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茨城県と永代供養・永代供養墓。葬儀の風習や費用

関東地方の北東に位置する茨城県は、「水戸納豆」や筑波研究学園都市、筑波山など、数々の名所・名産がある地域。国営ひたち海浜公園の「みはらしの丘」では、4月から5月にかけてネモフィラが咲き、鮮やかな青色があたり一面を覆います。青空と海の青色に、ネモフィラのブルーが溶け込んだ風景は壮観です。

そんな茨城県の葬儀では、ほかの都道府県には見られない風習が見られます。なかには、「小銭やお菓子を参列者に撒く」「ほうきでざるを転がす」など、ユニークなしきたりも。

このページでは、茨城県の葬儀費用や風習・しきたりを紹介。それにくわえて、最近注目を集めている「永代供養」をおこなう施設についてもチェックします。茨城県の葬儀事情や永代供養・永代供養墓に興味がある方は、ぜひ参考にしてください。

この記事でわかること
  • 茨城県で今も残る葬儀の風習・しきたり
  • 茨城県の寺院数や葬儀1件あたりの費用
  • 永代供養・永代供養墓の基礎知識と、茨城県で永代供養をおこなっている施設

茨城県のお墓や葬儀に関する情報

日本百名三に数えられる「筑波山」や、紅葉の名所として知られる「竜神大吊橋」など、魅力的な観光地が多い茨城県。政令指定都市を持たない県の中では、もっとも人口が多い地域です。

関東地方の一地域で筑波研究学園都市もあることから、「昔ながらの風習が残っているのか」と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、茨城県の各所には、その地域特有のしきたりが残っているところもあります。

まずは茨城県の寺院数や葬儀1件あたりの費用を確認しつつ、茨城県の葬儀の風習・しきたりについてチェックしていきます。

茨城県の寺院数

文化庁の「宗教年鑑 令和元年版」のデータによると、日本全国には寺院が76,930カ所あって、そのうち茨城県には1,294カ所の寺院があります。これは全国29位の数字で、全国の寺院数に占める割合は1.7%です。

ちなみに、近隣の都道府県のうち、群馬県の寺院数は1,206カ所、栃木県は992カ所、千葉県は3,002カ所となっています。茨城県には秀逸な御朱印をもらえる「大聖寺」や、きれいな紫陽花を楽しめる「二本松寺」など、魅力的な寺院が複数存在します。

茨城県の葬儀1件あたりの費用

経済産業省の「平成30年特定サービス産業実態調査」によると、茨城県の葬儀一件あたりの費用はおよそ130万円となります。
※「葬儀一式請負の年間売上高(百万円)/年間葬儀取扱件数(件)」で計算

これは全国9位にあたる数字で、全国平均の110万円よりも高い傾向にあります。ちなみにお隣の栃木県の葬儀一件あたりの費用は160万円ほどで、これは全国1位の数字です。近隣の群馬県は茨城県と同じく130万円ほど、千葉県は120万円ほどとなっています。

茨城県の葬儀・しきたりの傾向

茨城県の葬儀にはほかの都道府県には見られない、独特の風習・しきたりが見られます。この項では、とくに際立ったいくつかの風習・しきたりを紹介していくので、ぜひ参考にしてください。

通夜振る舞いにお餅、おこわ、酒をふるまう

お通夜が終わった後、弔問客に軽食やお酒を出してもてなすことを「通夜振る舞い」といいます。「通夜振る舞い」ではお寿司やお刺身、オードブルとお酒が出されることが多いのですが、茨城県ではお餅とおこわ、お酒が出されるのが一般的です。

かつて土葬が主流だった時代には、参列者に土を掘ってもらい、故人を埋葬する必要もあったのだとか。お餅やおこわなど腹持ちがいいものを振る舞うことで、参列者に英気を養ってもらおうという意味が込められているようです。

撒き銭、ざる転がし、放生など、独特のしきたりが残る地域も

茨城県の各地域では、「撒き銭」「ざる転がし」「放生」といったユニークな風習も見られます。

「撒き銭」は茨城県南部で見られる風習で、出棺の際にご遺族が参列者に向けて小銭やお菓子を撒きます。これは故人が長生きした場合におこなわれることが多いそう。撒かれたものを拾うことで、故人と同じように長生きできるとされています。

一方、「ざる転がし」という風習が残る地域も。これは葬儀をおこなった式場からほうきを使ってざるを転がし、庭や外に掃き出す風習です。ざるは「網目が大きく、ものが漏れやすい」ことから「悪いものを外に出す」という意味があるそう。

「放生」は、出棺の際に鳩を空に放つ風習です。「放生(ほうじょう)」は捕らえた生き物を逃がしてあげることで、仏教における善行のひとつとされています。善行をおこなうことで故人が徳を積み、あの世で優遇されるようにとの思いからおこなわれるそうです。

お清めにかつお節を食べる

通夜・葬儀が終わった後、参列者にお清めの塩を配ることが普通ですが、茨城県では塩の代わりに「かつお節」を配ることがあります。かつお節はそのまま口へ入れるほか、酒と一緒に口に含む、塩と一緒に振りかけることがあるそう。

「お清め」という考え方そのものは、もともと神道から来た概念です。神道の葬儀では神様への供物として、かつお節が祭壇に捧げられることがあるそう。「かつお節をお清めの塩代わりに使う」という風習は、こうしたところから来ているようです。仏教には「お清め」という考え方が存在しないことから、この風習は神道と土着の文化が融合した結果生まれたものだといえるかもしれません。

茨城県でも広がりをみせる永代供養・永代供養墓

最近耳にすることが多くなった「永代供養」という言葉。実は茨城県でも永代供養をおこなう施設が増えてきています。

永代供養の概要を紹介しつつ、メリットや注意点について見ていきます。

永代供養・永代供養墓の概要

永代供養とは、契約時に料金一式を払うことで、納骨後の供養・管理のほとんどを施設側に任せられる供養方法のことです。そして、永代供養をおこなうお墓のことを永代供養墓(えいたいくようぼ・えいたいくようはか)と呼びます。

従来のお墓制度のもとでは、法要のたびに寺院へ足を運び、お墓の掃除、檀家としての務めなどが必要になることがありました。永代供養では、節目ごとに寺院・霊園が供養をおこなってくれるだけでなく、お墓の掃除・修繕も施設側が担当してくれます。

従来のお墓よりも利用者の負担がずっと少なくすむメリットがある永代供養はですが、一般的なお墓とは異なる部分が多く、無視できないデメリットも複数あります。しかしそれでも、少子高齢化や人口の流動などで「お墓の継承問題」を抱えがちな現代人にとって、永代供養が現実的な選択肢のひとつとなり始めていることは、間違いありません。

永代供養の特徴と注意点

永代供養についてさらに詳しく知るために、永代供養の特徴と注意点をいくつか紹介します。

永代供養では「生前契約」が可能

永代供養は「お墓の承継者がいなくても利用できる」のが最大の特徴です。そのため、「子どもや孫がいない」「家族の中にお墓を継いでくれる人がいない」という場合でも、安心して利用できます。

また、その特性上、永代供養は「生前契約」が可能です。つまり、お墓に入る予定の人が、あらかじめ自分が眠る場所を決められます。そのため、利用者は複数の候補からじっくりと好みの施設を選び、納得した上で契約を結ぶことができるのです。

「宗教不問」「檀家になる必要がない」というところも多い

永代供養の施設は「生前の宗教、宗派を問わない」というところがほとんどです。なかには、神道やキリスト教を信仰している方の受け入れをしている施設も。どんな宗教を信仰しているかを問われないので、それだけ利用しやすいといえます。

また、一般的な寺院墓地を利用する場合、「その寺院の檀家かどうか」が問われることは多いです。しかし、永代供養ではその寺院の檀家に入らなくても利用できる場合もあって、その点でも利用しやすいといえます。

注意点は、ご遺骨は一定期間を経ると合祀されること

永代供養は大きく分けて、「ご遺骨を最初から合祀するタイプ」と「一定期間骨壺を安置するタイプ」に分類できます。

合祀されるとほかのご遺骨と混ざってしまうので、その後で故人のご遺骨だけを取り出すことはできなくなります。そのため、合祀後にご遺骨を「別の場所に移したい」「新しく建てたお墓に移したい」という希望が出てきても、それに応えることはできません。

また、「一定期間骨壺を安置するタイプ」でも、定められた期間を経るとご遺骨は合祀されることがほとんど。期間に限りなくご遺骨を個別に安置しておけるわけではないので、注意が必要です。

ただし、いずれの場合であれ、合祀後もご遺骨は手厚く供養されていきます。個別には管理・供養されなくなりますが、施設が存続する限り故人はずっと供養され続けるのです。

永代供養の種類と、茨城県で運営している施設

永代供養には永代供養墓のほかにも、納骨堂や樹木葬など、さまざまな種類があります。ここでは永代供養の種類ごとの特徴と、茨城県の主な施設について紹介。各種類の特徴を把握して、自分にはどれが一番合っているのかを検討してみてください。

永代供養墓

「永代供養墓」とだけ書かれているときは、一般的に「屋外型の永代供養」のことを指します。ご遺骨の管理・参拝スペースが屋外にあることが多いのが特徴です。

納骨方法にはさまざまな方法があって、仏像を模したモニュメントの下に納骨する「納骨塔型」や、大きな石材の棚にご遺骨を安置する「納骨壇型」などがあります。このほかにも、個人でお墓を持てる「墓石安置型」もあって、このタイプは一般的なお墓と同じ感覚でお参りができるのがメリットです。

茨城県で永代供養墓を運営する施設

「谷和原御廟霊園」は常総市にある永代供養の施設です。永代供養墓のほかにも、納骨堂や樹木葬も運営していて、選択の幅が広いのが魅力。永代供養墓は年間管理費、諸経費なしで利用できます。ご遺骨は「安眠袋」に納めて納骨し、春と秋のお彼岸には合同慰霊祭で供養がおこなわれるようです。

また、東光寺の「永代供養霊廟」は一霊あたり13万円から利用可能。東光寺は真言宗豊山派のお寺ですが、申し込み以前の宗派は問われません。また、ご遺骨は長くて三十三回忌まで個別に安置でき、それ以降は布袋に入れられて合祀されるようです。

そのほか、つくばみらい市にある「伊奈聖地霊園」には、個別墓タイプの永代供養墓があります。モニュメントである中央総墓を中心に、個別の墓石碑が配置されているのが特徴的。2人まで納骨可能です。2人目の納骨から十三回忌まで個別安置され、それ以降は中央総墓に移されます。個別墓に安置できるのはメリットですが、一般の永代供養墓よりも費用が高めで、年間管理費がかかってくる点には注意が必要です。

納骨堂

納骨堂とは、建物内にご遺骨の管理・供養スペースを設け、永代供養をおこなう施設のこと。参拝スペースも屋内にあることが多く、「屋内型の永代供養」という呼ばれ方もします。

永代供養墓と同じく、納骨方法別にさまざまなタイプに分類可能です。ロッカーのように区切られた棚に骨壺を安置するタイプ、骨壺を置くスペースの上に仏壇が設置されているタイプなど、いろいろなものがあります。

納骨堂は従来のお墓とは外観・雰囲気が異なるため、利用者によっては抵抗感を感じる可能性もあります。しかしその一方で、天候に左右されず、屋内でゆっくりとお参りができるのは、利用者にとってもうれしい点です。

茨城県で納骨堂を運営する施設

都道府県によっては少ない納骨堂ですが、茨城県には納骨堂を運営する施設が比較的多く存在します。

たとえば、結城市にある曹洞宗・東持寺は「うめでら」の愛称で親しまれている寺院。この寺院には、「梅香霊殿」という納骨堂があって、最長で三十三回忌まで個別安置できます(その後は合祀墓に埋葬)。使用料は10万円からで、安置場所によって費用が変わってきます。また、年間管理料が3,000円かかってくるので注意してください。

真言宗・光明院の納骨堂は広々とした施設です。「単独型」「夫婦用」のほか、4霊まで収容可能な「複数型」もあって、選択肢が多いのがメリット。納骨期間は最後の人が納骨されてから30年間で、その後は境内にある永代供養墓に合祀されます。

石岡市にある明圓寺の「游心庵」は、納骨堂と樹木葬が一体となった施設。緑豊かな里山の中にあって、施設全体のデザインにもこだわりが見られます。施設中央に位置する納骨堂は曲線的な外観をしていて、建物内に入ると木目調の納骨棚が並んでいます。最長三十三回忌まで個別安置でき、ペットと一緒に入ることも可能です。

樹木葬

樹木葬とは、樹木や草花を墓標として、その周囲にご遺骨を埋葬するお墓のこと。樹木葬は基本的に永代供養を前提としていて、自然に囲まれた場所で眠れるのが一番の魅力です。

樹木葬には大きく分けて「里山型」と「都市型(公園型)」があります。「里山型」は、自然の山林を買い取り、まるごと樹木葬として利用する施設のこと。雄大な自然を味わえるのがメリットですが、その特性上、地方や郊外にあることが多く、利便性が悪いのがデメリットです。

一方、「都市型(公園型)」は、霊園内で運営される樹木葬墓地のことです。このタイプは施設としても運営しやすく、そのため、樹木葬のほとんどがこのタイプとなっています。「里山型」ほどの自然の豊かさは味わえないかもしれませんが、利用しやすく、アクセスもしやすいところが多いのがメリットです。

茨城県で樹木葬を運営する施設

樹木葬は人気が高く、県内の多くの施設でも樹木葬を運営しています。さきほどご紹介した「谷和原御廟霊園」や「明圓寺 游心庵」でも、永代供養墓や納骨堂とあわせて樹木葬を運営中です。

土浦市の「メモリーパーク筑波」は、永代供養墓や樹木葬などを運営する施設で、2020年3月にオープンした樹木葬墓地は、「承継プラン」と「永代プラン」から選ぶことができます。「承継プラン」は年間管理料がかかりますが、骨壺の収蔵期限がないので子孫にお墓を残せるのが魅力的。一方「永代プラン」は骨壺の個別安置期間が15年ですが、管理料不要で「承継プラン」より費用が安いのがメリットです。

古河市の「プレミアム古河まくらがの里 樹木葬墓地」は、寺院内にある樹木葬墓地。永代供養料は管理費込みなので、契約後に別途費用がかかってくることはありません。また、途中で納骨人数を変更できるので、将来状況が変わっても対応しやすいです。

常総市の「つくば小貝川樹木葬墓地」は、真宗大谷派・妙徳寺が管理する樹木葬墓地。寺院の境内にあって、個別安置の期間は50年間と比較的長期間なのが魅力です(その後は合祀)。また、50年以降も希望すれば個別供養期間を延長できます。「なるべく長い間個別に安置してもらいたい」という方は、こちらの施設をチェックしてみてください。

茨城県の公営墓地などの紹介

続いて、茨城県の公営墓地について紹介します。

公営墓地の中には一般的なお墓だけでなく、合葬式墓地といって、永代供養に近い形式のお墓が存在します。永代供養と違って、基本的に法要や供養祭がおこなわれることはありませんが、永代的に管理してくれるお墓として人気が高いです。あくまでも永代供養に代わる選択肢のひとつとしてですが、永代供養を検討する上で、こちらも外せないものとなっています。

茨城県の代表的な公営墓地

日立市の「日立鞍掛山霊園」は、海が見える絶好のロケーションが魅力。この霊園には合葬式墓地があって、生前予約が可能です。一定期間骨壺を安置しておける「納骨室」と、ご遺骨を合葬するための「合葬室」で構成されています。「納骨室」は許可を受けた日から20年間使用可能で、期間の延長はできません。また、原則として埋蔵されたご遺骨は返還不可となっています。

高萩市の「高萩霊園」にも合葬式墓地があって、こちらも生前予約が可能です。施設は参拝所のほかに、ロッカー式の納骨壇が設置された「納骨室」と、ご遺骨を袋に入れて合葬する「合葬室」で構成されています。納骨室は使用許可を受けた日から20年間使用でき、10年まで延長可能です(その後は合葬室に埋蔵)。また、ご遺骨を直接合葬室に埋蔵する場合は、納骨室を利用するよりも費用が割安ですみます。

まとめ

このページでは、茨城県の葬儀に見られる独特の風習・しきたりや、県内の永代供養施設について紹介しました。地域によっては「撒き銭」や「ざる転がし」など、ユニークな風習が残っているところもあるようですね。

また、茨城県には近年注目を集めている永代供養の施設が数多く存在します。永代供養墓のほかにも、納骨堂、樹木葬を運営する施設も複数あって、いろいろな選択肢の中から自分に合ったものを選べるのは魅力的。

とくに納骨堂に関しては、施設全体のデザインにこだわったものや、広々としたスペースが確保されたものがあります。ほかの都道府県では、納骨堂を運営する施設を見つけるのが難しいこともあるので、これは大きなメリットだといえるかもしれません。永代供養に関心がある方は、ぜひチェックしてみてください。