納骨堂のお供え物にあった品物と正しいマナーをご紹介
納骨堂には、お供えする品物に関してもマナーに関しても厳しいルールがあります。
お供え物には「納骨堂にお供えできるお供え物」と「納骨堂にお供えできないお供え物」がありますが、正しいマナーを知らずにお供えすることでトラブルに発展する可能性もあります。
この記事では、納骨堂でお供えできる品物、お供えできない品物、正しいマナー、お供えする場所、お参りルールなどについて、詳しくご紹介します。
納骨堂にお供えできるお供え物と注意点
食べ物編
食べ物は、故人様を思い出すと共に、祈りや敬意を表すために、故人様のお供え物として選ばれます。
お菓子や果物が一般的ですが、故人様が好きだった物でもよいとされています。納骨堂においてはスペースに限りがあるため、お供えする量を考慮して選ぶことが必要です。
また、お供えする場所がない場合は、礼拝の対象となる堂内の本尊に対してお供えすることが一般的です。
包装やのしをつけて丁寧にお供えすることが重要です。さらに、故人様が好きだったものをお供えすることで、彼・彼女を思い出していただけます。
飲み物編
飲み物は、食べ物とともに故人にお供えするものとして、五供の中で「水」とされています。
水以外にも、故人が好きだったジュース、お茶、アルコールなどをお供えすることもできます。故人が好きだったものをお供えすることが重要です。
また、お酒やたばこも故人が好きだったときは、お供えすることもできます。お供えする際には、中身がこぼれて堂内を汚さないように注意が必要です。
缶や瓶、ペットボトルなど、蓋がしまっているものがお勧めです。また、中身を出してお供えする際には、飲み物をこぼさないように十分に気をつけましょう。
お花編
お花は仏壇やお墓で必ずお供えされるものです。種類には特に決まりはありませんが、菊やカーネーション、百日草などがよく選ばれます。
季節のお花を混ぜてもよいですし、生花店やスーパーでは「仏花」として組んであるものも販売されています。
納骨堂によっては生花が禁止されていることもありますが、その場合は造花やプリザーブドフラワーをお供えすることもできます。
プリザーブドフラワーは本物のお花と見間違える精巧さがあり、おすすめです。
また、参拝スペースにおいても納骨堂によって規約が異なりますので、事前に確認することが重要です。
生花はお供えできない場合もありますが、造花のみまたは専用のスペースで生花をお供えできることもあります。
線香・ロウソク編
線香やロウソクは納骨堂でのお参りに不可欠なものですが、納骨堂によっては「火気厳禁」となっていることもあります。
このため、納骨堂によっては線香やロウソクをお供えできない場合があります。代わりに電池式のロウソクや線香がよく使われています。
一方で、個別の納骨壇の前では火の使用ができないが、共有の礼拝スペースではロウソクや線香を使用することができるお寺もあります。
事前に納骨堂の管理事務所やホームページで確認することをお勧めします。
納骨堂のお供えできないお供え物
納骨堂内の清潔を保つために傷みやすい物、臭いや汚れが付く物などのお供えが禁止、線香・ろうそくなど火気使用、アルコールの持ち込み、お経の読み上げが禁止などを禁止している納骨堂があり、それぞれ規則がちがいます。
傷みやすい物
ケーキやシュークリームや大福といったお菓子や桃やぶどうやいちごのように果物など生もののように傷みやすい物は禁止されている可能性があります。
臭いや汚れが付く物
キムチや納豆やニンニク、スナック菓子といったにおいのきついもの、ユリのようににおいがきつい生花は堂内に充満して迷惑をかけてしまう可能性があり、禁止している納骨堂もあります。
あわせて、汁物やスープ類、タレやソース、缶やビンやペットボトルに入ったものといったお供えして堂内を汚す可能性があるものにも注意するべきです。
禁止されていない納骨堂であっても、袋を開けないなど、周りの人たちに充分に配慮しましょう。開栓してコップやお皿にわけてお供えするのは避けましょう。
スペースに収まらない大きい物
故人が好きな食べ物や飲み物であっても箱を丸ごと供え物として置いたり、スイカやメロンを丸ごとお供えしてしまうとほかのかたに迷惑が掛かってしまう可能性があるので、注意しましょう。
肉や魚など殺生したもの
納骨堂は寺院の中にあることがほとんどで、亡くなった人を偲ぶための公共空間です。そこに集まる人もさまざまな宗教観を持っています。
そのため、露骨に殺生を連想させる肉や魚などのお供えはなるべく避けるようにしましょう。
どうしてもお供えしたい場合も、周囲の人たちを不快にさせないよう、十分な配慮が求められます。
アルコール
故人がお酒が好きならお供えしたくなりますが、納骨堂によってはアルコールの持ち込みを禁止しています。
納骨堂のお供え物のマナー
納骨堂へのお供え物は持ち帰る
納骨堂はスペースの限りから作られており、限られたスペースで多くの人が利用できるようになっています。そのため、一般のお墓のようにお供え物を置くことができません。
また、清潔の保持のためにも生もの(食べ物、飲み物、生花など)をお供えしたままにすることは避けられているので、お供え物は全て持ち帰ることが基本です。
ご先祖さまや故人さまのためにも、また、お寺や周囲の人々に迷惑がかからないようにするためにも、お参りを終えたらお供えした物を必ず持ち帰りましょう。
持ち帰ったお供え物はいただいても問題ない
日本には、仏壇にお供えする文化があります。お供え物は、自宅の仏壇に再お供えすることもできますし、最終的には「お下がり」として食べることも可能です。
「供養」という言葉は「お供え物で養われる」という意味があります。つまり、神仏やご先祖様にお供えすることが、そのまま神仏やご先祖様への供養になります。
一家の誰かがお供え物を食べる姿に、故人やご先祖様も喜ばれることでしょう。
しかし、食べることに抵抗がある場合は、無理をせずにいいでしょう。お供えされた食べ物や飲み物は、納骨堂でお供えされた瞬間に役目を果たしますので、気にしないでいいでしょう。
もし必要ならば、ゴミに出すことも問題ありません。
持ち帰ったお供え物は、仏壇に再お供えしてからいただいたり、またはお参りが終わった後に全員でいただいたりすることも問題ありません。
一番の供養は、故人と一緒に美味しくいただくことだとされていますので、お参りが終わったら、消費期限を確認して、美味しくいただきましょう。
帰る前に室内を汚していないか確認
納骨堂を利用する際は、いつも周りに配慮をすることが大切です。
帰る前に必ずお供え物の周辺を確認し、食べ物や飲み物が散らかっていないか、花びらや葉っぱが落ちていないか、お線香の灰が散らかっていないか、火の元の危険はないか等を気をつけましょう。
多くの人が利用する納骨堂ですので、迷惑にならないように心がけることが大切です。みんなで気持ちよくお参りできる環境を作るために、利用者全員が配慮することが重要です。
位牌型・棚型の納骨堂はお供えできないケースがある
位牌式と棚式の2種類の納骨方法があります。位牌式は故人様の位牌を棚に並べて供養しますが、遺骨は一つの場所に集められます。
一方、棚式は骨壷自体を棚に並べて供養します。このような場合、個別に手を合わせる場所がなく、本尊に向かって礼拝することになります。
故人様への直接的なお供えが困難な場合は、お寺に相談することをお勧めします。手合わせの場所へのお供えや、お寺で預かっていただくこともあります。
納骨堂でお供えする場所
納骨堂においては、故人の故人さまに直接お供えする場所は異なります。
仏壇型やロッカー型、自動搬送型では、手を合わせる場所と遺骨が置かれている場所が同じであるため、その場でお供えすることができます。
一方で、位牌型や棚型の場合は、手を合わせる場所と遺骨が置かれている場所が異なるため、堂内の本尊や共有の礼拝スペースに向かって手を合わせてお供えすることが慣例となっています。
ただし、個別のお供えスペースがない場合もありますので、お寺に相談することをお勧めいたします。
納骨堂のお参りルール
お経を唱えるのは心の中
納骨堂で故人様に向けてお経を唱えることは、故人様に対する思いを表す素晴らしい儀式です。
しかし、納骨堂は多くの人々が共有する施設であるため、大きな声でお経を唱えることは他の方々に迷惑をかける可能性があります。
周りの人々に配慮し、心の中で唱えることが望ましいとされています。各種宗教に所属する方々がいる納骨堂では、宗教的な差異を尊重することも大切です。
静かな心とともに、故人様に対する思いを込めてお経を唱えましょう。
混みあっていない時間帯のお参りがおすすめ
納骨堂でのお参りには、事前の準備が必要です。
特に、お盆やお彼岸などの人気の時期は、混み合う可能性が高いため、事前に管理事務所に問い合わせて、混雑しそうな時間帯や日にちを避けることが推奨されます。
また、週末や連休などは、納骨式や法事法要が入っているため、お参りを終えるまでの時間がかかる可能性があります。
スムーズにお参りをしたい方は、事前に管理事務所に混雑状況や法事法要の有無を確認することをお勧めします。平日に比べて、混み合いが少ない時間帯でのお参りが最適です。
納骨堂のお供え物についてよくある質問
納骨堂でお供えするものを教えてください
食べ物、飲み物、お花、線香やロウソクをお供えします。傷みやすい物、臭いや汚れが付く物、スペースに収まらない大きい物、肉や魚など殺生したもの、アルコールはお供えするのを控えましょう。
納骨堂のお供え物のマナーを教えてください
清潔の保持のためにも生もの(食べ物、飲み物、生花など)をお供えしたままにすることは避けられているので、お供え物は全て持ち帰ることが基本です。帰る前に必ずお供え物の周辺を確認し、食べ物や飲み物が散らかっていないか、花びらや葉っぱが落ちていないか、お線香の灰が散らかっていないか、火の元の危険はないか等を気をつけましょう。
納骨堂でお供えする場所を教えてください
仏壇型やロッカー型、自動搬送型では、手を合わせる場所と遺骨が置かれている場所が同じであるため、その場でお供えすることができます。一方で、位牌型や棚型の場合は、手を合わせる場所と遺骨が置かれている場所が異なるため、堂内の本尊や共有の礼拝スペースに向かって手を合わせてお供えすることが慣例となっています。
ペットの火葬についてよくある質問
ペットの火葬方法を教えてください
ペットの火葬は、寺院や霊園でできます。しかし、寺院によっては対応していないこともあるので、事前に調べる必要があります。ペット火葬ができる場所として、公営・民営どちらもありますが、火葬の方法がちがいます。
公営と民営の火葬の違いを教えてください
公営は費用が安くなりますが、ペットごとに火葬をしてもらえないデメリットがあります。民営は費用が高いですが、個別に火葬をしてもらうことができて、遺骨も持ち帰ることができます。
ペット火葬の費用を教えてください
費用は体重、訪問ペット火葬とペット霊園施設どちらを選ぶか、「訪問火葬」「合同火葬」「個別一任火葬」「個別立会火葬」のうちどの火葬プランを選ぶかによって異なります。