公園墓地とは?おすすめの公園墓地と申し込みの際の注意点を解説
公園墓地は、墓地を公園のような環境で整備し、自然とともに眠ることができる空間です。
公園墓地には、自然を楽しみながら追悼の時間を過ごせるメリットがありますが、デメリットもあります。
この記事では、公園墓地の選び方や申し込みの際の注意点、向いている人と向いていない人についての説明や、自然豊かでおすすめの公園墓地3選もご紹介します。
公園墓地とは?特徴も説明
公園墓地とは?
明るく綺麗な環境の墓地
公園墓地は、明るく、綺麗で広い環境を持つ墓地のことです。
霊園と呼ばれることもありますが、他の霊園とは一線を画すレクリエーションとしての側面を持ちます。
都市計画法では、墓地の面積の3分の2以上を公園として定められていて、都道府県知事が設置します。
日本初の公園墓地
日本初の公園墓地は東京都立多磨霊園です。
東京都立多磨霊園は、1923年4月1日に開園しました。1930年代、都市人口の急増に伴い、市内に墓地を設置することが困難となり、郊外に公園墓地が整備されるようになりました。
公園墓地の特徴
墓地の面積が広い
公園墓地は、公園用地の3分の2という大きな面積を占めており、その広さは際立っています。
墓地内は車やバスで移動できる場合もあります。寺院墓地や共同墓地と比較すると、公園墓地はかなり規模が大きく広いです。
自然が豊か
霊園の敷地内には、豊かな緑があふれ、自然の恵みをたくさん受けています。
整然と並んだ木々や点在するベンチなど、四季折々の美しさに包まれながら、ゆったりとした時間を過ごすことができます。
お墓参りの後にお弁当を広げている人や、お花見やお散歩コースとしても利用される場合もあります。
公園墓地の魅力は、明るい雰囲気の中で故人を安らかに眠らせることができること。それが、お墓参りをする人と、大切な人との絆を深めてくれるのです。
民営と公営がある
公営の公園墓地のほかに、公園のような雰囲気を持つ民営墓地があります。植栽や緑が豊かで、「○○ガーデニング霊園」のように「ガーデニング」を名称のものもあります。
また、バラの並木に囲まれた洋風の公園墓地や、芝生やレンガで覆われた公園墓地など、見た目にも美しい公園墓地が数多く誕生しています。
民営墓地は設計の自由度が高く、公営の公園墓地に比べて個性的でユニークな墓地もあります。
宗教不問で埋葬できる
多くの公園墓地は、宗教不問で埋葬できます。
一方、寺院の敷地内にある墓地は、その寺院と同じ信仰を持つ人しか埋葬できないのが一般的です。
公園墓地は宗教的な制約がなく、どのような信条を持つ人でも埋葬できる場合が多いです。また、無宗教の人も利用できます。
公園墓地のメリットとデメリット
公園墓地のメリット
明るい雰囲気の墓地でお参りできる
従来の墓地に対するイメージは、地味で薄暗く怖いものでした。
しかし、公園墓地は開放的で自然が多く、明るい雰囲気の中でお墓参りをすることができます。
また、お墓参りに散歩やハイキングなどもできるので、子どもたちにも「楽しいお出かけ」と思ってもらえるかもしれません。
どんな人でも埋葬できる
公園墓地は通常、多様な信条や国籍の人々を受け入れ、一緒に埋葬することができます。
一方、寺院墓地や宗教上の制約がある墓地では、家族の誰かが別の宗教に改宗している場合、一緒に埋葬することができないことがあります。
公園墓地では、異なる宗教を持つ家族も一緒に眠ることができます。
多くの公園墓地がバリアフリーになっている
公園墓地は、バリアフリーに設計されていて、高齢者や移動が困難な方にも配慮されていることが多いです。
そのため、車いすや移動が困難な方でもお墓参りしやすいように、通路がスムーズであったり、広々とした空間が確保されているのが特徴です。
公園墓地のデメリット
年間管理費がかかる・高い傾向がある
公園墓地は、施設の維持・管理を総合的に行うため、一般的に年間維持費がかかり、他の選択肢より若干高くなる場合があります。
ただし、寺院墓地とは異なり、お布施や寄付を必要としないため、不定期にお布施を納める必要はありません。
広すぎてお参りが大変な場合もある
公園墓地は敷地が広大なため、入り口から墓地までの距離がかなりあります。
特にお盆などの混雑時には、お花やお供え物を持った参拝者が多く、長い距離を歩くことになります。特に高齢の方や足の不自由な方にとっては大変なことです。
また、駐車場から公園の入り口までの道も遠く、面倒な思いをする可能性があります。
公園なのでお参り目的以外の人もいる
公園墓地は、故人を偲ぶ場所であると同時に、一般のための共同公園でもあります。
散歩やジョギングをしたり、テニスなどを楽しむ人もいます。
そのため、墓地と無関係の目的で来ている共有スペースであることを意識することが大切です。
公園墓地の選び方
高齢の人でもお参りしやすいか確認
現在元気な方でも、大切な方のために、公園墓地のアクセスについて、先々まで考えておくことが大切です。
兄弟姉妹や親戚が高齢であったり、移動に制限がある場合、お墓参りが困難になる可能性があります。
また、年齢を重ねたときに、自分自身が墓地まで足を運ぶことができるかどうかも考慮に入れておくとよいでしょう。
墓地の広さや墓地までの距離などを把握するためには、実際に墓地を訪れることが重要です。
経営主体を確認
公園墓地に関しては、経営母体の違いを理解することが必要です。
申請方法や費用、石材店の指定など、細かい部分で違いがある場合があります。これらの特徴をよく理解した上で、手続きを進めることが重要です。
抽選倍率を知っておく
公園墓地は人気が高く、申込が殺到すると抽選になるため、希望の場所が取得できない場合や、そもそも当たらない可能性があります。
設備が整っているか確認
水回りやゴミ捨て場などの環境が整っているか確認をしておくと良いでしょう。
公園墓地を申し込みする際の注意点
応募資格を確認する
申し込みの前に、規定・規則を把握しておくことが大切です。
公園墓地の場合は、その地域に居住していること、すでに埋葬されている遺骨があること、決められた期間内にお墓を建てることなど、特定の資格や条件を設けて申請することがあります。
これらの規定を守らないと、公園墓地を取得した後に苦労することになるので、事前にしっかりと規定を確認しておくことが肝心です。
必ず現地を視察する
気になる公園墓地は、しっかり下見してから決めることが大切です。自宅からのアクセス、施設の状態、お墓の種類など、実際に現地に足を運ぶことで判断することができます。
また、霊園の担当者から詳しい説明を受け、年間管理費などの費用について質問することも可能です。気になることがあれば、遠慮なく問い合わせてみましょう。
公園墓地が向いている人と向いていない人
公園墓地が向いている人
お墓参りの際、明るく自然な環境を好まれる方は、公園墓地が適しています。
また、宗教にこだわりがない方や、経済的な負担が少ないお墓をお探しの方にも、公園墓地は適しています。
公園墓地が向いていない人
すでに墓地区画を確保されている方、立地条件にこだわる方、寺院近くのお墓を希望される方、コンパクトなお墓参りを希望される方には、公園墓地は不向きな場合もあります。
自然豊かでおすすめの公園墓地3選
真駒内滝野霊園(北海道)
180万平方メートルの緑豊かな美しい丘陵地にある霊園には、著名な建築家である安藤忠雄氏の設計による15万本の鮮やかなラベンダーに囲まれた頭大仏殿があります。
公園内にはモアイ像もあり、まさに自然をそのまま取り入れた公園です。
サニープレイス松戸(千葉県)
サニープレイス松戸の四季庭は、日当たりの良い美しい公園のような墓地です。四季折々に様々な表情を見せ、訪れる人にも故人にも安らぎと安心感を与えてくれます。
メモリアルフォレスト多摩(東京都)
町田市小野路町にあるメモリアルフォレスト多摩は、豊かな緑地、四季折々の花々、手入れの行き届いた園内の風景に心癒される環境となっています。
晴れた日は富士山も眺めることもできます。
公園墓地についてよくある質問
公園墓地を選ぶメリットは何ですか
公園墓地を選ぶメリットとしては、明るい雰囲気があること、様々な信条や国籍の人が一緒に埋葬できること、バリアフリー設計であることが挙げられます。
公園墓地のデメリットは何ですか
公園墓地のデメリットとしては、年間管理費が高額であること、規模が大きくなる可能性があり、お参りがしにくい場合があること、墓地だけでなく一般の方の共同公園でもあることが挙げられます。
公園墓地を選ぶ際の注意点を教えてください
公園墓地を選ぶ際には、高齢者や足の不自由な方へのアクセスの良さ、経営母体の違い、希望する場所を得るための抽選倍率などを考慮することが大切です。また、現地を視察し、応募資格を確認することも大切です。