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愛媛県の永代供養・永代供養墓。葬儀のしきたり

四国の北西部に位置する愛媛県。四国で唯一ほかの3つの県と隣接していて、北の広島県とはしまなみ街道で、西の大分県とは国道九四フェリーでつながっています。観光スポットも多く、日本最古の温泉といわれる道後温泉や霊峰として知られる石鎚山、近年SNSで絶景の駅として話題の下灘駅などは若い人にも人気です。

そんな愛媛県ですが、葬儀に関するしきたりには、他県の人にとって驚きに感じるものもいくつかあるようです。また、県内にある寺院の数や葬儀1件あたりにかかる費用を調べてみると、愛媛県の特徴が見えてきました。

最近注目を浴びる永代供養や永代供養墓、愛媛県内にある永代供養を運営する施設などと一緒にご紹介します。

この記事でわかること
  • 愛媛県の昔からの葬儀の風習
  • 愛媛県の寺院数や葬儀1件あたりの費用
  • 永代供養・永代供養墓の基礎知識と、愛媛県で永代供養をおこなっている施設

愛媛県の寺院や葬儀にまつわる情報

かつては伊予国と呼ばれていた愛媛県。東西に長い県内は、東予・中予・南予の3つのエリアに分かれていて、それぞれに独自の文化を有しています。

まずはそんな愛媛県の寺院の数や葬儀1件あたりにかかる費用、葬儀に関するしきたりなどについて見ていきます。

愛媛県の寺院数

文化庁の「宗教年鑑 令和元年版」によると、日本全国にある76,930カ所の寺院のうち、愛媛県内にある寺院の数は1,079カ所。全国47都道府県の中では第33位という数字ですが、四国4県に限って見ると最も寺院が多いのが、愛媛県のようです。

四国4県中、愛媛県の次に寺院の数が多いのが香川県で873カ所(第33位)。次いで、徳島県の629カ所(第40位)、高知県の367カ所(第45位)となります。

愛媛県の代表的な寺院

愛媛県内には、四国霊場第五十一番札所でお遍路さんのルーツともいわれる「石出寺」(松山市)や、日本七霊山のひとつとして知られる石鎚山の霊場「前神寺」(西条市)、毎年2月(年によっては3月)に「えんま祭り」がおこなわれることで有名な「西江寺」(宇和島市)といった、県外からも多くの人が訪れる寺院が点在しています。

愛媛県の葬儀1件あたりの費用

経済産業省の「平成30年特定サービス産業実態調査」によると、愛媛県の葬儀1件あたりの費用はおよそ83万円。
※「葬儀一式請負の年間売上高(百万円)/年間葬儀取扱件数(件)」で計算

寺院の数は四国で一番多い愛媛県ですが、葬儀1件あたりの費用は四国で1番少なく、全国第43位ということがわかりました。四国では、香川県(約102万円)と高知県(約100万円)では葬儀にお金をかけ、愛媛県と徳島県(約86万円)は葬儀にかける費用を抑える傾向にあるようです。ただ、全国平均が約110万円ですから、四国は全体的に葬儀にお金をかけていないともいえます。

愛媛県の葬儀。風習やしきたり

愛媛県では、葬儀と告別式の後に火葬をおこなう地域がほとんどですが、一部地域では通夜の後に火葬をおこない葬儀、告別式をおこなうようです。そのほかにも、愛媛県ならではの葬儀に関するしきたりがいくつかあるのでご紹介します。

故人のためにお弁当を作る?

愛媛県の一部地域では、あの世へと旅立つ故人のために、納棺時に「いっぱい飯」と「枕団子」を用意する風習があります。

いっぱい飯とは、故人が生前使用していたお茶碗に山盛りのご飯をよそったもので、枕団子と合わせて「枕飯」と呼んでいます。枕飯は布製のずだ袋に枕飯を入れ、棺に眠る故人の首にかけるそうです。

出棺時におこなわれる「棺回し」

葬儀と告別式が滞りなく終わり出棺をおこなう時、近親者4名が棺を3度回した後に出棺をおこなう「棺回し」風習が残っています。

棺を回す理由として、「故人の目を回らせて家に戻らず成仏してほしい」という願いがこめられているのだとか。ちなみにこの風習は、愛媛県を始め、西日本の各府県で見られる風習のひとつです。

また、火葬場へ向かう際、ご遺族が「いろ」と呼ばれる三角形の布を額につける風習が残る地域もあります。白装束の故人と同じものを身につけることで「あの世へ旅立つ前まで私たちもお供しますよ」という意味が込められているそうです。

巳午(みんま)とは?

愛媛県では、その年にあの世へ旅立った方のお正月を意味する「巳午(みんま)」という行事が残っています。巳午は、12月の最初の巳の日もしくは第2の巳の日におこなわれます。これといった決まりはないそうですが、一般的には次の流れが多いようです。

巳午はたくさんの人を招いておこなうものではなく、故人とともに正月を迎えたい近親者が集まっておこなうそうです。「枕飯」や「棺回し」と同様、故人を思うご遺族の気持ちが伝わる行事ですね。

愛媛県でも広がりをみせる永代供養・永代供養墓

時代が変わっても変わらないものがあります。そのひとつが、お盆や春秋のお彼岸の際におこなわれるお墓参りです。しかしながら、最近では少子高齢化や都市部への人口流出が原因で、おもに地方でお墓の後継者問題が深刻化しているのをご存じですか。

そんなお墓問題の解決につながるかもしれないのが、新しいお墓の形として注目を集める永代供養・永代供養墓です。ここでは、永代供養や永代供養墓のしくみやメリットなどについて、わかりやすく解説します。

永代供養・永代供養墓の概要

これまでのお墓は、おもに家が管理し故人の供養をおこなってきました。永代供養では、寺院や霊園などの施設がお墓の管理や故人の供養の一切を家に代わって担います。

もちろん、永代供養には一定の費用がかかりますが、お墓の清掃や読経などを全てお願いできるので、それまでかかっていたご遺族の肉体的・精神的負担を減らすことが可能となります。

なお、永代供養をおこなうお墓のことを、ほかのお墓と区別するために、永代供養墓と呼びます。

永代供養を選んでいるのはどんな人?

永代供養を選ぶ方は、お墓の後継者問題を抱えている方だけではありません。では、どんな方が永代供養を選んでいるのか。また、どんな方が永代供養に向いているのか。永代供養のメリットと合わせてご紹介します。

お墓の後継者がいない方

「永代供養を選ぶ方」の中でまず思い浮かべるのが、「お墓の後継者がいない方」だと思います。子や孫など、自分が亡くなった後にお墓を任せられる人がいない方にとって、お墓の管理や故人の供養を全部お任せできる永代供養は魅力的に映るはず。しかしながら、安易に決めてしまったために、後々に後悔したという方もいます。永代供養には、さまざまなメリットがある反面、留意しておかなければいけないデメリットもあります。

従来のお墓の形式にとらわれない方

永代供養は、多くの場合、ほかのご遺骨と一緒に埋葬する「合祀型」となっています。そのほか、永代供養には、これまでのお墓にはない特徴も多々あります。
こうした永代供養ならではのしくみを柔軟に受け入れられる方やこれまでのしきたりや慣習にこだわりがない方は、永代供養に向いているといえます。

従来のお墓のしくみに違和感がある方

最近でこそ霊園などが管理・運営をおこなう民営墓地も増えてきましたが、かつてはお墓の管理は寺院がおこなうのが一般的でした。しかし、一部の方には、お墓とのお付き合いに負担を感じる方や江戸時代から続く檀家制度に対する違和感を覚えている方もいます。

一方で、永代供養は、寺院とのお付き合いをせずに済むケースも多く、法要や行事への参加も強制されません。そのため、寺院とのお付き合いを見直したいという方にとっても、永代供養は適しているといえます。

遠方にお墓があって度々訪れるのが難しい方

自分が生まれ育った場所を離れて生活している方にとって、お墓参りは一大イベント。肉体的・精神的負担が大きいという方も多いかと思います。また、金銭的な負担を感じている方もいるはずです。

そういった方の中には、先祖代々のお墓を墓じまいして、現在自分が住む場所の近くにある永代供養墓へと改葬する方もいます。

永代供養の種類と、愛媛県で運営している施設

永代供養は「永代供養墓」以外にも、最近メディアで取り上げられることの多い「樹木葬」や寺院などの敷地内にある「納骨堂」といった種類があります。

それぞれどのような特徴があるのか。愛媛県内を代表するそれぞれの施設についてもご紹介します。ぜひ参考にしてください。

永代供養墓

永代供養墓は、一般的には屋外に納骨スペースを設けてご遺骨を供養するお墓のことを指します。最初からほかのご遺骨と一緒に埋葬されるタイプの「合祀型」は、費用を抑えられるのが大きな特徴。これまでのお墓と同様に個人や家族でお墓を建てるタイプは、合祀型に比べて費用が高くなる一方、ほかのご遺骨と一緒になることに抵抗感がある方や身近な方々と眠りに就きたいという方にとっては魅力的な選択肢だといえます。

愛媛県で永代供養墓を運営する寺院・霊園

松山市にある「道後聖墓苑」では、お墓の管理や故人の供養のことでお悩みの方に向けた永代供養墓「聖墓の杜」を提案。松山市街と波穏やかな海を望むロケーションに加え、15万円からという安心の価格も魅力的。松山市中心部から車で約10分、バスでのアクセスが便利なロケーションも選ばれているポイントです。

また、同じく松山市にある「宝塔寺霊園」も永代供養墓を運営。松山市内では希少な宗旨・宗派不問の寺院墓地で、JR松山駅から車で5分、最寄りのバス停から徒歩5分とアクセスの良さも特徴。松山城を望む雄大なロケーションで、永遠の眠りに就くことができます。

西条市の中心部の「善道寺」境内に佇む「鐘楼の杜」は、かつて大きな鐘楼があった寺院として有名な名刹にあやかって名付けられた永代供養墓です。霊峰として名高い石鎚山の麓にあってJR伊予西条駅から車で3分とアクセス良好。市内中心部からもスムーズに向かえるロケーションです。

南予地区で永代供養墓をお探しの方には、大洲市の「北只 さくらの杜」がおすすめ。大洲市内中心部からアクセス便利なロケーションに加え、緑に囲まれた清々しいロケーションも魅力的。四季折々の自然に囲まれた場所は、お墓参りに訪れる方にとっても喜ばれる立地です。

樹木葬

樹木葬は、墓石の代わりに樹木や花木を墓標に見立て、その根元あたりにご遺骨を埋葬するお墓のしくみです。永代供養がセットとなっていることがほとんどのため、永代供養の種類として紹介されています。

最近では、人気のガーデニングを取り入れた樹木葬も登場し、自然志向の方から注目を集めています。

愛媛県で樹木葬を運営する寺院・霊園

愛媛県内では、他県に比べてまだ樹木葬を営む施設は多くないようです。限りある施設の中から2つご紹介します。

北宇和郡鬼北町にある「奈良山霊苑」は、四国では初期の段階から樹木葬を取り入れた施設。シンボルツリーの下にご遺骨を納める樹木葬が用意され、ご遺骨には和紙でできた骨壺を使用するのが特徴です。

また、伊予市の里山の中にある「城ヶ端霊園」内にも、桜や島百日紅、紅葉の3本のシンボルツリーが象徴的な樹木葬を提案。ご遺骨は骨壺に納めるのではなく、5色から選べる竹の繊維でできた清布(すがしぬの)に包み、土に埋葬されます。

納骨堂

「永代供養墓」が一般的に屋外に設けられたお墓を指すのに対し、「納骨堂」は建物内にご遺骨を安置するスペースを設けて永代供養をおこなう施設のことをいいます。

元々、納骨堂は、一時的にご遺骨を預かる施設だったのですが、近年では永代供養もおこなってくれる寺院や霊園も増えてきました。天候を気にせずお参りできるのはもちろん、比較的都市部に多いことからアクセスがしやすいのも納骨堂ならではのメリットだといえます。

愛媛県を代表する納骨堂

四国遍路の元祖といわれる衛門三郎伝説ゆかりの「石手寺」(松山市)には、ユニークな形が目を引く納骨堂を設置。希望のスタイルに合わせて選べる3種類の納骨壇が設けられ、歴史ある境内で永遠の眠りに就くことができます。

松山市の空港通に建つ「ボヌレ松山」は、周囲の目を引くスタイリッシュな外観が印象的な施設。1階には明るく広々としたエントランスが、2階から3階には多彩な納骨壇が設けられています。最寄りのバス停から徒歩2分、バリアフリーを考慮したフラットな設計や専門スタッフによる法要の相談なども注目を集めるポイントです。

また、美しい回遊式庭園があることで知られる新居浜市の「慈眼寺」には、四国で初となる自動搬送式の納骨壇を設置。高級感のある御影石を用いた納骨堂の中には最大297基の厨子を納めることができ、開放感も取り入れた参拝ブースで故人との対面をおこなえます。

愛媛県の公営墓地

墓地にはこれまで紹介した寺院や民間業者が運営する墓地のほかに、地方公共団体が運営する「公営墓地」があります。公営墓地は、寺院墓地や民営墓地に比べて料金を安く抑えられる点や経営基盤が安定しているため無縁仏になる可能性が限りなく低いなどのメリットが挙げられます。

そのため空き枠が出ると申し込みが殺到し、競争倍率が高くなることも…。また公営墓地は供養という考え方がないため永代供養がそもそもないということは覚えておくと良いです。

しかしながら、最近では永代供養墓と似た「合葬式墓地」や樹木葬と共通点の多い「樹林墓地」も登場。今後はさらなるニーズの高まりによって全国的に整備が進む可能性もあります。

愛媛県の代表的な公営墓地

愛媛県の県庁所在地がある松山市には、現在22カ所の市営墓地を管理しています。合葬式墓地や樹林墓地はないようです。また、新居浜市が運営する「平尾墓園」には、合葬式の納骨施設を設置。個人用と夫婦用の納骨壇が設けられています。

愛媛県内でも、今後住民の要望に応えて合葬式墓地や樹林墓地を整備する自治体が出てくることもあるかもしれません。TVや新聞、インターネットなどを通じて、情報をつねに入手しておくことをおすすめします。

まとめ

海と山に囲まれた愛媛県には、故人のためにお弁当を用意する風習や故人にとって初のお正月をご遺族と一緒に過ごす儀式など、他県では見られないユニークなしきたりが今も残っています。

そんな愛媛県でも、永代供養は徐々にではありますが広がりをみせつつあるようです。樹木葬を運営する施設はまだ数えるほどしかありませんが、豊かな自然を有する愛媛の特性を活かした施設が今後現れるかもしれません。永代供養を検討する際は、複数の寺院や霊園などを比較しながら、ご自身はもちろん、ご家族も納得できるかたちで決めてください。