お問い合わせ

長崎県の永代供養・永代供養墓、葬儀費用や風習

九州地方に位置する長崎県は、対馬・壱岐・五島列島など数多くの島を有する「日本一島の数が多い県」。江戸時代には対外貿易の拠点として栄えたことから、その文化には西洋や中国の影響が見られ、独特の雰囲気を持っています。「長崎ちゃんぽん」や「佐世保バーガー」、「カステラ」などのご当地グルメも豊富で、そのうちのいくつかは食べたことがある方も多いのではないでしょうか。

そんな長崎県の葬儀では「水かけぎもん」や「宝冠」など、独特な風習が見られることも。ここでは、そうした長崎県に特有の葬儀風習にくわえ、県内の寺院数や葬儀1件あたりの費用についてお伝えします。

また、最近人びとの注目を集めている「永代供養や永代供養墓」の基本情報と、長崎県内の永代供養施設を紹介するので、葬儀だけでなくお墓についても興味がある方はご参考ください。

この記事でわかること
  • 長崎県の葬儀の傾向。風習やしきたり
  • 長崎県の寺院数や葬儀1件あたりの費用
  • 永代供養・永代供養墓の概要と、長崎県で永代供養を運営する施設

長崎県の葬儀事情。費用・風習

まずは長崎県の寺院数や葬儀1件あたりの費用はどのくらいなのか、政府発表のデータをもとに読み解いてみます。

長崎県の寺院数

文化庁による「宗教年鑑 令和元年版」データによると、長崎県の寺院数は736カ所で、これは全国38位の数字です。寺院の全国平均は1,637カ所なので、長崎県の寺院数は平均よりだいぶ少ないことがわかります。

長崎県の有名な寺院

寺院数は少ないものの、県内には島原藩主の菩提寺である「本光寺」や、室町時代の文化財を多く収蔵している「安国寺」など、風情のある寺院が複数存在しています。

とくに「本光寺」には島原城内から移された常盤御殿があって、現在は「常盤歴史資料館」として運営されています。貴重な古文書や城郭地図など、貴重な文献・資料が公開されているので、歴史に興味がある方は一度訪れてみてもいいかもしれません。

長崎県の葬儀1件あたりの費用

経済産業省による「平成30年 特定サービス産業実態調査」によると、長崎県の葬儀1件あたりの費用は約128万円で、これは全国12位の数字にあたります。
※葬儀1件あたりの費用は、「葬儀一式請負の年間売上高(百万円)/年間葬儀取り扱い件数(件)」で算出

葬儀1件あたりの費用の全国平均は約110万円なので、長崎県の葬儀費用は平均よりは幾分高い傾向にあるようです。ちなみに近隣県の数字をいくつか見てみると、佐賀県が約120万円(全国18位)、福岡県が約86万円(全国42位)、熊本県が約90万円(全国35位)、鹿児島県が約80万円(全国45位)となっています。

全国的に見てもあまり葬儀費用が高くない九州地方の中でも、長崎県は比較的葬儀にお金をかける地域であるといえるようです。

長崎県の葬儀の様子。風習やしきたり

長崎県は葬儀の前に火葬をすませる「前火葬」の地域と、葬儀の後に火葬をおこなう「後火葬」の地域が混在しています。「前火葬」をおこなう地域では、「葬儀に駆けつけた際にはすでに故人がご遺骨となっていた」ということが起こりうるため、注意が必要です。

そのほか、どのような葬儀の特色・風習があるのか順にお伝えします。

通夜はおこなわないことも。島原には「御目覚まし」という風習が

長崎県内の通夜は身内だけで静かに営まれることがほとんど。地域によっては、通夜をおこなわないこともあるようです。

ただし、島原地方では「御目覚まし」という風習があって、かつては5合~1升のお米を通夜の際に持ち寄ったそう。現在では「御目覚まし」と書かれた封筒に800~1,000円を入れ、ご遺族に渡すことが一般的となっています。

離島で見られる「水かけぎもん」という風習

長崎県内の離島の一部には「水かけぎもん」「逆さぎもん」と呼ばれる風習があります。これは故人の着物を裏返して吊るして毎日朝と晩に水をかけ、約7日間濡れたままにするならわしです。

この風習の由来には諸説ありますが、一説には「死は穢れ」だと捉える神道の影響を受けているといわれています。水にはお清めの意味があるので、それをかけることで穢れをはらうという意味があるそう。また、「水かけぎもん」という言葉は、「水かけ着物」が訛って定着した…という説が有力です。

「宝冠」など出棺時の風習

県内の一部地域では、火葬場へ向かう際にご遺族が額に白い三角巾をつけることがあります。この白い三角巾は「宝冠」「天冠」と呼ばれるもので、いわゆる“死に装束”の一種。この風習には、白装束を身につけた故人と同じ格好をすることで「三途の川の手前まで見送る」という意味があるようです。

また、上記のほかにも「出棺時に棺を3度回す」「出棺時に茶碗を割る」という風習が残っている地域もあります。棺を回すならわしには「故人の方向感覚をなくして家へ戻れなくする」といった意味が、茶碗を割るならわしには「日常的に使っていた茶碗を割ることで、故人の成仏を促す」という意味があるようです。

長崎県でも少しずつ普及。永代供養・永代供養墓

「水かけぎもん」や「宝冠」など、昔ながらの風習が残る長崎県でも、「永代供養」という新しい供養方法が普及しつつあります。

永代供養とはどういったものなのか、概要やメリットを紹介していきます。

永代供養・永代供養墓の概要

永代供養とは、永代供養をおこなう寺院や霊園と契約を結ぶことで、納骨後のご遺骨の管理・供養のほとんどを施設(霊園や寺院)に任せられる供養方法のこと。費用は契約時に一括して支払い、その後の費用がかからない場所が多いです(施設や永代供養の種類によっては、まれに管理費がかかるケースもあります)。

永代供養中の法要・供養は、施設側が定めたタイミング(春・秋の彼岸やお盆など)でおこなってくれるので、ご遺族は法要のたびに施設へ足を運ぶ必要はありません。もちろん、依頼をすればご遺族側で法要をおこなうことも可能ですし、施設によっては定期的に合同法要をおこない、希望者は自由に参加できる形をとっているところもあります。

また、歳を重ねるごとに負担になりがちなお墓の掃除や修繕なども、施設側が責任を持っておこなってくれます。そのため、ご遺族は余裕がある時にお墓参りに行き、故人との時間を大切にすることができます。

なお、永代供養をおこなうお墓のことを永代供養墓(えいだいくようぼ・えいたいくようばか)と呼び、一般のお墓と区別されています。

永代供養のメリット

永代供養には上記以外にも、さまざまなメリットがあります。
とくに重要なポイントをいくつか紹介します。

お墓の後継ぎがいなくても利用できる・生前契約可能

永代供養はもともと「お墓の承継者がいない人」に向けて始まったシステムです。そのため、「お墓の後継ぎがいなくても利用できる」のが原則。また、生前契約ができるのも大きな利点です。

そのため、たとえば…

というような考えを持っている人や、単身者や身内がほかにいない人なども利用しやすい点で注目されています。

一般墓に比べて費用が安い

永代供養は一般のお墓に比べて費用を安く抑えやすいのもメリット。一般のお墓は墓石費用、土地代などがあって100~200万円程度の費用がかかるのが一般的ですが、永代供養の場合は10~100万円程度で利用可能です。

永代供養の種類・タイプ・プランによって料金は変わってきますが、全体的に費用が安い傾向にあるのは確かです。また、一般墓のように「年間管理費」がかかってくることも少ないです(納骨堂など一部施設は除く)。そのため、永代供養は経済的負担を軽くしたい人にも向いています。

ペットと一緒に入れる・友人同士で入れる場合もある

永代供養をおこなう施設の中には、「ペットと一緒に入れる」「友人同士で入れる」といったプランが用意されているところがあります。また、施設によっては「女性専用区画」が用意されていることも。

永代供養は「現代人のニーズ」を意識して運営されることも多く、さまざまな要望に応えられるよう、複数の区画・プランが用意されているケースが多いです。従来のお墓であれば諦めるしかなかった選択も、永代供養なら可能になるかもしれません。

永代供養の種類(永代供養墓・納骨堂・樹木葬)と長崎県の運用施設

永代供養をおこなうお墓は、一般的な「永代供養墓」のほかにも「納骨堂」や「樹木葬」といった形態があります。

それぞれの特徴を確認しつつ、長崎県内の永代供養施設を紹介します。

永代供養墓

先程もお伝えしましたが、永代供養をおこなうお墓のことを、一般墓と区別して「永代供養墓」といいます。永代供養墓は霊園内の専用の区画を作って、そこにご遺骨の収蔵スペース・参拝所などを設けて運営されることが多いです。

永代供養墓のタイプ

永代供養墓にはさまざまなタイプがあって、それぞれ外観や納骨方法が異なります。

現在主流となっているのは「納骨塔型」「納骨壇型」ですが、「墓石安置型」を運営している施設も多くあります。ただし、「墓石安置型」は墓石を建てる費用などがかかってくるため、「納骨塔型」「納骨壇型」よりも料金が割高です。

長崎県で永代供養墓を運営する施設

諫早市にある「平仙寺」は、島原鉄道・本諫早駅から徒歩で約10分の場所にある天台宗の寺院。こちらの寺院では永代供養墓を運営中で、「個人用」「夫婦用」「家族用」と複数のプランが用意されています。ご遺骨は永代供養墓内の納骨壇に納められ、50回忌までは個別に安置可能(その後は合祀)。また、希望があれば個別安置期間を延長することもできます。

北松浦郡にある「佐々中央霊園」は、西九州線・清峰高校前駅から徒歩14分の霊園。高台にあるため霊園内には清々しい空気が流れていて、街並みを一望できます。こちらの霊園では永代供養墓「虚空乃塔」や有期限墓を運営中です。「虚空乃塔」はいわゆる納骨塔型の永代供養墓で、ご遺骨を骨壺のまま33回忌まで安置可能(その後合祀)。有期限墓は文字通り期限付きのお墓で、32年間まで利用できます(その後「虚空乃塔」へ合祀)。

納骨堂

納骨堂とは、建物の中に納骨スペースや参拝スペースを設け、そこでご遺骨の管理・供養をおこなう施設のこと。

納骨堂はもともと、お墓を建てるまでの期間や、改装するために移動をするときなど、一時的に骨壷を保管する場所として機能をしていた場所です。しかし、近年ではお墓代わりとして利用する施設が増え、そのどれもが永代供養のプランをつけるようになってきました。

そうした永代供養プランがついた納骨堂は、「屋内型の永代供養」とも呼ばれ、天候に左右されずにお参りできるのがメリットです。

納骨堂のタイプ

永代供養墓と同じく、納骨堂にもさまざまなタイプがあります。

現在主流となっているのは「ロッカー型」「仏壇型」で、「自動搬送式納骨堂」はとくに都市部に多いタイプ。「自動搬送式納骨堂」は料金が割高な分、ICカード一枚でお参りが可能、サービスが充実しているなど、多くのメリットもあるタイプです。

長崎県で納骨堂を運営する施設

長崎市小江原にある「西部霊苑」は、JR浦上駅から車で15分の場所にある霊園。長崎市の中心部に近い高台にあって、園内には数多くの草花が植えられています。こちらの霊園では一般墓のほかに納骨堂を運営中。納骨堂には複数のエリアがあって(一部完売)、ひとつの区画には7寸の骨壺が2つ、6寸の骨壺ならひとつ入ります。ご遺骨は12年間骨壺で安置され、その後は納骨袋に入れられて合祀されます。こちらでは年間管理費が5,000円かかるので注意してください。

長崎市船大工町にある「都市型納骨堂 さくら陵」は、4階建ての納骨堂施設です。建物内には納骨室のほかにエントランスや参拝所、法要室などがあって、手ぶらでお参りすることが可能。こちらでは代々の継承が可能な「永代使用のプラン」と、「永代供養のプラン」が用意されています。永代供養のプランでは、ご遺骨を骨壺のまま33年間個別に安置可能(その後合祀)。施設内には休憩できる場所もあるので、ゆっくりとお参りができます。

樹木葬

樹木葬の一番の特徴は、墓標が墓石ではなく樹木や草花である点です。墓標となる樹木や草花のことを「シンボルツリー」といい、ご遺骨はその周囲に埋葬します。シンボルツリーの種類は、施設によってさまざまで、バラ、桜、ケヤキ、ハナミズキなどが挙げられます。

樹木葬は「自然葬」の一種とされ、同じく自然葬の一種である「散骨」と混同されがちなのですが、樹木葬は行政の許可を受けた墓地でしか運営できないため、れっきとした「お墓」にあたります。対して、散骨は墓地以外でもできることや、墓標となる目印もありません。

樹木葬のタイプ

樹木葬で主流となっているのは「霊園型」です。これは文字通り霊園内の専用区画で樹木葬をおこなうタイプで、なかには色とりどりの花が楽しめる「ガーデニング風」のものもあります。

そのほかにも自然の山林を買い取って、敷地内全てで樹木葬をおこなう「里山型」というタイプもありますが、こちらは地方や郊外に行かないと見あたりません。雄大な自然の中で眠れるのが魅力ですが、利便性は高いとはいえないのが難点です。

長崎県で樹木葬を運営する施設

西海市にある「白崎プレイガーデン」は周囲を海に囲まれた霊園で、園内では「花壇墓」という樹木葬が運営されています。ご遺骨は一定期間「花壇墓」で安置された後、施設内の永代供養塔にて個別安置され、最終的には合祀されます。「花壇墓+永代供養塔における個別安置」の期間は32年間で、花壇墓の利用期間が少ないほど料金も安くなります。また、「花壇墓」の安置後に、永代供養塔ではなく海洋散骨を選択することも可能です。

長崎市にある「港カ丘パーク墓苑」は、長崎港を一望できる場所にある見晴らしの良い霊園です。こちらの霊園では一般墓のほかに永代供養墓や樹木葬を運営中。樹木葬区画は明るく開放的な雰囲気で、シンボルツリーを中心にして円形に複数の区画が並んでいます。「1~2名用」「2~4名用」「2~5名用」と3つのタイプが用意されていて、ペットと一緒に入れるプランも選択可能。動物を飼われている方はそちらもチェックしてみてください。

長崎県の公営墓地

もしもお墓探しをしているのであれば、寺院や民営の霊園のほかに、行政が運営する「公営墓地」もチェックすることをおすすめします。公営墓地は寺院や民間が運営する墓地に比べて、費用が安く、倒産・閉園のリスクがほぼないため安心感があるのがメリットです。

デメリットは、公営墓地は競争倍率が高く、申込み条件・時期が定められているので、利用を開始するまでのハードルは高めであるといった点が挙げられます。必ずしも“誰でも気軽に利用できる”というわけではないので注意が必要です。

長崎県の代表的な公営墓地

長崎県内では長崎市、佐世保市、島原市、諫早市など多くの自治体で公営墓地を運営しています。

諫早市が運営する「諫早南墓園」は、島原鉄道・本諫早駅から車で5分の場所にある公営墓地。広々とした霊園で駐車場も広く、しっかりと管理が行き届いていると評判です。こちらの霊園では「6平方メートル」「9平方メートル」など、面積が異なる複数の区画を運営しています。こちらの公営墓地に申込みできるのは「諫早市内に住所を有する人」のほか、「市内に本籍を有する人」「市内に墓地を有する人」などとなっています。

佐世保市が運営する「佐世保市民霊園」は、松浦鉄道西九州線・相浦駅から車で5分の公営墓地です。海が近くにあって緑も豊かな霊園で、ロケーションが良いのが魅力的。こちらの霊園では一般墓のほかに納骨堂を運営しています。納骨堂ではご遺骨を全4,000体収蔵可能で、お墓や永代供養施設などを探すまでの間、一時的にご遺骨を預かってもらえます。ただし、この施設を利用できるのは「佐世保市の住民基本台帳に登録されている人」となっているので、注意してください。

まとめ

ここでは長崎県の葬儀風習や、永代供養に関する情報をお伝えしました。

長崎県では通夜をおこなわない地域があるものの、九州地方の中では葬儀にお金をかけるほうであるという、意外な事実がありましたね。また、葬儀においては「前火葬」「後火葬」が混在しているため、列席者として参加するときは注意が必要ということもわかりました。

永代供養においては、ほかの都道府県に比べると普及はこれからといったところ。ただし、施設数自体は少ないものの、県内には永代供養墓・納骨堂・樹木葬がバランス良く分布していて、選択肢の幅は決して狭くありません。

長崎県で永代供養を探している方は、今回の内容を参考にして、ぜひご自身に合った施設を見つけてください。