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岩手県の永代供養墓。お墓や葬儀の風習

日本の東北地方に位置する岩手県。北海道に次いで2番目に広い面積を持つ岩手県では、古くから特徴的な葬儀がおこなわれています。

たとえば、「前火葬が主流で、葬儀までは2~3日間をあける」「棺には六文銭の代わりになるものを入れる」などが挙げられます。このような岩手県にまつわる葬儀事情や風習はなぜあるのか、全国と比べた時の費用や寺院数とともに解説します。

また、岩手県でも増えつつある永代供養や永代供養墓の基礎情報と、岩手県ではどのような永代供養があるのかについても紹介するので、ぜひ参考にしてください。

岩手県のお墓・葬儀事情

日本で2番目に広い面積を持つ岩手県ですが、寺院数はその広さに反比例して少なめです。国の統計調査からわかった岩手県のお墓にまつわる情報と、葬儀のしきたりをお伝えします。

岩手県の寺院数

文化庁の「宗教年鑑 令和元年版」のデータを見ると、日本全国の寺院数は76,930カ所で、そのうち岩手県の寺院数はわずか631カ所です。

寺院の多さ順で見ると、岩手県の順位は全国40位。全国の寺院数の0.82%を占めていることになります。

岩手県の葬儀1件あたりの費用

経済産業省の「特定サービス産業実態調査」によると、岩手県の葬儀1件あたりの費用はおよそ109万円となります。

※「葬儀一式請負の年間売上高(百万円)/年間葬儀取扱件数(件)」で計算

これは全国で22番目に高い金額となっています(一番高いのは栃木県の164.5万円)。

岩手県の葬儀事情・しきたりの傾向

岩手県には、地域に根ざした独特の風習があります。ここではポイントに分けて、岩手県の葬儀事情や独自の風習、しきたりの傾向を見ていきます。

通夜の後に火葬がおこなわれる「前火葬」が一般的

岩手県では一般的に、通夜の後に火葬がおこなわれ、その後に葬儀・告別式がおこなわれます。葬儀の前に火葬がおこなわれることを「前火葬」といい、岩手県では前火葬から葬儀までの期間として2~3日あけるといった特徴があります。

この理由は諸説ありますが、よく聞かれるのが「岩手県が雪国である」「漁師町である」ことが起因しているという説です。

昔は交通が整備されていなかったため、山道や雪が多かった岩手では故人が亡くなってすぐに駆けつけるのは困難でした。また、漁師町であるが故に、漁に出ている縁者が多かったことも、すぐに駆けつけられない理由のひとつとされています。そのため、参列者がそろうまでの間に遺体が腐敗するのを防ごうと、先に近くに住んでいる近親者のみで火葬をおこない、みんながそろうまで数日あけてから葬儀をおこなったようです。

通夜を何回もおこなう地域も

通夜は一般的に開式時間が決まっていますが、岩手県の一部の地域は決まっておらず、夜遅くに弔問に訪れる人もいます。

そのほか、故人が逝去してから葬儀までの期間を全て通夜として、毎晩念仏を唱え、供養をおこなう地域もあるようです。この場合、通夜は近親者のみでおこなうのがならわしで、一般の参列者は招待者のみとなります。

副葬品に「100万円」と書かれた紙を入れる

全国的に広く見られる風習のひとつに、出棺の副葬品に紙に印刷された「六文銭」を入れるというものがあります。これには、「三途の川の渡り賃にする」という意味合いがあるといわれています。

岩手県ではこの風習がより現代的に変化していて、「100万円」と書かれた紙を入れることになっています。故人があの世でお金に困らないようにという願いを込め、場合によっては「1億円」など、かなり高額な金額が書かれることもあるようです。

岩手県の永代供養・永代供養墓

近年注目され始めている永代供養ですが、岩手県でも増えつつあるようです。永代供養の基礎情報とともに、岩手県ではどのような永代供養墓があるのかをご紹介します。

永代供養・永代供養墓の概要

永代供養(えいたいくよう)とは、一定の料金を支払えば、その後の故人の供養やお墓の管理を寺院や霊園がおこなってくれる供養方法のことです。そして永代供養をおこなっているお墓のことを永代供養墓(えいたいくようぼ・えいたいくようばか)といいます。

永代供養・永代供養墓が注目される理由

永代供養が注目される理由はいくつかありますが、大きく分けると以下の3つの点が軽減されることが大きな理由となります。

費用

一般的なお墓に比べると、費用が割安であることが多いです。一番安い「合祀墓(ごうしぼ)」タイプの永代供養墓であれば、10万円程度といわれています。

管理

管理や供養を施設側に任すことができるため、定期的なお墓参りが不要です。たとえば高齢者となったため、お墓掃除に定期的に通う必要がある人にとっては、体力的な負担が減ることになります。

精神的負担

基本的に永代供養は一代で終えるお墓です。お墓を継承する必要がないため、独り身の方や、子どもや孫への負担を軽減させようと選ばれる高齢者も多くなってきました。また、檀家になる必要や、管理費を払う必要がないケースも多いため、金銭面における精神的負担を軽減できるとして注目を集めています。

永代供養の種類

永代供養の種類には、基本的な形式である「永代供養墓」のほかに、「樹木葬」や「納骨堂」などの種類があります。ここでは、それぞれの種類の概要と、岩手県でそれらを運営している寺院についていくつかご紹介します。

永代供養墓

永代供養墓とは、読んで字のごとく「永代供養をおこなうお墓」のことです。

管理・参拝スペースは屋外にあることが多く、外観や納骨方法においてさまざまなタイプ分けが可能です。たとえば、仏像やモニュメントを模した供養塔の下に納骨するタイプや、大型の棚に骨壺を納めるタイプ、墳陵型のお墓に納骨するタイプなどがあります。

大きく分けて「最初からご遺骨をほかと一緒に合祀するタイプ」と「ご遺骨を個別に安置・供養し、一定期間を経ると合祀するタイプ」の2種類があります。いずれの場合でも、合祀後に故人のご遺骨だけを取り出すことはむずかしいので、注意が必要です。

岩手県で永代供養墓を運営する施設

岩手県では、盛岡市の「盛岡霊園」や陸前高田市にある「無極寺」など、複数の霊園・寺院が永代供養墓を運営しています。

「盛岡霊園」は盛岡駅から車で20分とアクセスしやすく、緑豊かで見晴らしの良い場所にある民営霊園です。バリアフリーが施され、宗旨不問で寄付金も必要ないので、どなたでも利用しやすいのが魅力。

一般墓地のほかに永代合祀墓、樹木葬を運営していて、料金は永代合祀墓、樹木葬ともに一人32万円、夫婦で52万円となっています。

「無極寺」はJR大船渡線の竹駒駅から徒歩20分。近くに川が流れる緑豊かな場所にあります。平成28年から現代のニーズに応える形で永代供養墓「やすらぎ」、永代供養付個別墓「やすらぎ五輪塔」を建立。こちらも宗旨不問で、護持会費や年間管理費も不要です。

永代供養墓「やすらぎ」では、初めから合祀するプランのほかに骨壺安置のプランや個人墓誌プランを用意。「やすらぎ五輪塔」も複数のタイプから自分に合ったものを選べます。

樹木葬

樹木葬とは、墓石ではなく樹木や花を墓標にする埋葬方法のことです。桜や花水木などをシンボルツリーと見立て、その周囲にご遺骨を埋葬するタイプや、草花や芝生で作られたガーデン風の区画に埋葬するタイプなどがあります。

樹木や花の下にご遺骨を埋葬するため、自然志向の方におすすめの埋葬方法です。

また、樹木葬は法律によって「お墓と認定された土地」でなければおこなえません。裏を返せば、自然散骨よりもお墓に近い形態といえます。

岩手県で樹木葬を運営する施設

岩手県では、奥州市にある「いわて奥州・北上 自然葬 国見の里」や、前述した盛岡市の「盛岡庭園」などでも樹木葬がおこなわれています。

「国見の里」は、JR東北本線・北上駅から車で16分のところにある自然葬の施設です。開放的で自然豊かな場所に、一人用・二人用・家族用など、さまざまな区画を用意。宗旨不問・管理費なしの永代供養墓で、年に一回合同法要がおこなわれます。

「盛岡庭苑」は、盛岡市名須川町の徳玄寺が開いた樹木葬の施設です。徳玄寺は宮沢賢治が中学時代に下宿していた寺院としても知られ、もともと永代供養墓の運営もおこなっていました。樹木葬では個人や夫婦、家族での利用のほか、ペットと一緒に入れる区画もあります。

納骨堂

建物内にロッカーや仏壇型の納骨スペースを設け、そこでご遺骨の管理・供養をおこなうのが納骨堂です。納骨堂は管理・納骨・参拝のスペースが屋内にあることが多いため、「屋内型の永代供養」と呼ばれることもあります。

本来は「ご遺骨を一時的に安置しておくための場所」でしたが、最近では永代供養プラン付きの納骨堂も増えてきました。近年、都市部において増えてきている形式ですが、岩手県では納骨堂を主軸に永代供養をおこなっている施設はまだ少ないようです。

ただし、納骨堂そのものが存在しないわけではありません。たとえば、岩手県奥州市で永代供養墓を運営する興性寺では、納骨堂を従来に近い形で使用しています。すなわち、永代供養墓に合祀する前に、一定期間ご遺骨を安置・供養する…という使い方です。

岩手県の公営墓地などの紹介

公営墓地には合葬式墓地や樹林墓地など、永代供養に似た形式の施設があります。ただし、公営墓地では故人に対する供養はおこなわず、墓地の管理のみをおこなうため、基本的に永代供養はおこなわれません。

岩手県の場合、前述の合葬式墓地や樹林墓地を運営する公営墓地は、まだまだ少ないのが現状です。しかし、ここでは永代供養以外の選択肢として、岩手県の公営墓地をいくつかご紹介します。

岩手県の代表的な公営墓地

岩手県の代表的な公営墓地は、盛岡市営の「新庄墓園」や「古川墓園」、花巻市営の「松園墓園」、雫石町営の「七ツ森墓地公園」などです。

基本的に公営墓地はその自治体に住む方向けの施設ですが、盛岡市の「新庄墓園」「古川墓園」、雫石町の「七ツ森墓地公園」などは、条件が合えば区域内に住んでいない方でも利用できます。

そのほか…

上記のように、施設ごとに少しずつ特徴が異なります。

公営墓地は寺院墓地や霊園墓地に比べて安価で、地方自治体が管理・運営をおこなっているため経営的に潰れる心配がないなどメリットが多いです。永代供養はおこなっていませんが、もしお住まいの地域で公営墓地の募集をかけていた場合は、情報を確認の上、検討のひとつに入れてみることをおすすめします。

岩手県で永代供養墓の選び方

前火葬や火葬から葬儀まで間をあけるほか、通夜が招待制であるなど、特有のしきたりや風習が残る岩手県。しかし、そんな昔ながらの風習が残る岩手県でも、比較的新しいお墓である永代供養墓や樹木葬を提供する施設が増えてきました。緑豊かで見晴らしが良い場所にある施設も多く、樹木葬の中には綺麗な園内で豊かな景観を味わいながらお参りができるなど、さまざまなニーズにこたえられるようになってきています。

もしも気になる施設を見つけたら、いくつか資料請求をしてみて、実際に自分に合っているかどうかをチェックしてみてください。大切な故人に安らかに眠ってもらいたいと願うご家族や、四季を感じながら眠りたいと思う方まで、自分の希望に沿った施設がきっと見つかるはずです。