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愛知県の永代供養・永代供養墓、葬儀事情をチェック

愛知県は全国第4位の人口を有し、自然の美しさと都市の活気が両立したバランスの良い地域。昔からものづくりが盛んで、日本最大の企業である「トヨタ自動車」はほかならぬ愛知県出身の企業です。また、味噌カツや味噌煮込みうどん、喫茶店のモーニングなど、いわゆる「名古屋グルメ」も魅力的。毎年多くの観光客が訪れます。

そんな愛知県の葬儀では、「涙汁」や「お淋し見舞い」など独特の風習が見られます。ここではそうした葬儀の風習とあわせて、県内の寺院数や葬儀1件あたりの平均費用まで、順にお伝えします。

また、近年さまざまな地域で広がりをみせる「永代供養・永代供養墓」の情報についても触れていきます。愛知県の葬儀に参加する予定がある方や、お墓探し・承継問題などで永代供養に関心がある方は、ぜひご一読ください。

この記事でわかること
  • 愛知県で今も残る葬儀のしきたりや風習
  • 愛知県の寺院数や葬儀1件あたりの費用
  • 永代供養・永代供養墓の基本情報と、愛知県の運用施設

愛知県の葬儀の様子と、葬儀費用

まずは愛知県の寺院数や葬儀1件あたりの費用について確認します。葬儀費用に関しては近隣県の数字も見ていくので、ぜひ参考にしてください。

愛知県の寺院数

文化庁が発表する「宗教年鑑 令和元年版」によると、愛知県の寺院数は4,559カ所で、なんとこれは全国1位の数字にあたります。ちなみに全国2位は大阪府の3,386カ所、3位は兵庫県の3,282カ所です。

愛知県の有名な寺院

県内には国宝の古事記写本が所蔵され、毎年骨董市で賑わう「大須観音」や、日本で唯一の超宗派寺院である「日泰寺」、樹齢370年を超えるしだれ桜が有名な「瑞龍寺」など、いくつもの古刹があります。いずれも歴史が深く、観光にもうってつけなので、機会があればぜひ訪れてみてください。

愛知県の葬儀1件あたりの費用

経済産業省の「平成30年 特定サービス産業実態調査」によると、愛知県の葬儀1件あたりの費用は約131万円。これは全国10位の数字にあたります。葬儀1件あたりの費用の全国平均は約110万円なので、愛知県の葬儀費用は平均よりも高いことがわかります。
※葬儀一式請負の年間売上高(百万円)/年間葬儀取扱件数(件)」で計算

近隣県の数字を見てみると、滋賀県は約141万円(全国6位)、福井県は約103万円(全国25位)、岐阜県は約86万円(全国40位)、静岡県は約137万円(全国7位)です。こうして見てみると、近い地域でも各々葬儀にかける費用はかなり違いがあることがわかりますね。

愛知県の葬儀。風習やしきたり

香典とは別に「お淋し見舞い」を渡す

愛知県の葬儀では、通夜の際に香典とは別に「お淋し見舞い」を渡すのが一般的です。「お淋し見舞い」にはお菓子や缶詰、酒のような食べ物・飲み物が選ばれることが多いようですよ。

「お淋し見舞い」は通夜振る舞いとして弔問客に振る舞われるほか、通夜の後に近親者が一緒に過ごす際に食べられます。ご遺族は「お淋し見舞い」をつまみながら、故人について語り明かすというわけですね。このことからもわかるとおり、「お淋し見舞い」には故人が淋しくないように、という意味合いがあるようです。

出棺時に頭に白い布を着ける「宝冠」

名古屋市の一部地域では、出棺時に棺を持つ男性が額に白い布を着けるというならわしがあります。これは「宝冠」と呼ばれるもので、いわゆる死に装束の一種です。場合によっては白い布ではなく、白い紙で代用されることもあるのだとか。

「宝冠」は一説には江戸時代に広まった風習といわれていて、魔除けや「死という災いが参列者に移らないようにする」という意味合いがあるようです。

精進落としでとても辛い「涙汁」を飲む

尾張地方では、会食の際に「出立ちの膳」というものが振る舞われることがあります。これは近親者のための簡素な精進料理のことで、「故人と最後に囲む膳」という意味を持つもの。

この出立ちの膳には、「涙汁」と呼ばれる胡椒汁や唐辛子汁が出されることがあります。涙汁は非常に辛い味つけが特徴で、これには「故人に追悼の意を示す」という意味があるといわれています。また、それ以外にも辛いものを飲むことで葬儀の疲れを取るという意味合いもあるそうですよ。

愛知県でも認知されつつある永代供養・永代供養墓

「お淋し見舞い」や「涙汁」など、ほかの地域では見られない風習が見られる愛知県の葬儀。そんな愛知県でも最近注目が集まっている「永代供養」が広まりつつあります。

ここでは永代供養や永代供養墓の基本的な情報や、永代供養における2つの納骨方法について解説します。

永代供養・永代供養墓の概要

永代供養とは、「納骨後のご遺骨の管理・供養の一切を施設側に任せられる供養方法」のこと。そして、永代供養をおこなうお墓のことを「永代供養墓」と呼びます。

永代供養のメリット

永代供養では従来は負担になりがちだった「法要」「お墓の掃除・修繕」などを寺院・霊園にお任せすることができます。たとえば、法要は定められたタイミングで施設がおこなってくれるため、ご遺族が段取りをしたり施設に足を運んだりする必要はありません。

さらに、永代供養には以下のようなメリットがあります。

どんな人でも利用しやすく、現代人が持つさまざまなニーズに応えうるため、最近になって注目が集まっています。

永代供養の2つの納骨パターン

永代供養の納骨方法は「最初からご遺骨を合祀(ごうし)する」と「一定期間骨壺を安置する」に大きく分けることができます。それぞれの特徴と注意点についてお伝えします。

「最初からご遺骨を合祀する」

「合祀(ごうし)」とはご遺骨を骨壺から取り出し、共同スペースにほかのご遺骨と一緒に埋葬することです。いったん合祀されると故人のご遺骨だけを取り出すことはできないため、後になって分骨や改葬に対応することはできなくなります。

「最初からご遺骨を合祀する方法」にはこうしたデメリットがある一方、管理に手間とスペースがかからないといった特徴があります。そのため、費用が安く抑えやすいのがメリット。場合によっては費用総額が10万円前後ですむこともあります。

「一定期間骨壺で安置する」

一方、永代供養には「一定期間ご遺骨を骨壺で安置する方法」もあります。この方法では、13回忌や33回忌などひとつの年忌法要を目安として、その期間まではご遺骨を骨壺の状態で安置できます。

そのため、「ご遺骨を個別に納骨したい」「分骨・改葬に対応できるようにしておきたい」という場合は、こちらを選ぶことをおすすめします。ただし、この方法は管理に手間・スペースがかかるため、最初から合祀する方法に比べると費用が割高になりがちです。

また、期間が過ぎるとご遺骨は合祀されるケースがほとんどなので、注意してください。

永代供養の3つの種類と、愛知県での運用施設

「永代供養墓」以外にも、永代供養には「納骨堂」「樹木葬」という種類があります。ここでは、それぞれの特徴についてチェックしつつ、愛知県でそれらを運営する施設を紹介します。

永代供養墓

永代供養墓は、永代供養の中でももっとも基本的な形態といえます。墓地・霊園内に一般墓とは別に専用区画を設け、そこで永代供養墓を運営するのが一般的です。

永代供養墓は納骨方法・外観によって、さまざまなタイプに分けることができます。

「納骨塔型」「納骨壇型」は料金が比較的安価な傾向にあります。一方、「墓石安置型」は墓石を建てる費用などがかかってくるため、場合によっては費用総額が100万円近くになることもあるので注意が必要です。

いずれのタイプもご遺骨の安置スペースや参拝スペースは屋外にあるため、お参りの際は天候に注意する必要があります。

愛知県で永代供養墓を運営する施設

小牧市にある「小牧メモリアルパーク」は、2020年2月にオープンした大型の都市型霊園です。参道にはクッション性や水はけに優れた新素材を使用しているため、歩きやすく、快適にお参りできます。一般墓のほかに樹木葬や永代供養墓を運営中で、永代供養墓ではご遺骨を個別に、期限なしで安置できるのが特徴です。管理費はかからないため、追加で余計な費用がかかってくる心配もありません。

豊田市にある「洞泉寺」は、700年以上の歴史を持つ浄土宗の寺院。こちらの寺院は永代供養に力を入れていて、特徴の異なる6つのタイプの永代供養墓を運営しています。桜の下に個別納骨される「桜樹と眠るお墓」、夜間にライトアップされる「お星様と眠るお墓」、ペットと入れる「お宙と眠るお墓」など、さまざまなニーズに応じた墓域を用意。園内にはドッグランもあるので、ペットと一緒にお参りしても楽しく過ごすことができそうです。

春日井市にある「花岳山蓮蔵院」は、閑静な住宅街の中にある寺院。春日井市が運営する「かすがいシティバス」を使えば、JR高蔵寺駅・神領駅・春日井駅から手軽にアクセスできます。こちらの寺院では個別永代供養墓を運営中。「個人・夫婦墓」「家族墓」「限定特別区画」など、複数のプランが用意されています。いずれもご遺骨は最後の納骨から33年間個別に安置され、その後合祀されます。

納骨堂

納骨堂とは、建物内に納骨・参拝スペースを設け、そこでご遺骨の管理や供養をおこなう施設のこと。もともとは「ご遺骨を一時的に預けるための場所」として運営されるケースが多かったのですが、最近では永代供養付きの納骨堂が増えてきています。

永代供養墓と同じく、納骨堂にも以下のようなさまざまなタイプがあります。

全国的には「ロッカー型(ロッカーのように区切られた棚にご遺骨を収めるタイプ)」「仏壇型(上下2段に分かれた棚にご遺骨を安置するタイプ。霊廟型とも呼ばれる)」が主流で、「自動搬送式(機械で運ばれてきた骨壺と専用スペースで対面できるタイプ。機械式納骨堂とも呼ばれる)」は都市部に多いタイプです。愛知県内にも「自動搬送式」の施設は多く、アクセスの良さやサービスの充実度が魅力となっています。

愛知県で納骨堂を運営する施設

愛知県内では名古屋市に納骨堂施設が集中しています。

名古屋市名東区にある「瑞光廟無上殿」は、東山線・一社駅から徒歩8分の場所にある納骨堂。瑞光寺という寺院の境内にある建物で、外観はまるで美術館のようです。自動搬送式の納骨堂で、建物内は冷暖房完備、参拝室は完全個室。受付から参拝までICカード1枚でおこなえます。原則2霊までの「合同厨子プラン」と最大8霊までの「基本プラン」の2つが用意されていて、墓じまい・改葬も専門スタッフが丁寧に手伝ってくれます。

名古屋市西区にある「思親閣」は、鶴舞線・浅間町駅から徒歩5分の場所にある納骨堂。ここも自動搬送式の納骨堂で、参拝室は完全個室となっています。各階に5種類の参拝室があって、好みの部屋でお参り可能。納骨数には制限がないため、家族のお墓として安心して利用できます。また、家族だけでなく友人や結婚で姓が変わった子や孫に継承できるなど、自由度の高さも魅力です。

名古屋市熱田区にある「鳳凰殿」は、名城線・神宮西駅から徒歩1分の納骨堂です。400年以上の歴史を持つ全隆寺の境内にある施設で、館内はバリアフリー・エレベーター完備。こちらは自動搬送式ではなく、各階にロッカー型の納骨壇が設置されています。納骨壇には「1段型」「3段型」「4段型」など複数の種類があって、いずれも本尊・常花・りん・電気ローソクなどが付属。ご遺骨は33回忌まで個別に安置され、その後合祀されます。

樹木葬

樹木葬とは、墓石の代わりに樹木や草花を植え、それを墓標として故人を祀るお墓のこと。サクラやケヤキを植えてその周囲にご遺骨を埋葬するスタイルのほか、色とりどりの花を植えたガーデニング風の樹木葬もあります。

樹木葬は自然の山林をまるごと墓地として利用する「里山型」と、霊園内に専用区画を設けて運営する「霊園型(公園型)」に大別できます。しかし、数としては圧倒的に「霊園型」の方が多く、「里山型」は地方や郊外に行かないと見つけることは難しくなっています。

ご遺骨は直接土に触れ、大地に還る形で埋葬するスタイルが主流ですが、骨壺や専用容器に入れて埋葬するスタイルも普及しています。後で改葬・分骨をする可能性がある場合は、後者の埋葬スタイルを選べる施設を探すのがおすすめです。

愛知県で樹木葬を運営する施設

あま市にある「實成寺」は、1319年に開創された歴史ある寺院です。「かやづ庭苑」という樹木葬を運営中で、「1人用」「2人用」「4人用」と複数の区画が用意されています。一部のお墓ではペットと一緒に入ることも可能。個別埋葬期間は「最後の納骨から13年間」が基本ですが、最大33年間まで延長できます。墓碑はひとつひとつがオーダーメイドなので、オリジナリティーが欲しい方におすすめです。

名古屋市にある「庭園墓 花樂苑(からくえん)」はゆとりーとライン・白沢渓谷駅から徒歩10分、東山霊園内にある樹木葬施設。苑内には20種類以上の木々草花が植えられ、日本庭園のような作りになっています。「青空の小路」「藍の詩」など、複数の区画が用意されていて、それぞれ個別埋葬期間が異なります。利用人数無制限の家族墓や、50回忌まで個別埋葬可能な区画もありますよ。

豊田市にある「正林寺緑地霊園」は、猿投グリーンロード沿いある緑豊かな樹木葬墓地。区画面積が異なる3つのタイプがあって、いずれもご遺骨は33年間個別に埋葬されます(追加料金なしで延長可能)。また、専用アプリを用いれば、お墓の映像をスマホ・パソコンに出してお参りできます。定期的にお参りするのが難しい場合は、こちらのアプリを使うのがおすすめです。

愛知県の公営墓地

墓地には「公営墓地」という行政が運営するものがあります。公営墓地の利点は民間が運営する墓地に比べて費用が安く、閉園のリスクが少ないこと。しかしその分競争倍率が高く、申込条件が設定されているため、民間の墓地よりも利用のハードルが高いのが難点です。

また、公営墓地の中には「合葬式墓地」や「樹木型墓地」など、永代供養に似たものを運営している施設もあります。原則として公営墓地で永代供養がおこなわれることはありませんが、永代供養に代わる選択肢になる可能性はあります。

愛知県の代表的な公営墓地

名古屋市が運営する「名古屋市みどりが丘公園」は、墓地と公園が一体となった緑あふれる墓地公園です。散策やジョギングを楽しむことができ、お盆の時期には送り火コンサートが開かれます。墓地内には和型・洋型の墓石を建立できる普通墓地にくわえ、広々とした芝生墓地も。車でのアクセスはもちろん、桜通線・徳重駅や鶴舞線・原駅から出ている市バスを使うのも便利です。

長久手市が運営する「卯塚墓園」には、圧迫感がなく解放感がある芝生墓地のほか、招霊(オガタマ)の木を墓標とした「樹木型合葬式墓所」があります。樹木型合葬式墓所では、ご遺骨を樹木手前の芝生下に納骨し、参拝はその手前にある献花台でおこないます。ただし、ご遺骨が埋蔵されている芝生内には立ち入り禁止なので、注意が必要です。

このほか、尾張旭市が運営する「旭平和墓園」にも合葬式墓地があります。また、名古屋市が運営する「八事霊園」では納骨堂を運営中です。施設内にロッカー式の納骨壇があって、そこでご遺骨を一定期間保管してもらえます。ご遺骨の保管期間が10年間の長期納骨壇と、1年間の短期納骨壇から選べます。

まとめ

愛知県には「涙汁」や「お淋し見舞い」など、昔ながらの葬儀風習が残っています。とくに「涙汁」はかなり辛い味つけになっているので、口にする機会がある場合は注意する必要がありそうです。

また、愛知県内には永代供養墓・納骨堂・樹木葬がバランス良く分布している印象です。とくに名古屋市には大きな納骨堂が多く、それらの施設では手厚いサービスを受けることができます。

このほか、期限なしでご遺骨を個別に安置できる永代供養墓や、離れた場所にいてもアプリを使ってお参りできる樹木葬もあります。愛知県内で永代供養を探している方は、この記事を参考にしてぜひご自身に合った施設を見つけてください。