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長野県の永代供養・永代供養墓、葬儀費用や風習は?

本州の中央部に位置し、南北に長く伸びた形をしている長野県。標高の高い山々が連なった複雑な地形を持ち、天竜川や木曽川、千曲川など数多くの水源を擁しています。豊かな自然にくわえ、古い街並みが楽しめる「木曽路」や、避暑地として有名な「軽井沢」など観光名所も多く、たくさんの魅力にあふれた地域です。

そんな長野県の葬儀では、「後火葬」と「前火葬」が混在しているのが特徴です。また、昔ながらの「隣組」という組織が葬儀を取り仕切る、紅白の水引がかけられ「お見舞い」と書かれた香典袋を渡すなど、独特の風習・しきたりも見られます。

ここでは長野県の葬儀事情やユニークな風習について解説しつつ、永代供養の情報も確認。永代供養の基本的な情報にくわえ、長野県の永代供養施設についてもご紹介します。

この記事でわかること
  • 長野県の葬儀・葬儀における独特の風習やしきたり
  • 長野県の寺院数や葬儀1件あたりの費用
  • 永代供養・永代供養墓の概要と、長野県で永代供養をおこなっている施設

長野県のお墓・葬儀事情

長野県の葬儀における独特の風習・しきたりについて見ていく前に、県内の寺院数や葬儀1件あたりの費用を確認します。

長野県の寺院数

文化庁の「宗教年鑑 令和元年版」を見てみると、長野県内にある寺院の数は1,554カ所で、これは全国21位の数字にあたります。寺院数の全国平均は1,637カ所なので、長野県の寺院数はそれを少し下回っていることがわかりますね。

長野県の有名な寺院

寺院数は全国平均より少し下ですが、長野県には独特の構造と東日本最大規模の本堂を持つ「善光寺」や、天台宗の別格本山である「光前寺」など、歴史的な寺院が数多く存在します。別所温泉内には「安楽寺」や「北向観音」など、観光がてら立ち寄れる名所がたくさんあります。

長野県の葬儀1件あたりの費用

経済産業省の「平成30年 特定サービス産業実態調査」のよると、長野県の葬儀1件あたりの費用は約151万円で、これは全国2位の数字にあたります。全国平均は約110万円なので、長野県の葬儀費用は平均よりも高いことがわかりますね。
※「葬儀一式請負の年間売上高(百万円)/年間葬儀取り扱い件数(件)」で計算

参考に、近隣県の数字をいくつか見てみます。

ちなみに、全国1位は栃木県の約164万円です。

長野県の葬儀はどうなっている?しきたりや風習

「前火葬」と「後火葬」が混在している

葬儀のスタイルには、葬儀の後に火葬をおこなう「後火葬」と、通夜や告別式の前に火葬をすませる「前火葬」がありますが、長野県では「後火葬」の地域と「前火葬」の地域が混在しています。たとえば長野市を中心とする北信では「後火葬」が主流ですが、松本市を含む中南信では「前火葬」が主流です。

また、「後火葬」をおこなう地域では、火葬場へ向かう際にご遺族が「いろ」と呼ばれる白い布を肩にかける風習が見られることも。これには、この世とあの世を結ぶ色である「白色」を身につけることで、故人をあの世の近くまで見送るという意味合いがあるようです。

「隣組」が葬儀を手伝う

長野県では「隣組」という地域の近隣組織がしっかりと機能していて、通夜や葬儀を取り仕切ることが多いです。隣組は戦時中に国が主導で作った制度で、地域によっては現在でも互助制度として機能しています。

長野県内には「仕事よりも隣組の葬儀が優先」という地域もあって、場合によっては会社を休んで葬式の手伝いをすることもあるそうです。会社側もこういった隣組制度に理解があって、葬儀の手伝いに伴う欠勤に関しては寛容であるケースが多いようですよ。

紅白の水引がかけられた「お見舞い」を用意する

長野県の一部地域では、通夜の香典に紅白の水引がつけられ「お見舞い」と書かれた袋を用いることがあります。これには「故人が入院中にお見舞いに行けなくて申し訳ない」という想いが込められていて、遅れてしまった見舞金を通夜の席で渡す…という意味合いもあります。

昔は香典ではなく「お見舞い」だけを用意することもあったのだとか。しかし、現在では親しい間柄に限って香典と一緒に添えられるケースがほとんどで、一般的には香典のみを渡すことが多いようです。

長野県でも普及しつつある永代供養・永代供養墓

「隣組が葬儀を取り仕切る」「前仮葬の地域がある」など、地域によっては昔ながらの風習が残っている長野県。そんな長野県でも、最近「永代供養」という新しい供養方法が普及しているのをご存じですか?

永代供養とはどのようなものなのか。概要やメリットを順に紹介します。

永代供養・永代供養墓の概要

永代供養とは、寺院や霊園と永代供養の契約をして一定の料金を支払うことで、ご遺骨を納めた後の管理・供養のほとんどを施設側に任せられる供養方法のことです。なお、永代供養をおこなうお墓のことを、一般的なお墓と区別して永代供養墓(えいだいくようぼ・えいたいくようばか)と呼びます。

法要やお墓の掃除・修繕などを全て施設側に任せられるため、ご遺族は都合の良い時にお墓参りに行けば良く、一般的なお墓に比べてかなりの割合で精神的・体力的な負担を減らすことができます。また、ほとんどの施設では依頼をすれば、別途ご遺族側で法要をおこなうことも可能です。そのため、施設側に管理・供養を任せるとはいえ、自分たちの希望に沿って供養もできるなど、自由度が高い点も人気の高さのひとつといえます。

永代供養・永代供養墓のメリット

「承継者不要」で「生前契約」が可能

永代供養はお墓の後継者がいなくても利用できます。そのため、「自分の死後、家のお墓を継いでくれる人がいない」「自分一人が眠るお墓が欲しい」という人に向いています。

また、生前に契約することも可能なので、利用者本人が気に入った施設を選びやすいのもメリット。「自分の死後のこと」を心配しなくてすむので、その後の心の負担を軽くすることができます。

一般的なお墓に比べて費用が安い

永代供養の一般のお墓に比べて、費用を安く抑えやすいのもメリットです。一般的なお墓の場合、費用が100~200万円程度かかることが多いものですが、永代供養では費用総額が10万円前後でケースもあります。

もちろん、永代供養の中にもさまざまなものがあるため、施設やプランによっては100万円前後の費用がかかることもあります。しかし、全体的に見れば従来のお墓に比べて費用が割安な傾向にあるのは確かです。

ペットや友人と一緒に入れることも

永代供養では「一人用」や「夫婦用」の区画が用意されているケースが多いですが、施設によっては「ペットと一緒に入れる区画」が用意されていることもあります。大切なペットと一緒に眠りたいという希望がある場合は、そういった施設を探してみるのもひとつの手です。

また、数は多くありませんが「女性専用区画」や「友人同士で入れる区画」が用意されている施設もあります。このように、永代供養は現代人が持つさまざまなニーズに応えやすい要素を持っているのです。

永代供養の種類と長野県にある運営施設

永代供養墓には基本となる「永代供養墓」のほかにも、「納骨堂」「樹木葬」といった種類があります。それぞれの特徴と、長野県でそれらを運営する施設を紹介します。

永代供養墓

「永代供養墓」は永代供養のお墓の中でも、もっともオーソドックスな形態です。

納骨方法や外観にはさまざまなタイプがあって、大きく分けると以下の3種類があります。

納骨方法には、「最初からご遺骨を合祀するパターン」と「骨壺で安置するパターン」の2つがあります。ちなみに、合祀とは共同スペースにご遺骨を埋葬すること。一度合祀するとほかのご遺骨と一緒になるので、後で故人のものだけを取り出すことはできなくなります。

また、「骨壺で安置するパターン」でも、たいていの場合は安置期間が定められています。安置期間を過ぎるとご遺骨は合祀されることが多いので注意が必要です(まれに安置期間が定められておらず、永久的に個別安置可能なものもあります)。

上記のことは永代供養墓のみならず、納骨堂、樹木葬にもあてはまります。

長野県で永代供養墓を運営する施設

小県郡にある「大法寺」は、奈良県に創建された歴史深い寺院。「見返りの塔」と呼ばれる三重塔は国宝に指定されていて、美術館や喫茶室も併設されています。こちらの寺院が運営する霊園では、一般墓のほかに永代供養墓を運営中です。個別安置の期間は7年間と13年間から選べ、その後ご遺骨は合祀されます。近親者だけで葬儀をあげる「家族葬」や、葬儀をせずにすませる「直葬」などにも柔軟に対応してもらえますよ。

長野市にある「霊山寺」は、大峯山の中腹に位置する寺院。大変見晴らしが良く、緑の豊かさや静けさに包まれた場所にあります。こちらの寺院では、一般墓のほかにペット供養塔や永代供養墓を運営中。永代供養墓には一人用と夫婦用があります。一人用は「最初から合祀」と「33回忌まで個別供養の後合祀」の2プランから選べて、夫婦用は「2人とも亡くなった後、希望年忌(最大33回忌)まで一基ごとの供養」となっています。希望があれば読経を携帯電話で同時中継でき、仏教形式以外の供養も可能と、供養面で柔軟に対応してもらえるのも魅力です。

納骨堂

納骨堂とは、建物内に納骨スペース・参拝スペースを設け、そこでご遺骨の管理をおこなう施設のことです。そのため、天候に左右されずに参拝できるというメリットがあります。

「納骨堂」と呼ばれるものは昔からありましたが、もともとは「ご遺骨を一時的に安置するための場所」でしかありませんでした。しかし、最近では永代供養付きの納骨堂も増え、納骨堂は永代供養墓のひとつとした考えが浸透し始めています。

納骨堂にもさまざまなタイプがあって、ロッカーに仕切られたものや、カードを読み込むと自動的に機械が骨壷を共同スペースまで運んできてくれるものなどあります。

長野県で納骨堂を運営する施設

長野市にある善光寺は、1400年以上の歴史を持つ寺院。こちらの寺院では、本堂から北へ約1km離れた場所で「雲上殿」という納骨堂を運営中です。「霊龕(れいがん)」と「霊壇(れいだん)」という2つのタイプが用意されていて、いずれも1区画は上部が仏壇、下部が納骨室といった構造になっています。上記2つは夫婦・家族用ですが、このほかにも「個別納骨」や「合葬納骨」、「位牌安置」といったプランも用意されています。

また、先ほど紹介した「霊山寺」でも納骨堂を運営中です。「霊山寺納骨廟」と呼ばれる納骨堂は、平成27年に竣工された比較的新しい建物。施設内はバリアフリー対応となっていて、エレベーターも完備されています。「仏壇付き家族納骨壇」と「個人納骨壇」という2つのタイプが用意されていて、前者は家族6名まで納骨可能、後者も夫婦2名まで納骨可能です。

下伊那郡の「隣政寺」は、鎌倉時代に日得上人によって開山されたといわれる寺院。緑深い土地にあって、山門からは南アルプスが見渡すことができます。こちらでは「天翔堂」という納骨堂を運営中です。ご遺骨は専用骨壺に移されて個別に安置され、それ以外のご遺骨は隣接の合祀場所に納められます。費用は10万円で管理費もなしと、経済的負担を少ない方にもうってつけ。ただし、どちらかというと永代供養墓に近い施設で、屋内で参拝できるわけではないので注意が必要です。

樹木葬

樹木葬とは墓石の代わりに樹木を墓標とするお墓のことで、ほとんどの場合永代供養がセットになっています。そのため、永代供養墓のひとつとして考えられています。

ご遺骨の埋葬方法はさまざまですが、なかには直接土に還る形でご遺骨を埋葬する施設もあります。そちらを選べば、「自然な形で埋葬されたい」「母なる大地に還りたい」という想いも成就させやすいです。

樹木葬には「里山型」と「霊園型」という2つのタイプがあって、自然の山林を買い取って、まるごと墓地として活用する「里山型」はダイナミックな自然を味わえるのが魅力です。ただし、

施設のほとんどは郊外・地方にあるほか、霊園型に比べると数自体も少ない点がデメリットといえます。

一方の霊園型は、霊園内に専用区画を用意するだけでいいので、比較的運営しやすくなっています。なかには、色とりどりの花を植えるガーデニング風の樹木葬や、デザインが異なる複数の区画が用意された樹木葬もあります。

長野県で樹木葬を運営する施設

上田市の「エンゼルパーク」は、緑と花々に囲まれた非常に明るい雰囲気の公園墓地です。こちらでは一般墓のほかに永代供養墓や永代樹木葬を運営中。ご遺骨は骨壺に収めた形で、1区画に二人まで一緒に埋葬可能です。ご遺骨は10年間個別安置後に合同供養塔へ合祀されます。女性専用区画もあって、そちらではほかの区画とは異なるデザインのメモリアルプレートが用意されています。

木曽郡にある「義仲メモリアルパーク」は、木曽路の山々に囲まれた場所にある霊園。一人用・二人用の区画のほか、オーダーメイド芝墓地タイプの樹木葬が用意されています。仲の良い友達同士で隣り合わせの区画を購入することもでき、オーダーメイドタイプではペットも納骨可能です。納骨後の費用は一切かからないので、経済面でも心配も少なくすみます。

中野市にある「花もみじ中野」は、長野電鉄長野線・信州中野駅から徒歩10分の場所にある樹木葬霊園。霊園からは高社山を望むことができ、近くには商業施設があるので、お参り後の食事・買い物も便利です。少人数区画と家族区画が用意されていて、家族区画では最大8名まで納骨可能。個別安置の期間は少人数区画で7年または13年、家族区画は13年となっています。

長野県の代表的な公営墓地

墓地には都道府県の市区町村が運営する「公営墓地」があります。民間のものと比べて料金が安く、倒産・閉園などのリスクが少ないところがメリット。一方、競争倍率が高く、ほとんどの公営墓地では申込み条件があるため、利用するためのハードルは高くなりがちです。

近年、こうした公営墓地の中に永代供養墓の合葬墓と似た「合葬式墓地」や、樹木葬と似た「樹林墓地」などが建設されるようになってきました。原則として公営墓地で永代供養はおこなわれないものの、永代管理はされるため注目が集まっています。永代供養とあわせて、検討してみると良いかもしれません。

長野県の代表的な公営墓地

長野市の「長野市霊園」は、広大な敷地を持った公営墓地です。区画数は約6,000で、園内は見晴らしが良く、管理も行き届いています。こちらの霊園では一般墓地のほかに合葬式墓地を運営中。信州本線・北長野駅から車で10分の場所にあって、広い駐車場もあるので、車でも安心して利用できますよ。

松本市の「中山霊園」では、「合葬式墳墓」を運営中です。埋葬方法には骨壺を納骨棚に保管する「個別埋蔵」と、ご遺骨を骨壺から取り出して共同埋蔵所へ埋蔵する「共同埋蔵」の2つがあります。「個別埋蔵」の場合でも、ご遺骨は20年間個別に保管後に共同埋蔵所へ埋葬されます。

このほか、諏訪市、伊那市、須坂市、飯田市などの市営墓地でも合葬式墓地を運営中です。気になる方はチェックしてみてください。

まとめ

長野県では「前火葬」と「後火葬」の地域が混在していて、紅白の水引をかけた香典袋を用意する場合があるなど、独特の風習・しきたりが見られることがあります。そのため、葬儀に参列する際は、その地域の葬儀について事前によく確認しておくことが大事です。

また、長野県でも永代供養が徐々に広まりつつあります。県内には永代供養墓・納骨堂・樹木葬の施設がバランス良く分布している印象で、選択肢の幅が広いのがうれしいところ。永代供養に関心がある方は、ここで紹介した情報を参考に、自分に合った施設を探してみてください。