お墓や墓地の種類と選び方について解説
お墓や墓地を選ぶ際には、その種類や形についての理解が必要です。
この記事では、一般墓と永代供養付きのお墓の種類や特徴について解説し、それぞれの違いや選び方のポイントを紹介します。
また、お墓を建てられる施設の種類や自分たちに合ったお墓を選ぶポイントも紹介していますので参考にしてください。
お墓の種類とは
お墓は故人を埋葬する場所ですが、同時に私たちにとって祈りの場でもあります。そのお墓には、実はさまざまな種類があります。
代々受け継いで行ける一般墓の中には家族墓、両家墓、などがあります。
また、永代供養付きのお墓の場合は、永代供養墓、納骨堂、樹木葬があって、それぞれ特徴があります。
一般墓の種類と特徴
家族墓の特徴
家族墓は、家族全員が一緒に眠るお墓のことです。祖先代々の墓や、親戚一同で建てたお墓が該当します。
家族の絆を大切にする方にとっては、家族墓は特別な意味を持つものとなるでしょう。
両家墓の特徴
少子化がお墓の購入に大きく影響しています。両家のお墓を一緒にして埋葬する方法として、両家墓があります。
夫婦双方の先祖のお墓を一緒にすることで、両家のお墓を受け継ぐことができます。
ただし、一緒にしてしまうとあとあと問題になるケースもあるので、家族や周囲の親族と慎重に話し合う必要があります。
主に3種類ある一般墓の形
和型墓石
和型墓石は、仏教の仏舎利塔に由来するといわれ、複数の部位から構成されています。
一般的に、下台(芝台)には水鉢や花立が置かれ、中台と上台はその上に重なっています。
中台と上台には墓の建立年代が刻まれ、端には姓が彫られるのが普通である。
洋型墓石
洋型墓石は基本的な構造は和風墓と同様であるが、背が低く、全体的に幅があるのが特徴です。
和型と違い、棹石に刻む言葉に決まりはありません。好きな言葉やフレーズを選ぶことができます。
一般的には、感謝、永遠どの2文字や、祈、絆などの1文字が多いようですが、ありがとう、などのメッセージも刻むことができます。
デザイン墓石
和風や洋風といったカテゴリーにとらわれず、お墓を建てる人の好みに合わせて造れるデザイン墓石もあります。
既存の墓石をアレンジして個性的な外観にしたり、サッカーボールや楽器など故人の好きだったものをかたどったりすることができます。
永代供養付きのお墓の種類と特徴
永代供養墓の種類と特徴
永代供養墓には沢山の種類があります。何年かは個別で安置した後、他の方の遺骨と混ざる
個人墓
個人墓は、1人のために建てられたお墓のことです。自分だけの場所を持ちたいという方や、家族がいない方が選ぶことが多いです。
個人墓は、場所や形状、価格などが自由に選べるため、自分好みのお墓を作ることができます。
夫婦墓
夫婦墓は、夫婦だけで入るお墓とも言われ、永代供養の一種です。跡継ぎがいない、あるいは子供に負担をかけたくないという人が選ぶことが多い傾向にあります。
合祀墓
合祀墓は、複数の方が一緒に眠るお墓のことです。地方自治体が管理するものや、宗教法人が所有するものがあります。
比較的安価な価格帯のお墓が多く、手狭な都市部での選択肢としても人気があります。
無縁仏墓
無縁仏墓は、身元不明の方や遺族のいない方が埋葬されるお墓のことです。実際には、ごく稀に起こることですが、社会問題としても知られています。無縁仏墓について知っておくことで、故人に対する思いやりや社会貢献について考えるきっかけにもなるでしょう。
納骨堂の特徴
納骨堂は、建物の屋内に設置されているロッカーなどに骨壷に入った遺骨を収めることができる施設のことです。
お墓を建てるスペースがない方や、移動の可能性がある方にとっては、重宝する場所となります。また、管理がしっかりしているため、安心して遺骨を預けることができます。
樹木葬の特徴
樹木葬は、遺骨を直接地面に埋めたり、骨壷そのものに埋めたりする自然葬の一種です。
このタイプの埋葬では、骨壷は完全に埋葬される場合と、遺骨を納めるために開けられる場合があります。
ほとんどの場合、樹木葬は永代供養です。骨壺の場合は、一定期間経過後に他の方の遺骨と一緒に埋葬される合祀となります。
お墓を建てられる施設の種類と特徴
民営墓地
民営墓地は、民間の企業や個人が運営するお墓のことです。管理がしっかりしているため、メンテナンスや管理が不安な方にはおすすめです。また、比較的安価な価格帯のお墓が多いのも特徴の1つです。
寺院墓地
寺院墓地は、お寺が所有するお墓のことです。宗教に関心がある方や、信仰心がある方にとっては、安心して眠ることができる場所として選ぶ方も多いです。また、お寺によっては、お参りや法要なども行うことができるため、故人を大切に思う方にはおすすめです。
公営墓地
公営墓地は都道府県や市町村が管理・運営している墓地のことです。
法律により、公営墓地を管理・運営できるのは、地方公共団体、宗教法人、公益法人など、限られた団体に限られているのが特徴です。
数ある種類の中からお墓を選ぶ際のポイント
お墓の費用を知る
お墓の価格は、墓地の立地条件、使用する石の種類や量、お墓の位置などによって大きく異なります。
例えば、4平方メートルの墓地に石を多く使った和型の墓石を建て、石塀や地面を作ると、200万円以上かかることもあります。
さらに、重機の使用が禁止されている墓地であれば、さらに高額になることもあります。
そのため、お墓にかかる費用を事前に把握し、予算に見合ったお墓を選ぶことが大切です。
環境や設備が整っているか確認
古い寺院や施設では、必要な設備が整っていない場合があることを念頭に置いておくことが大切です。
ほとんどの寺院には水道がありますが、中には井戸に水を引いているところもあります。
自分が墓地を訪れたときのことを想像しながら、どのような設備が必要かを考えてみるとよいでしょう。
環境を確認
お墓を検討する際には、墓地周辺の環境にも気を配ることが大切です。日当たりや水はけなどは、墓所の状態に影響します。
環境を知るためには、天候の違う日に何度も墓地に足を運び見てみることをおすすめします。
また、周囲のお墓の様子も観察して、全体の状況を把握するようにしましょう。
宗派を確認
墓地によっては、宗教・宗派の制限がある場合があります。
そのため、自分の宗教観と希望する墓地が一致しない場合があることを認識しておくことが大切です。
特に寺院墓地の場合は、自分の宗旨・宗派が認められるかどうか、よく調べて確認する必要があります。
一般的に、寺院墓地でない霊園は、様々な宗教に寛容なところが多いようです。
立地条件
アクセスが悪い場所にお墓を建ててしまうと、お墓参りに行くのが難しく管理ができないといった問題が出る可能性があります。
また、管理ができずお墓じまいを選択されるケースも多いため、お墓を建てる場合は、アクセスが良く立地が良い場所を選ぶようにしましょう。
承継者がいるか確認
一般墓を購入する場合は、お墓の承継者がいるか確認することが大切です。
承継者がいないままお墓を購入すると、管理する人がいなくなった時にお墓が掃除されず放置されてしまうケースもあります。
お墓の承継者がいない場合は、承継者不要の永代供養墓を選ぶのも1つの手です。
お墓の種類についてよくある質問
一般墓の種類と特徴にはどのようなものがあるのか
和型墓石、洋型墓石、デザイン墓石の3種類があり、形状や彫刻、色彩などが異なります。
永代供養墓の種類と特徴にはどのようなものがあるのか
個人墓、夫婦墓、合祀墓の種類があり、墓石は同じ形式で、墓地の管理が永久に行われます。
お墓を選ぶ際のポイントを教えてください
費用、環境や設備、宗派、立地条件、承継者の有無などがある。墓地選びには慎重に判断する必要があります。