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鹿児島県の永代供養・永代供養墓、葬儀の風習とは

九州の南部に位置する鹿児島県は、全国有数の「島の県」として知られるほど離島の数が多く、「桜島」や「霧島山」に代表される活火山もあるなど、独特の地形・自然環境を有しています。また、サツマイモや芋焼酎などの特産品、「屋久島」や「種子島宇宙センター」などの観光資源も豊富にあって、多くの見所・魅力がある地域。

そんな鹿児島県の葬儀には、どのような葬儀の風習やしきたりが残っているのか。調べてみると、この地域特有の風習があることがわかりました。今回はそうした鹿児島県に特有の葬儀風習にくわえ、県内の寺院数や葬儀費用について紹介。さらに、最近人びとの注目を集めている「永代供養」の基本情報についてもお伝えします。鹿児島県内で永代供養をおこなっている施設についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。

この記事でわかること
  • 鹿児島県の葬儀・お墓事情
  • 鹿児島県の寺院数や葬儀1件あたりの費用
  • 永代供養・永代供養墓の基礎知識と、鹿児島県で永代供養施設

鹿児島県のお墓・葬儀事情

まずは鹿児島県の寺院数や葬儀費用から。次いで鹿児島県特有の風習・しきたりの順にお伝えします。

鹿児島県の寺院数

文化庁が毎年発表する「宗教年鑑」。この「令和元年版」によると、鹿児島県内の寺院数は478カ所であることがわかります。これは全国42位の数字です。ちなみに鹿児島県内の神社数は1,130カ所なので、鹿児島県では寺院よりも神社の数のほうが多いという調査結果になっています。

鹿児島県の寺院数が少ない理由

一説によると、鹿児島県の寺院数が少ないのは、明治時代の「廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)運動」が原因だといわれています。これは明治政府が発令した「神仏分離令」をきっかけとして運動で、全国で多くの寺院が破壊され、仏像や仏具が焼かれました。

そして、もっとも激しくこの運動をおこなったのが薩摩藩だったといわれています。鹿児島県の寺院数が少ないのは、この運動の名残だといえるのです。

鹿児島県の葬儀1件あたりの費用

経済産業省が毎年発表する「特定サービス産業実態調査」。この「平成30年度版」によると、鹿児島県の葬儀1件あたりの費用は約80万円です(葬儀一式請負の年間売上高(百万円)/年間葬儀取り扱い件数(件)」で算出)。これは全国45位の数字にあたります。全国平均は110万円なので、鹿児島県の葬儀費用は平均よりもだいぶ少ない傾向にあるようです。

ちなみに近隣県の数字は、宮崎県が約104万円(全国23位)、熊本県が約90万円(全国35位)、大分県が約88万円(全国37位)となっています。
九州地方で葬儀1件あたりの費用がもっとも高いのが、長崎県の約128万円(全国12位)。その次に高いのが佐賀県の約120万円(全国18位)です。長崎県と佐賀県、宮崎県を除く地域は葬儀1件あたりの費用が100万円を下回っているので、九州地方は全国的に見てもあまり葬儀に費用をかけない地域だといえるかもしれません。

鹿児島県の葬儀事情。しきたりの傾向

前火葬と後火葬の地域が混在

鹿児島県の葬儀に参加する際に注意したいのが、「故人が火葬されるタイミング」。というのも、鹿児島県には通夜・葬儀の前に火葬をおこなう「前火葬」の地域と、葬儀の後に火葬をおこなう「後火葬」の地域が混在しているのです。

「前火葬」の場合、通夜・葬儀に行った時にはすでに故人がご遺骨になっていることがあるので、注意が必要です。

「じつの飯」「別れ飯」という風習

通夜の席では、故人の枕元にお線香とご飯、団子などをお供えすることが多く、この時にお供えされるご飯のことを広く「一膳飯」と呼びます。

鹿児島県では故人が愛用していたお椀に一膳飯をよそい、お箸を2本立てるのが一般的。また、この一膳飯のことを鹿児島県では「じつの飯」と呼びます。これは「故人が亡くなってからすぐに焚くご飯」という意味の「直(じき)の飯」から来ているそうです。

そのほか、九州地方では出棺の際に故人と最後の食事をする風習があります。鹿児島県の一部地域ではこれを「別れの飯」と呼び、通夜の参列者に振る舞うこともあるのだとか。しかし、現在では火葬場で食事を取ることも多く、「別れ飯」を省力するケースも増えているようです。

通夜見舞いに「最中」を持ち寄る

鹿児島県では通夜に参列する際、香典とは別に「通夜見舞い」を持参することがあります。通夜見舞いには「生前、故人の入院中にお見舞いが行けなかったことのお詫び」という意味合いがあって、茨城県や千葉県、新潟県でも見られる風習です。

果物やお菓子などを持参するのが一般的ですが、鹿児島県では通夜見舞いに「最中(もなか)」を持ち寄ることも多いのだとか。この風習の由来ははっきりとしていませんが、一説には鹿児島弁の「もうなか(もうない)」から来ているようです。

注目されつつある永代供養・永代供養墓

最近、電車の広告やテレビCMなどで見かけることが多くなった「永代供養」という言葉。昔ながらの風習を大切にしている鹿児島県でも、徐々に永代供養施設が増えてきています。

どのようなものなのか、永代供養の基本的な情報や永代供養を選ぶ際の注意点、おおまかな流れを解説します。

永代供養・永代供養墓の概要

永代供養とは、納骨後のご遺骨の管理・供養のほとんどを寺院や霊園といった施設側に任せられる供養方法のこと。料金は契約時に一括で支払うことが多く、追加料金が発生することはあまりありません。

そして、永代供養をおこなうお墓のことを、一般的なお墓と分けて「永代供養墓(えいだいくようぼ・えいたいくようばか)」と呼びます。

永代供養は一般のお墓に比べてご遺族の負担が少ない

永代供養では、法要や供養を施設側にお任せすることができます。そのため、法要のたびに足を運ぶ必要はありません。もちろん、ご遺族側で法要をおこないたい場合は、それに対応してもらうこともできます。また、お墓の掃除や修繕も全て施設側がおこなってくれます。

さらに、永代供養は檀家にならなくても利用できることがほとんど。そのため、檀家の務めを負担に感じている方にとっても永代供養はおすすめです。

永代供養を選ぶ際の注意点

永代供養施設全般にいえることですが、ご遺骨の安置方法には大きく分けて「初めから合祀するパターン」と「一定期間骨壺を安置するパターン」の2つがあることは、注意しておかなければなりません。

「初めから合祀するパターン」は費用が安い分、一度納骨するとご遺骨を取り出すことはできなくなります。

「一定期間骨壺を安置するパターン」でも、契約期間が過ぎるとご遺骨は合祀される場合がほとんどです。こちらのパターンでは契約期間中なら分骨・改葬に対応してもらえるケースが多いですが、規約の詳細は施設によって異なるので、事前に契約内容についてよく確認することが大事です。

永代供養の流れ

実際に永代供養をおこないたい場合、おおまかに以下の流れが必要となります。

家族・親族、今までのお墓の管理者と話し合う

まず、永代供養にご遺骨を移す前には、関係者と「墓じまい」について相談する必要があります。ここでいう「関係者」とは、家族や親族、お墓がある寺院・霊園のこと。この段階で無理に話を進めようとするとトラブルになる可能性があるので、関係各所とじっくりと話し合いをする必要があります。

永代供養先を決め、各種手続きをおこなう

次に、資料請求・見学をしながら、永代供養先を決めていきます。なるべくいろいろな施設について自分の目と耳で調べ、納得した上で永代供養先を決めることが大事です。

永代供養先が決まったら、今までのお墓があった自治体の役所で「改正許可申請」という書類手続きをおこないます。これは少々複雑な手続きで、役所の窓口だけでなく、今までのお墓の管理者、永代供養先の墓地管理者などともやりとりをおこなう必要があります。

また、それと同時に今までのお墓を撤去してもらうための業者も決めていきます。

お墓を墓じまいし、永代供養先にご遺骨を移す

書類手続きや業者の指定が終わったら、いよいよ墓じまいの段階です。ご遺骨を取り出す前に法要(閉眼法要)をおこない、ご遺骨の取り出し、工事と進んでいきます。そして、きれいな更地になったら、墓地を管理者に返還して墓じまいは完了です。

最後にご遺骨を永代供養先へ移し、法要や納骨式を済ませたら、永代供養の手続きも完了です。

「墓じまい」から「永代供養先への納骨」までは、意外と多くのステップがあります。以下の記事で詳しい内容について解説しているので、興味がある方はぜひご一読ください。

合わせて読む

永代供養の種類と鹿児島県にある施設

永代供養には、主に「永代供養墓」「納骨堂」「樹木葬」という3つの種類があります。ここではそれぞれの特徴についてお伝えしつつ、鹿児島県内でそれらを運営する施設を紹介します。

永代供養墓

先ほどもお伝えしたとおり、永代供養をおこなうお墓のことを「永代供養墓」と呼びます。永代供養墓は屋外で運営されることが多いのが特徴ですが、納骨方法や外観にはさまざまなタイプがあります。

現在、主流となっているのが「納骨塔型」「納骨壇型」で、これらのタイプは費用総額が比較的安い傾向にあります。一方、「墓石安置型」は上記2つのタイプに比べて管理に手間がかかって、墓石を建てる費用などもかかってくるため、費用総額が100万円前後になることも。

鹿児島県で永代供養墓を運営する施設

鹿屋市花岡町の「永代供養霊園 シーバ鹿児島」は、風光明媚な場所にある霊園。霊園は高台にあって、薩摩半島や大隈半島、桜島などを望むことができます。石塔の下にご遺骨を収蔵する「阿弥陀苑」と「祖神苑」、ご遺骨を孟宗竹に入れて土に還す「孟宗有縁墳墓」など、複数の埋葬方法から自分に合ったものを選択可能。ペットと一緒に入ることもできるので、動物を飼われている方にもおすすめです。

鹿児島市の「公園墓地 谷山御所霊園」は高級感あふれる霊園。谷山インターチェンジより車で1分のところにあって、アクセスも良好です。園内には「谷山御所霊園納骨堂」「堂内陵墓 かごしま陵苑」といった納骨堂施設と、「谷山 安らぎの郷」という永代供養墓があります。「谷山 安らぎの郷」ではご遺骨を一定期間骨壺で安置可能。また、納骨後も管理費は一切かかりません。ただし、期間満了後ご遺骨は合祀カロートに移されて土に還されるので、注意が必要です。

納骨堂

納骨堂とは、建物の中に納骨スペースや参拝所を設け、そこでご遺骨の管理や供養をおこなう施設のことです。納骨堂は永代供養墓と違って、納骨・参拝スペースが屋内にあることが多いのが特徴的。そのため、参拝やお供え物に一定のルールを設けている施設が多いです。

また、納骨堂にもいろいろなタイプがあります。

納骨堂の中でも主流となるのは「ロッカー型」「仏壇型」。「自動搬送式」の納骨堂は都市部に多いです。

鹿児島県で納骨堂を運営する施設

鹿児島県内には、妙円寺という寺院が設計・建立した納骨堂施設が3つあって、おすすめです。
そのうちのひとつ「武霊廟(たけれいびょう)」は、鹿児島中央駅から車で5分、長島美術館のすぐ下。通常の「納骨壇」や「自動式納骨壇」など、複数の納骨壇が用意されていて、選択肢の幅が広いのが魅力。「自動納骨壇」はカードをかざすだけで利用でき、「神式」と「仏式」の2タイプが用意されています。そのため、神道の方でも安心して利用できます。

一方、鹿児島市唐湊には「唐湊霊廟(とそれいびょう)」が、日置市伊集院町には「妙円寺和顔堂」があります。仏壇型の納骨壇や、華やかで女性的なデザインが魅力の「納骨壇 花園」など、「武霊廟」と同じくどちらの施設にも複数の納骨壇が用意されています。

また、3つの施設には永代供養を受けられる「永代供養壇」があって、そちらでは一定期間ご遺骨を骨壺で安置可能です。

樹木葬

樹木葬とは、墓石の代わりに樹木や草花を植え、それを墓標として故人を祀るお墓のこと。墓地の中央に樹木を植え、その周囲の区画にご遺骨を埋葬する場合もあれば、ご遺骨を埋葬するごとに樹木を1本植える場合もあります。

樹木葬のメリットは、自然の美しさを感じられ、自然に抱かれながら眠りにつけるということ。「大地に還りたい」「なるべく自然に即した形で埋葬してほしい」という方は、樹木葬を検討されることをおすすめします。

鹿児島県で樹木葬を運営する施設

鹿児島県内には、樹木葬を本格的におこなう施設はまだ少ないようです。しかし、各地域が運営する「共同墓地」の中には、樹木葬をおこなっているところがいくつかあります。

鹿児島市田上にある「田上共同墓地」は、JR広木駅から車で5分の場所にある墓地。田上地区の住宅街の近くにある墓地で、樹木葬区画は街の景観を一望できる高台にあります。サクラの樹をシンボルツリーとして用いていて、日あたりもよく、気持ち良くお参りできます。

鹿児島市和田にある「東里墓地」は、JR慈眼寺駅から車で7分の場所にある墓地。鹿児島市の主要道路である「産業道路」沿いの谷山緑地の近くにあって、墓地内には明るい雰囲気が漂っています。墓地内には屋根付きの休憩所があるので、雨が降る日にお参りに行っても安心です。

公営墓地にも広がる永代管理の意識

墓地には主に「民営墓地」「寺院墓地」「公営墓地」という3つの種類があります。なかでも行政が運営している公営墓地は、民営墓地や寺院墓地に比べて料金が安いのが特徴的。それにくわえて、公営墓地は行政が運営しているという特性上、倒産や閉園の心配がありません。そのため、安心してご遺骨を預けることができます。

公営墓地の新たな動き

最近では公営墓地の中に、「合葬式墓地」や「納骨堂」など、永代供養によく似た設備を運営している自治体が増えてきています。原則として公営墓地で永代供養がおこなわれることはなく、永代管理のみがおこなわれるのですが、行政に任せられる安心感から競争倍率は高い傾向にあります。

鹿児島県でもすでにいくつかの公営墓地が、納骨堂を運営しています。今後も広がっていく可能性が高いので、もしも永代供養を検討するのであれば、お住まいの自治体の公営墓地でどのような墓地を運営しているかもチェックしてみることをおすすめします。

鹿児島県の代表的な公営墓地

鹿児島県内では鹿児島市、南九州市、霧島市、出水市、いちき串木野市など、広い地域で公営墓地が運営されています。

鹿児島市五ヶ別府町にある「星ヶ峯墓園」は、鹿児島市が運営する大型墓苑。「星ヶ峯ニュータウン」奥の小高い丘の上にあって、爽やかな雰囲気と緑豊かで日あたりの良いロケーションが魅力です。指宿スカイライン山田インターチェンジより車で約10分と、アクセスも良好。「鹿児島市に住民登録をしていて、申請日受付日前に1年以上居住している人」「市内に墓地、納骨堂を持たない人」など、利用するにはいくつかの条件をクリアする必要があります。

また、鹿児島市には「小松原納骨堂」と「東谷山納骨堂」という納骨堂施設があります。「小松原納骨堂」はJR指宿枕崎線・谷山駅から徒歩約12分、「東谷山納骨堂」は鹿児島市電・上塩屋駅から徒歩約4分の場所にある施設です。鹿児島県内で公営の納骨堂施設を探している方は、こちらをチェックしてみてください。

まとめ

鹿児島県の葬儀風習には、様々なユニークなしきたりがありましたね。これら独特の風習について知らずに葬儀・通夜に参列すると、驚くことがあるかもしれません。

また、明治時代におこなわれた「廃仏毀釈」の影響で、鹿児島県内には寺院があまり多くありません。その影響もあるためか、ほかの都道府県に比べると、鹿児島県内の永代供養施設はまだまだ少ないのが現状です。しかし、施設数自体は少ないかもしれませんが、選択肢が限られているわけではありません。永代供養に興味がある方は、ぜひ自分に合った永代供養施設を見つけてみてください。