現在もおこなわれています。火葬場で火葬した焼骨をお坊さんと一緒にガンジス川に運んで流しています。

樹木葬の歴史

1991年10月に神奈川県相模灘沖で散骨

葬送の自由をすすめる会が1991年10月に神奈川県相模灘沖で散骨をおこなったことに対して、法務省と厚生省(現厚労省)の非公式の見解で、違法であると断言できなかったことから世間の注目を集めました。

法務省の非公式の見解
「葬送のための祭祀として節度をもって行われる限り遺骨遺棄罪に該当しない」
厚生省(現厚労省)の非公式の見解
「墓地埋葬法はもともと土葬を問題にしていて、遺灰を海や山にまくといった葬法は想定しておらず、対象外である。だからこの法律は自然葬を禁ずる規定ではない」

しかし、海洋散骨ができる・できないにかかわる法的な根拠がないので、違法なのか、適法なのか議論が絶えず、海洋散骨とはちがう自然葬を求めるかたが増えました。

1999年に岩手県の祥雲寺(現:知勝院)で樹木葬が誕生

1999年に岩手県の祥雲寺(現:知勝院)にご遺骨の近くに低木類の樹木を植えて里山の緑化再生を兼ねる樹木葬が誕生しました。

2004年に北海道長沼町で樹木葬墓地問題が発生

2004年に北海道長沼町でホロナイ樹木葬森林公園で墓地以外の場所で散骨する樹木葬が問題となりました。地域の住民の反対運動をした結果、長沼町議会が墓地指定を受けた場所でしか散骨できないという条例を制定しました。

2006年に神奈川県横浜市の霊園で初の公営の樹木葬が誕生

2006年に神奈川県横浜市の「横浜市営メモリアルグリーン」で初めての公営の樹木葬が誕生しました。

2006年以降、人口が多くて墓地不足が問題となっている都市部を中心に、樹木葬が普及し始めました。2012年には小平霊園に都立霊園初の樹林墓地が誕生しています。

2022年現在 整備が進んでいる樹木葬

公共・民間を問わずに樹木葬の区画が増え続けておりますが、霊園の一部の区画を整備してつくられた樹木葬墓地が多いことから、埋葬したご遺骨が自然に還る樹木葬墓地を求める声が多くなっています。

自然葬・樹木葬を選んだ芸能人一覧

樹木葬を選んだ芸能人

自然葬・樹木葬を選んだ芸能人一覧

自然葬を選んだ芸能人・有名人

後悔する前に知るべき樹木葬のデメリットや14つのトラブルと注意点

樹木葬のデメリット

デメリット

  • 親族の同意を得るのがむずかしい
  • 季節により見た目が変わる

親族の同意を得るのがむずかしい

樹木葬は、お墓とは供養方法や埋葬方法がちがいます。遺族・親族のなかにはお墓にこだわりがあったり、樹木葬に抵抗があるかたもいます。

しかし、故人の生前の希望や跡を継ぐ承継者のことを考えて、樹木葬にしたい意思があるなら遺族・親族の同意を得たうえで契約したほうがいいでしょう。

お墓と樹木葬のちがい
お墓 樹木葬
墓標 墓石 樹木や花
埋葬方法 骨壺のままカロートに安置 骨壺からだして埋葬
骨壺のままカロートに安置
供養方法 個別供養 永代供養
お供え物 可能 不可・可能だけど持ち帰り
お線香 可能 消防・景観の観点で不可
お花 花立に差し込む 地面に寝かせておく
卒塔婆 あり なし

季節により見た目が変わる

冬になると葉が落ちるヤマボウシやハナミズキなどの落葉樹、年中葉が生い茂っているクスノキ(楠)やオリーブ(橄欖)などの常葉樹のように、樹木葬で使われている樹木にも種類があります。

落葉樹は季節によって、葉が落ちてしまうので見た目が寂しくなる季節があります。ただし、サクラやハナミズキ、サルスベリのように落葉樹が植えられている樹木葬墓地は花が咲く季節になると綺麗な雰囲気に包まれます。

樹木葬のメリット

メリット

  • 景観が良い
  • 月日を実感できる
  • 自然(土)に還れる
  • 日光に当たれる
  • 費用が安い
  • 年間管理費が先払いのものが多い
  • 宗旨・宗派不問が多い
  • 戒名がなくても納骨できるケースが多い
  • 後継者の心配がいらない

景観が良い

樹木葬の霊園は、緑が多くて明るい開放的な景観を保つために専門の業者をいれて手入れしています。

草花を植えた花壇がきれいな庭園型樹木葬(ガーデニング樹木葬)や、整えられた芝生に数本の樹木が植えられているシンボルツリー型樹木葬、霊園を平らにして芝生を植えて樹林を目指す樹林型樹木葬のように、墓石が並ぶ霊園とはちがった景観です。

生前に購入して何度か足を運んで満足しているかた、自然が好きだった親のために購入してお参りをする度に満足しているかたは多くいらっしゃいます。

月日を実感できる

樹木葬は1999年に国内で誕生したので、江戸時代から続くお墓の歴史とくらべると日が浅いです。いまでもあたらしい樹木葬墓地ができています。

樹木葬に使われる樹木は、年々成長するので故人が眠りについてからの月日を植物の成長から感じることができます。

自然(土)に還れる

樹木葬には、自然の里山のなかにある区画に樹木や草花を植える里山型樹木葬、霊園のなかの区画を再整理してつくられる霊園型樹木葬があります。

里山型樹木葬は、区画の整地は最小限にとどめて自然を残しています。ご遺骨は骨壺・骨箱・骨袋を使わずに直接埋葬することが多いので土に還ることができます。

日光に当たれる

樹木葬は、お墓とおなじように屋外にあるので自然の光を浴びながら眠りにつくことができます。

費用が安くて年間管理費が先払いのものが多い

樹木葬の費用相場は5万円~80万円で、お墓の費用相場の100万円~200万円とくらべると費用が安く抑えられる傾向があります。年間管理費用を先払いできる樹木葬も多いです。

戒名がなくても納骨できるケースが多い

戒名は仏の世界における故人の名前のことで、いまは菩提寺のお坊さんからいただくことがほとんどです。

仏教では、戒名で葬儀をすることで、故人が迷わずに仏として極楽浄土へ迎え入れられる(成仏する)と考えられています。ほかの宗教を信仰している、無宗教のかたは必要ありません。

戒名の意味

もともとは仏様から「物事が道理にかなっていること・はずれていること、悪いことと善いことの教え」をうけて、あやまちのないように注意を与えられて、僧・あまとなって修行している仏弟子につけられるものでした。

江戸時代に、檀家制度ができて人々はどこかの寺院に必ず所属しなければいけなくなりました。檀家の人の葬儀はお坊さんが執りおこなったことから、故人が亡くなったあとに戒名を付ける習慣が根付きました。

なかには、お坊さんに高額なお金を支払って、位が高い戒名を授けてもらって身分の高さや富をアピールして戒名を授けてもらっていたようです。

後継者の心配がいらない

樹木葬は、原則として納骨したあとのご遺骨の供養・管理を永代にわたって寺院・霊園に任せることができるので、子どもや孫のようにお墓の後継者がいなくても安心して利用できます。

一部の樹木葬は、承継者が必要なので事前に確認しましょう。

宗旨・宗派不問が多い

樹木葬は、原則として所属している宗教宗派(仏教・キリスト教・神道等)に限らず誰でも供養してもらえます。無宗教でも利用することができます。

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