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山形県の永代供養・永代供養墓。葬儀の様子

東北地方の日本海側に位置する山形県は、山々に囲まれた自然豊かな地域。吾妻山や鳥海山など日本百名山に数えられる山々が連なっていて、蔵王エリアには温泉やレジャー施設が充実しているなど、魅力的な観光資源を有しています。「さくらんぼ」や「ラフランス」、「米沢牛」などの特産品も多く、各地の酒造やワイナリーでは酒造りも盛んです。

そんな山形県の葬儀では、東北地方のほかの地域と同じく、「前火葬」というスタイルが主流です。また、地域によっては「告げ人」と呼ばれる役割や「御詠歌」を歌うしきたりが残っているなど、昔ながらの風習が見られることもあります。

ここではこうした山形県で見られる葬儀事情・風習にくわえ、永代供養の情報をお伝えします。最近注目され始めている「永代供養・永代供養墓」の基礎情報や種類ごとの特徴、県内の永代供養施設についてチェックするので、永代供養に関心がある方もぜひチェックしてみてください。

この記事でわかること
  • 山形県の葬儀。今も残るしきたりや風習
  • 山形県の寺院数や葬儀1件あたりの費用
  • 永代供養・永代供養墓の基礎知識。山形県で運営している施設

山形県の葬儀。平均費用や風習・しきたり

山形県の葬儀で見られる独特の風習について見る前に、県内の寺院数や葬儀1件あたりの費用について確認します。葬儀費用の全国平均や近隣県の数字についても見ていくので、参考にしてください。

山形県の寺院数

文化庁の「宗教年鑑 令和元年版」によると、山形県の寺院数は1,480カ所です。これは全国24位の数字にあたります。寺院数の全国平均が1,637カ所なので、山形県の寺院数は平均より少ないようです。

山形県の有名な寺院

山形県には慈覚大師によって創建され、芭蕉の句にも登場する「立石寺」や、曹洞宗三大祈祷所のひとつである「善宝寺」など、有名な古刹が存在しています。とくに「立石寺」の紅葉は素晴らしく、1,015段の石段を登った先にある景色は絶景だと評判です。

山形県の葬儀1件あたりの費用

経済産業省の「特定サービス産業実態調査」(平成30年度版)によると、山形県の葬儀1件あたりの費用は約127万円(「葬儀一式請負の年間売上高(百万円)/年間葬儀取り扱い件数(件)」で計算)。

これは全国14位の数字です。ちなみに葬儀費用の全国平均は約110万円なので、山形県の葬儀費用は平均より少し高いことがわかります。

近隣県の数字を見てみると、新潟県は約125万円(全国15位)、福島県は約143万円(全国4位)、宮城県は約127万円(全国13位)、秋田県は約103万円(全国26位)となっています。東北地方では福島県がもっとも葬儀費用が高い傾向にあるようです。

山形県の葬儀・風習やしきたり

山形県では「前火葬」が主流

山形県の葬儀では「前火葬」と呼ばれるスタイルが主流です。「前火葬」とは通夜の翌朝に葬儀に先立って火葬がおこなわれるもので、東北地方の広い地域では一般的となっています。

出棺の際は、普段使う玄関とは違う場所から棺を出すのが通例。そして、火葬場から帰ってきたら、塩と水で身体を清め、ご遺骨を祭壇に安置して葬儀をおこないます。

後火葬が一般的な地域の人からすると、前火葬というものは思いもよらないことかもしれません。故人の顔を見ずにお別れすることを防ぐためにも、山形県の葬儀に参加する際は、事前に「いつ火葬がおこなわれるのか」を確認しておくことが大事です。

訃報を伝える「告げ人」というしきたり

山形県の葬儀では、地域の男性が「告げ人(つげにん)」と呼ばれる役割を担うことがあります。「告げ人」の仕事は、故人が亡くなったことを菩提寺や地域住民に伝えること。

これはまだ電話が普及していなかった頃の名残で、「忌を避ける」という意味から、男性が二人一組になって動くのが基本です。現在ではあまり見られなくなった風習ですが、現在でも一部地域では菩提寺へ訃報を伝える際、男性二人が一緒になって行くことがあるようです。

「念仏講」に属する女性が「御詠歌」を歌う

山形県には古い仏教のならわしが残っていて、「念仏講」という地域組織が影響力を持っています。そして、通夜では念仏講に所属している年配の女性たちが、「御詠歌」を歌います。

これは仏の教えをわかりやすく説くためのもので、流派によっては雅楽で使われる打楽器や仏具の鈴を鳴らしながら、にぎやかに歌い上げられることもあるのだとか。そのため、山形県内の通夜は通常よりも明るく、にぎやかな雰囲気になることも多いようです。

山形県でも広がりをみせる永代供養・永代供養墓

現在でも「告げ人」と呼ばれるしきたりが残っていて、地域によっては通夜で「御詠歌」が歌われるなど、昔ながらの風習が見られる山形県。そんな山形県でも、新しい供養方法である「永代供養」が普及しつつあります。

どのようなものなのか、永代供養や永代供養墓の基本情報、永代供養の期間についてお伝えします。

永代供養・永代供養墓の概要

永代供養とは、ご遺骨を納めた後の管理・供養のほとんどを施設に任せられる供養方法のことです。そして、永代供養をおこなうお墓のことを「永代供養墓」と呼びます。

従来のお墓であれば法要のたびに遠方へ足を運び、場合によってはお墓の掃除や檀家としての務めをこなす必要がありました。しかし、永代供養は檀家にならなくても利用できることがほとんどなので、檀家としての務めも発生しません。また、法要、お墓の掃除・修繕など、すべて施設がおこなってくれます。

永代供養の期間

永代供養について気になるのが、「いつまでご遺骨を預けておけるのか。供養はずっとおこなわれるのか」ということ。たとえば3年、10年、それともずっとなのか…気になる永代供養の期間について、解説します。

永代供養の2つのタイプ

まず頭に入れておきたいのが、永代供養は基本的に施設が存在している間は、ずっとご遺骨を預けておくことができます。そして供養もずっとおこなわれます。
ただし、個別供養や個別管理については期間が定まっている施設がほとんどです。

永代供養におけるご遺骨の安置方法には、大きく分けて2つのタイプがあります。

ひとつ目のタイプは、「ご遺骨を最初から合祀(ごうし)するタイプ」です。これは文字どおりご遺骨を最初から共同スペースに合祀(=ほかのご遺骨と一緒に埋葬すること)するタイプ。つまり、ご遺骨(骨壷)の個別管理期間はありません。費用総額が抑えられる分、後でご遺骨を取り出せなくなるのがデメリットです。そのため、合祀後に分骨・改葬に応じることは基本的に不可能となります。

ふたつ目は、「ご遺骨を一定期間骨壺で安置するタイプ」。これはご遺骨を定められた期間だけ骨壺で安置するタイプ。つまり、ご遺骨(骨壷)の個別管理期間が設けられています。ご遺骨がほかと一緒にならず、分骨・改葬にも対応しやすいのがメリットです。しかし、管理に手間・スペースがかかるため、ひとつ目のタイプに比べて費用は高くなる傾向にあります。

どちらも一定期間は個別供養(名の読み上げや法要ごとの供養など)をおこないますが、それを過ぎるとほかのご遺骨と合わせて供養されることになります。また、ふたつ目の「骨壷で安置するタイプ」であっても、一定期間を過ぎるとご遺骨は合祀されて管理されることがほとんどです。
まれに永久的・個別にご遺骨を安置してくれる施設もありますが、数は少ないので注意してください。

「一定期間」の目安は?

永代供養では「ある年忌法要が終わるまで」をひとつの節目として、期間を設定していることが多いです。

期間は施設によって異なりますが、一般的には「33回忌まで」と定められているケースが一般的ですが、「7回忌まで」「13回忌まで」「50回忌まで」と設定する施設もあります。また、「ご遺骨の安置期間は『7回忌まで・13回忌まで・33回忌まで』から選べます」というように、複数のプランが用意されているケースも増えてきています。

永代供養のお墓の種類と、山形県で運営している施設

永代供養には基本となる永代供養墓以外にも、納骨堂、樹木葬といった種類があります。それぞれの特徴について確認しつつ、山形県でそれらを運営する施設を紹介します。

永代供養墓

永代供養墓は永代供養の中で「もっとも一般的なお墓」といえる種類です。霊園・墓地の一画に専用区画を設け、そこでご遺骨の管理をするケースが多いですが、「永代供養墓専用」の霊園も存在します。

永代供養墓の中にも仏像などの下にご遺骨を納めるタイプや、一般のお墓のようにご遺骨ごとに墓石を建てて、そこに納めるタイプなど、納骨方法・外観に違いが見られます。

参拝スペースは屋外にあることが多いため、お参りの際は天候に注意する必要があります。

山形県で永代供養墓を運営する施設

山形市にある「山形霊園」は、山形市内を一望できる小高い丘陵地にある霊園です。霊園にありがちな仰々しい雰囲気はなく、解放感があるのがメリット。こちらの霊園では一般墓のほかに永代供養墓を運営中です。いわゆる「納骨塔型」の永代供養墓で、太陽をイメージしたモニュメントの下にご遺骨が納められます。山形市内を望むことができる、見晴らしの良い場所に設置されているので、気分良くお参りできそうです。

最上郡にある「慈悠閣」は、長林寺という寺院が運営する永代供養墓。東北中央自動車道・新庄北出口から約20分の場所にあって、駐車場が25台分用意されています。こちらも「納骨塔型」の永代供養墓で、ご遺骨の納骨方法は「合祀」と「個別納骨」から選ぶことが可能です。「個別納骨」の場合の利用単位は1年からで、最長33回忌の年まで利用できます(その後ご遺骨は合祀)。個別納骨中は改葬・分骨に対応できます。

寒河江市にある「長岡観音 長念寺」は、鎌倉時代に建立された歴史の深い寺院。寒河江インターチェンジより車で7分、JR寒河江駅からは車で5分とアクセス良好です。こちらの寺院では永代供養墓苑を運営中。「合祀型永代供養墓」と家族単位で利用できる「家族墓」があって、家族墓では利用期間を13年・33年・永年などから選べます。葬儀と永代供養を合わせたプランも用意されていて、そちらは費用をできるだけ抑えたい方におすすめです。

納骨堂

納骨堂とは、建物内に管理・参拝スペースを設け、そこでご遺骨の管理や供養をおこなう施設のこと。もともと納骨堂は「ご遺骨の一時的な預かり場所」でしかありませんでしたが、最近は永代供養付きのものが増えてきました。

納骨堂の多くは管理・参拝スペースが屋内にあるため、「屋内型の永代供養」と呼ばれることもあります。寺院の境内に建てられた建物内で納骨堂を運営するケースはもちろん、3階建てのビルをまるごと納骨堂施設として利用するケースも。また、施設によってはお線香や花が用意されていて、手ぶらでお参りできるようなところもあるようです。

山形県で納骨堂を運営する施設

山形県内には上記で紹介したような納骨堂はまだまだ少ないですが、いくつかの施設で納骨堂を運営しています。

山形市の大字大森にある「べにばなメモリアルパーク」は、あたりを山に囲まれた静けさが漂う霊園です。こちらの霊園では一般墓のほかに、合同永代供養塔「やすらぎの塔」を運営中。「やすらぎの塔」は合祀納骨と個別納骨から選べ、後者の場合には納骨堂を利用します。納骨堂を利用する場合、ご遺骨の保管期間は7年間で、管理費はかかりません。

山形市漆山にある「浄土院」は、1474年に開創された浄土宗の寺院です。JR漆山駅から徒歩7分とアクセスしやすい立地が魅力。こちらの寺院では永代供養塔や樹木葬、室内納骨堂を運営中です。室内納骨堂ではご遺骨の一部を納めることができ、残りのご遺骨は境内にある永代供養塔に埋葬されます。最大6名分のご遺骨を納められます。

山形市緑町にある「正願寺」は、440年以上の歴史を持つ浄土真宗の寺院。JR山形駅から車で約7分、山形自動車道・山形蔵王インターチェンジから車で7分とアクセスしやすい場所にあります。こちらの寺院では永代供養塔と納骨堂「無量寿」を運営中です。ただし、こちらの納骨堂は室内納骨堂ではなく屋外にあるタイプなので注意してください。ご遺骨は個別に安置可能で、最長50年まで利用できますよ(その後合祀)。

樹木葬

樹木葬とは、墓石の代わりに樹木や草花を植え、ご遺骨を祀るお墓のこと。ご遺骨を埋葬するたびに植樹するケースもあれば、墓地にシンプルとなる樹木を植え、その周囲にご遺骨を埋葬するケースもあります。

ご遺骨は直接土に触れる形で、あるいは布袋に包んで大地に還るように埋葬する方法が主流です。しかし、施設によっては専用容器や骨壺にご遺骨を入れ、土に還らない埋葬方法を採用していることも。

樹木葬は、ペットと一緒に入れる区画が用意されている施設も多く、比較的自由度が高いのが魅力。また、色とりどりの花が植えられたガーデニング風の樹木葬もあって、明るく爽やかな雰囲気の中でお参りしたい方におすすめです。

山形県で樹木葬を運営する施設

山形市の鉄砲町エリアにある「むさしメモリアルパーク鉄砲町」は、2020年5月に開園した樹木葬霊園。JR山形駅より徒歩20分、山形市の中心地にあってアクセスしやすいのが魅力です。霊園内にはシンボルツリーであるタラヨウが植えられ、整然と墓碑が並んでいます。「1人用」「2人用」「4人用」と複数の区画が用意されていて、ニーズに応じた選択が可能です。ご遺骨は最後の納骨から7年間個別に安置され、その後は合祀墓に移されます。

山形市山寺にある「山寺霊園」はJR山寺駅から徒歩10分、観光名所の「立石寺」近くにある霊園です。こちらの霊園では、一般墓のほかに永代供養墓や樹木葬を運営中。樹木葬はガーデニング型となっていて、料金は1名あたり13万円と比較的安価で利用できます。ただし、こちらは合葬式となっていて、ご遺骨は納骨袋に入れられて合祀されます。個別に納骨することはできないので、注意が必要です。

永代供養と公営墓地

墓地には「民営墓地」「寺院墓地」のほかに、行政が運営する「公営墓地」があります。公営墓地は、ほかの墓地に比べて費用が安く、行政が運営しているため経営・管理面での安心感があります。募集期間・定員が定められていて、条件をクリアしないと申込みできないため、誰でも気軽に利用できるわけではありませんが、それでも人気が高く、毎回競争倍率も高い傾向です。

そんな公営墓地で、近年永代供養のような墓地を運営し始める行政が増えてきました。公営墓地では「合葬墓地」「樹林墓地」などと表記されることもありますが、その内容は「永代供養墓の合祀墓」「樹木葬」と似ています。違いは「供養」されるかどうか、です。

公営墓地の「合葬墓地」「樹林墓地」では供養はおこなわれません。しかし、永代供養墓や樹木葬のように、墓地の「永代管理」はおこなわれるため、お墓が荒れ果てることはないですし、無縁仏にもなりません。

残念ながら山形県ではまだそうした公営墓地はないようですが、地方でも徐々に増えていることから、近いうちに山形県でも整備を始める行政が出てくるかもしれません。

もしも永代供養を検討される場合は、一度お住まいの地域の公営墓地で、どのような墓地が提供されているか確認されることをおすすめします。

まとめ

山形県はほかの東北地方の地域と同じく、「前火葬」が主流の地域です。葬儀の前に火葬がおこなわれることが多いので、故人の顔を見てからお別れしたい場合は、十分に注意する必要があります。また、地域によっては通夜で「御詠歌」が歌われることがあるので、知らないと驚くことがあるかもしれませんね。

そんな山形県でも永代供養が広まりつつあります。まだ全体的な施設数は少ないですが、永代供養墓のほかにも、納骨堂、樹木葬を運営する施設があります。気になる施設を見つけたら、ぜひ資料請求・見学などをしてみてください。