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富山県の永代供養・永代供養墓、葬儀の風習とは?

北を日本海、そのほかの方角を山脈で区切られた富山県。石川県との県境には宝達丘陵や両白山地が、長野県との県境には北アルプスが、岐阜県との県境には飛騨山脈が控えていて、自然の雄大さと恵みを感じられる地域です。富山湾では寒ブリやシロエビ、ホタルイカなど、四季を通じてさまざまな海の幸が獲れ、県内外の人びとの舌を楽しませています。

そんな富山県の葬儀では、どのような風習が残っているのか。富山県内の寺院数や葬儀費用とあわせて見ていきます。また、最近富山県でも徐々に広まりつつある永代供養や永代供養墓についても触れていくので、お墓探しをしている方やお墓について困っている方は参考にしてください。

この記事でわかること
  • 富山県の葬儀の様子。昔からのしきたりや風習
  • 富山県の寺院数や葬儀1件あたりの費用
  • 永代供養・永代供養墓の基礎知識と、富山県で永代供養をおこなっている施設

富山県の寺院数や葬儀の様子

まずは富山県の寺院数や葬儀1件あたりの費用を、全国や近隣の地域と比べながら見てみます。

富山県の寺院数

文化庁の「宗教年鑑 令和元年版」を見てみると、富山県内にある寺院の数は1,565カ所で、これは全国20位の数字にあたります。寺院数の全国平均値が1,637カ所なので、富山県の寺院数は平均を少し下回っていることがわかります。

ちなみに近隣都道府県の寺院数は、石川県が1,367カ所、岐阜県が2,252カ所、長野県が1,554カ所、福井県が1,679カ所となっています。富山県の寺院数はずば抜けて多いわけではありませが、仏殿や山門が国宝に指定されている「瑞龍寺」や、精緻な彫刻技術がみられる「井波別院瑞泉寺」など、魅力的な寺院がたくさんあります。

富山県の葬儀1件あたりの費用

経済産業省の「特定サービス産業実態調査」によると、富山県の葬儀1件あたりの費用は約134万円で、これは全国8位の数字にあたります。
※「葬儀一式請負の年間売上高(百万円)/年間葬儀取扱件数(件)」で計算

近隣都道府県の数字をみてみると、石川県が約142万円で全国5位、岐阜県が約86万円で全国40位、長野県が約151万円で全国2位、福井県が約103万円で全国25位となっています。こうして見てみると、同じ地域でも葬儀費用にはバラツキがあることがわかりますね。

富山県のユニークな葬儀や風習

富山県の一般的な葬儀のスタイルや、出棺時にみられる少し変わったな風習をお伝えします。

富山県の葬儀では「後火葬」が一般的

葬儀のスタイルには、火葬をおこなってから通夜や葬儀をおこなう「前火葬」と、通夜・葬儀を終えてから火葬をおこなう「後火葬」があります。東北地方には「前火葬」をおこなう地域が数多くありますが、富山県では「後火葬」が一般的です。

また、関東地方では通夜に多くの一般参列者が参加する傾向にありますが、富山県ではどちらかというと告別式に多くの参列者が集まる傾向にあります。さらに焼香が終わった後も、一般参列者が葬儀の終了まで同席することが珍しくありません。

祭壇に「四華花」を供える

富山県の葬儀では、祭壇の供物に「四華花(しかばな)」という葬具を供えるのが一般的。これは白い紙に細かく切れ目を入れたものを、細い棒に巻きつけたもので、かつては葬列においてご遺族が持つこともあったそうです。

このしきたりは、仏陀が入滅する際、その死を悲しんだ沙羅双樹が白い花をつけて遺体を覆ったという話に由来しているといわれています。

棺にさらしの布を結ぶ

もうひとつ、富山県の葬儀における独特の風習として「善の綱(ぜんのつな)」があります。これは出棺の際に棺に白いさらしの布を結びつけ、近親者の女性や子どもがその端を持って引っ張るというもの。

布を引っ張るという行為には、「故人を正しい場所へ導く」という意味があるといわれています。残念ながら、県内でも昔ながらの方法でおこなう地域は、だんだんと少なくなってきているそう。そのため、最近では白い布を手に持つことで代用することも多いようです。

各地で関心が広がる永代供養・永代供養墓

富山県の各地には、上記で紹介した以外にも、昔ながらのしきたりを残している地域があります。さて、そんな富山県でも「永代供養」という新しい供養の形が浸透しつつあるのをご存じでしたか?

「永代供養」とはどんなものなのか。ここでは、永代供養の基本的な情報とメリットについて紹介していきます。

永代供養・永代供養墓の概要

永代供養とは納骨後のご遺骨の管理・供養の一切を、寺院や霊園などの施設側に任せられる供養方法のこと。供養や法要は施設が適切なタイミングでおこなってくれ、お墓周りの掃除・修繕もお任せできます。なお、料金は契約時に一式を支払うことが一般的です。

永代供養は原則として「承継を必要としない」せず、お墓の跡継ぎがいなくても利用できます。たとえば「子や孫など、家のお墓を継いでくれる人がいない」という場合、家のお墓を墓じまいして永代供養に移す(改葬する)ことで、問題が解決することがあります。

また、永代供養をおこなうお墓は「永代供養墓(えいだいくようぼ・えいたいくようばか)」と呼ばれ、一般のお墓と区別されるものとして考えられています。

永代供養の特徴・メリット

永代供養は「承継者不要」以外にもさまざまな特徴やメリットがあります。順に紹介します。

永代供養の特徴・メリット1「生前契約ができる」

永代供養では、生前に契約を結ぶことができます。そのため、お墓に入る本人が好みの施設をじっくりと選び、納得した上で契約を結びやすいのがメリットです。

また、生前に自分が眠る場所を決めておくことで、後の人生を晴れやかな気分で送ることができます。「自分の死後のことで心配していたくない」という方が永代供養を選ぶことで、心理的な負担を大幅に減らすことが可能です。

永代供養の特徴・メリット2「費用が安い」

永代供養は、一般のお墓に比べて費用を安く抑えやすいのも特徴のひとつ。一般のお墓の相場は100~200万円程度ですが、永代供養の最も安いと呼ばれるタイプ「合祀墓(ほかのご遺骨と一緒に埋葬されるお墓)」では、10万円前後で施設を利用することが可能です。

永代供養が安価な理由のひとつとして、「一般のお墓に比べて管理に必要なスペース・手間がかからない」ことが挙げられます。ただし、すべての永代供養が安価というわけではありません。永代供養の中でも一般のお墓のような形状・スペースを要するものもあって、そうしたものは費用が100万円を超えることもあるので注意が必要です。

永代供養の特徴・メリット3「宗旨不問で利用できる」

永代供養はほとんどの場合、宗教・宗派を問わず利用できます。生前にどんな宗教を信仰していたかを問われない分、利用のハードルが低いといえます。

ただし、「生前の宗教は問われない」とはいっても、納骨後の供養は施設が属する宗教・宗派に則っておこなわれることがほとんど。いざ納骨してみたら、思ったような供養を受けられなかった…ということがないように、事前に施設の規約をしっかりと確認することが大切です。

永代供養の特徴・メリット4「ペットや友人と一緒に入れることも」

永代供養を運営する施設では、「一人で入れるプラン」「家族で入れるプラン」など、さまざまなプランを用意していることが多いです。

施設によっては現代人のさまざまなニーズに応えるべく、「ペットと一緒に入れるプラン」「友人と一緒に入れるプラン」を用意していることもあります。このように、従来のお墓では実現できなかったようなことも、永代供養であれば可能です。

永代供養の種類と富山県の運営施設

永代供養には、基本となる「永代供養墓」以外にも、「納骨堂」「樹木葬」といった種類があります。

ここではそれぞれの種類の特徴・メリットについて紹介。くわえて、富山県でそれらを運営する施設をいくつか紹介していきます。

永代供養墓

前述したとおり、永代供養をおこなうお墓のことを「永代供養墓」と呼びます。永代供養墓は、基本的にご遺骨の管理スペースと参拝スペースが屋外にあります。また、ご遺骨の納骨方法や外観にはさまざまなタイプがあって、それぞれ雰囲気が異なります。代表的なタイプは、以下のとおりです。

また、これは永代供養墓に限ったことではありませんが、ご遺骨の納骨方法には「最初から合祀するパターン」と「一定期間骨壺で個別に安置するパターン」の2通りがあります。

合祀とは、ご遺骨をほかと一緒に共同スペースに埋葬することで、埋葬後は分骨や改装に対応できなくなります。また、骨壺で個別に安置する場合でもたいていは「契約期間」が定められていて、期間を過ぎるとご遺骨は合祀されます。なかには永久的に個別に安置できるケースもありますが、数としては多くないので注意してください。

富山県で永代供養墓を運営する施設

高岡市にある「牧野金屋墓苑」は、万葉線・中新湊駅から徒歩圏内のアクセス良好な霊園です。こちらの霊園では一般墓のほかに、モニュメント型の永代供養墓を運営中。区域に真ん中にモニュメントが設置されていて、その周りにご遺骨の安置スペースが並んでいます。ご遺骨は個別に13年間安置でき、期間を延長することも可能です。

中新川郡の「立山ふるさと墓苑」は、富山地方鉄道立山線・田添駅から徒歩3分の霊園。こちらも「牧野金屋墓苑」と同じく、モニュメント型の永代供養墓を運営しています。「1人用」「2人用」「4人用」など、複数の区画が用意されているので、ご遺骨の数に合わせて区画を選べますよ。管理費は不要なので、費用をなるべく抑えたい方にもおすすめです。

上記の霊園のほか、黒部市の「慈晃苑」や氷見市の「稲積メモリアル」でも、モニュメント型の永代供養墓を運営中です。なお、各区画の料金や空き状況は施設によって異なります。

納骨堂

納骨堂とは、建物内にご遺骨の安置スペースや参拝スペースを設け、そこで永代供養をおこなう施設のことです。基本的に建物内でお参りをすることになるので、天候に左右されず、ゆっくりと故人と向き合えるのが第一のメリット。また、規模が大きい納骨堂になると、お供え物や線香も施設内に用意されていて、手ぶらでお参りできることもあります。

納骨堂にもさまざまなタイプがありますので、代表的なものを以下で紹介します。

富山県で納骨堂を運営する施設

富山県内には、上記で紹介したような納骨堂を運営する施設はまだ少ないようです。ただし、全くないかといえばそうではなく、数は少ないものの納骨堂を運営している施設もあります。

中新川郡にある「圓覚寺」は、そんな寺院のひとつ。木々に囲まれた緑豊かな境内で、静かに眠ることができます。ご遺骨の収蔵年数や納骨方法によって、複数のプランが用意されていて、なかには2人用のプランもあります。

年間管理費はかからないので、お金に関する不安が少ないのがメリット。ご遺骨は直接持参するほか、自宅に受け取りに来てもらうか、配達サービスを利用して納骨することも可能です。

樹木葬

樹木葬とは、墓石の代わりに樹木や草花を墓標として植え、その周囲にご遺骨を埋葬するお墓のことです。樹木葬は永代供養を前提として運営されることが多いため、永代供養の一種に数えられます。

樹木葬は自然の山林をまるごと樹木葬として活用するタイプ(里山型)と、霊園の中に樹木葬の区画を用意するタイプ(霊園型)の2種類があります。里山型は郊外や地方に多く、霊園型は街中や都心に多い傾向です。

樹木葬にはガーデニングにこだわった施設や、ペットと一緒に入れる区画がある施設などもあって、自然志向な方のほかにも、さまざまなニーズをお持ちの方に人気です。

富山県で樹木葬を運営する施設

富山市にある「圓光寺浄土苑」は、立山連峰を眺められる見晴らしの良い霊園です。こちらの霊園では、一般墓のほかに、2018年から樹木葬を運営中。樹木葬は個別に埋葬することができ、追加費用や管理費不要で利用可能です。ご遺骨は最後の納骨から13年間個別で供養され、その後は合祀墓に移されます。園内はバリアフリー設計で無料送迎もあるので、利用しやすくなっていますよ。

同じく富山市にある「長蓮寺」は、富山市電・西中野から徒歩3分と好立地の寺院。こちらの寺院では永代供養墓と樹木葬を運営中です。永代供養墓・樹木葬では、年に3回合同供養法要がおこなわれています。樹木葬「やすらぎ」は家族単位で利用でき、最大6霊まで納骨可能。ペットと一緒に入れる区画も用意されていますよ。

富山県の公営墓地

墓地には民営墓地、寺院墓地のほかに、行政が運営する公営墓地という種類があります。公営墓地は民間のものと比べて、費用が安い、安心感を持って利用できるのがメリットです。

しかし、その一方で競争が激しく、募集期間に決まりがあって、申込みに条件があるなど、実際に利用するまでにはいくつかのハードルをくぐり抜けなければなりません。また、公営墓地には「供養をおこなう」という概念がないため、原則として永代供養はおこなわれません。

ただ、いくつかの注意点があるものの、公営墓地には大きなメリットがあるのも確か。ここでは、永代供養に代わる選択肢として、富山県の公営墓地をいくつか紹介します。

富山県の代表的な公営墓地

県内では富山市、射水市、魚津市、砺波市など、さまざまな市区町村で公営墓地を運営しています。

とくに市営墓地の数が多いのが富山市で、なかでも八ヶ山にある新長岡墓地内には「富山市納骨堂」という施設があります。堂内には「直接参拝壇」や「間接参拝壇」、「合葬式収蔵施設」という異なる納骨施設があって、参拝ホールや参拝上も設けられています。参拝壇を使用することなく、最初から合葬式収蔵施設を使用する場合は、生前契約も可能ですよ。

射水市では「太閤山公園墓苑」、「南郷霊園」、「大島墓地」という3つの墓地を運営中。なかでも太閤山公園墓苑は「県民公園太閤山ランド」に隣接した緑豊かな墓地です。和型・洋型・和洋折衷型などさまざまな墓所があって、選択肢の幅が広いのも魅力。休憩所やトイレなど設備も充実しているので、お参りしやすい墓地となっています。

まとめ

富山県の各地には、昔ながらの習わしを守り受け継いでいる地域が少なからずあります。葬儀では「四華花」という特徴的な葬具を用いることが多く、地域によっては棺に白い布を結びつける「善の綱」という風習が見られることも。

また、永代供養という新しい供養方法についても、徐々に富山県で広がってきています。ほかの都道府県に比べると、富山県における永代供養の普及はまだまだこれからといったところ。しかし、時代のニーズに応えようと永代供養を始めた寺院・霊園も少なくありません。

もしも永代供養に興味がある場合は、この記事で紹介した情報をもとに、自分に合った施設を探してみてください。