ダイヤモンドとして遺骨を手元供養する方法や値段と注意点
遺骨・遺灰をダイヤモンドにして手元で供養する方法、作るまでの流れ、費用、期間、注意点などについて詳しく説明します。また、遺骨・遺灰からダイヤモンドが作れる会社も紹介します。
遺骨・遺灰ダイヤモンドとは
遺骨・遺灰ダイヤモンドは、愛する故人の遺灰や遺骨から作られる、ユニークな形のダイヤモンドです。遺灰や遺骨に含まれる炭素をダイヤモンドに変化させるという工程があります。
また、髪の毛からダイヤモンドを作ることも可能です。このダイヤモンドは、地球から採掘される従来のダイヤモンドに匹敵する硬度と輝きを誇ります。
ペットでも遺骨・遺灰ダイヤモンドが作れる
人間の遺骨だけに限らず、大切なペットの思い出を残すためのオプションも提供されています。
ただし、犬や猫のような小動物の遺骨は、炭素の量が少なく、ダイヤモンドを作るには十分でない場合があることに注意が必要です。
ペットの遺骨をダイヤモンドにするためには、ペットの毛や遺骨から炭素を抽出できる業者を選ぶことが望ましいとされます。
遺骨がもろい状態であっても作れる
遺骨からの人工ダイヤモンドの製造は、たとえ老齢や病気などの要因で骨がデリケートになっていても、影響されずにできます。
遺骨からダイヤモンドを作るには、遺骨の状態ではなく、遺骨に含まれる炭素の含有量が決め手となるのです。
遺骨ダイヤモンドのメリット
遺骨ダイヤの作成は、大切な人の思い出を身につけられるジュエリーという形で残すことができるユニークな方法です。
そのため、従来のお墓のような維持・管理の必要がなく、故人を身近に感じることができます。
遺骨から作られるダイヤモンドは、遺骨に含まれる成分によって色が微妙に異なるため、世界にひとつだけの思い出の品になります。
このダイヤモンドは、故人を偲ぶ大切な思い出として、末永くお使いいただけます。
遺骨・遺灰からダイヤモンドになるまでの流れ
遺骨を業者にご遺骨を50グラム〜300グラム程度送ります。依頼する業者によって、自分で郵送する場合と、自宅まで取りに来てくれる場合があります。
業者に届いたら、ご遺骨に十分な炭素量が含まれているか、成分は問題ないか検査して、問題なければご遺骨から炭素を抽出する作業に移ります。
不純物を除く作業をおこなって、ダイヤモンドの元となる炭素を抽出して、黒鉛化させます。
黒鉛化させた炭素の純度をさらに上げるため、高温かつ高圧の環境のなかで合成ダイヤモンドを生成します。
注文内容に応じて、できた原石をカット、研磨してジュエリーへと加工していきます。
ジュエリーとなった状態で、品質検査をおこなって、保証書や鑑定書を発行して、依頼主の手元に郵送されます。
原石の状態のまま受け取りたい、こだわりのデザインカットがある、ダイヤモンドに色付けしてほしいなど、要望に応えてくれる会社もあります。
遺骨・遺灰からダイヤモンドを作る費用
遺骨・遺灰からダイヤモンドを作る費用は、天然のダイヤモンドと同じくダイヤモンドの大きさ(カラット)、カットの種類、ジュエリーのデザインによってちがい、40万円~200万円が相場です。
特に、ダイヤモンドの大きさが費用のなかで大きな割合があって、希望するダイヤモンドが大きくなればなるほど、費用もかかります。ダイヤモンドの大きさはカラットで表されますが、1カラットは200ミリグラムです。
0.20カラットなら40万円~、1.0カラットなら200万円が相場です。ダイヤモンドの生成は海外でおこなうため、原材料の高騰、為替相場によって費用が変わることがあります。
遺骨・遺灰をダイヤモンドにするまでにかかる期間
遺骨ダイヤの制作には、通常4〜6カ月を要します。これは、米国とスイスの工場でダイヤモンドを製造するため、輸送にかかる時間を考慮したものです。
さらに、ダイヤモンドをジュエリーに加工する工程にも時間がかかるため、最低でも4カ月は見ておいた方がよいでしょう。
遺骨ダイヤモンドを作るときの注意点
遺骨・遺灰ダイヤモンドにするうえで必要な遺骨・遺灰の量
ダイヤモンド作成に必要な遺骨の量は、業者によって異なり、7グラムから300グラムが必要とされています。
遺骨に含まれる炭素のみからダイヤモンドを作成する場合は、通常300g以上必要です。
一般的には遺骨全体の4分の1から5分の1が利用されますが、余るほどあっても問題はありません。
なお、西日本側では主要な骨だけを骨壺に納める風習がある地域がありますが、その場合、遺骨の2分の1以上をダイヤモンド制作に使用することがあります。
遺骨の分割を決める前に、事前に業者に確認することをおすすめします。遺骨や遺灰が少ない場合、代わりに髪の毛から抽出したカーボンを使用するオプションを用意している業者もあります。髪の毛は将来のために取っておくとよいでしょう。
ダイヤモンドへと加工にしたら、元には戻せない
愛する人の遺灰や遺骨は、その家族や友人にとって特別な意味を持っています。しかし、一度処理された遺骨は、元の状態に戻すことができないことを考慮することが重要です。
依頼する前に、時間をかけて検討し、ご家族と話し合うことをお勧めします。また、葬儀後すぐに納骨する予定で、49日以内という期限がある場合は、限られた時間の中で、迅速に判断できるように心がけることが大切です。
また、ダイヤモンドの制作を依頼する際には、顧客満足度の高い丁寧な対応をしてくれる業者を選ぶことが肝心です。
原則として修理保証がないので紛失やキズに注意
遺骨ダイヤモンドには、ダイヤモンドである旨の照明、ダイヤモンドの成分(故人の遺灰や遺骨)、カット、カラット、製造時期などの製造仕様を証明する保証書が付属しています。
しかし、従来のダイヤモンドのように紛失や損傷に対する保護はありませんのでご注意ください。ご決断の際には、この点にご留意いただくことが重要です。
遺骨・遺灰からダイヤモンドが作れる会社
遺骨から合成ダイヤモンドの製造を行う代表的な企業として、アルゴダンツァ社(スイス)、ライフジェム社(米国)、ロニテ社(スイス)などがあります。
これらの企業には、インターネットを通じて直接連絡を取ることもできますし、日本の代理店と連携して手続きを進めることも可能です。
代理店を通じて依頼する場合、ジュエリーの製作を海外の会社に一任して、加工を国内でおこなうケースがありますが、デザインやコストなどを考慮して、最適な会社を選ぶことが大切です。
遺骨ダイヤモンドについてよくある質問
遺骨・遺灰ダイヤモンドを教えてください
遺骨・遺灰ダイヤモンドは、愛する故人の遺灰や遺骨から作られる、ユニークな形のダイヤモンドです。遺灰や遺骨に含まれる炭素をダイヤモンドに変化させるという工程があります。
どんな状態の遺骨でも作れるか教えてください
遺骨からの人工ダイヤモンドの製造は、たとえ老齢や病気などの要因で骨がデリケートになっていても、影響されずにできます。遺骨からダイヤモンドを作るには、遺骨の状態ではなく、遺骨に含まれる炭素の含有量が決め手となるのです。
遺骨ダイヤモンドのメリットを教えてください
遺骨ダイヤの作成は、大切な人の思い出を身につけられるジュエリーという形で残すことができるユニークな方法です。そのため、従来のお墓のような維持・管理の必要がなく、故人を身近に感じることができます。