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宮崎県の永代供養・永代供養墓、葬儀のしきたり・風習

九州地方に位置する宮崎県は、年間の平均気温が約17℃と温暖な地域。南国情緒にあふれ、自然も豊かな土地です。日本有数の農業県でもあって、マンゴーやキンカンなど特産品も豊富。また、県北端部の「高千穂」は古事記にも登場する神話の舞台で、観光地として非常に人気です。「高千穂峡」「天安河原」など神秘的な魅力を持つスポットには、毎年多くの観光客が訪れます。

そんな宮崎県の葬儀に、今のこる風習やしきたりはあるのでしょうか。今回調べてみると、地域特有のならわしが見られることがわかりました。宮崎県の寺院数や葬儀1件あたりの費用とともに、どのような風習があったのかをお伝えします。

さらに、葬儀つながりとして、最近広告メディアでも目にするようになってきた永代供養・永代供養墓の情報についてもご紹介。永代供養に興味がある方や、今後のお墓の承継についてお悩みの方は参考にしてみてください。

この記事でわかること
  • 宮崎県に今も残る葬儀の風習やしきたり
  • 宮崎県の寺院数や葬儀1件あたりの費用
  • 永代供養・永代供養墓の概要と、宮崎県で永代供養をおこなう施設

宮崎県のお墓・葬儀事情

神話の舞台となった地域がある宮崎県では、神道に由来する風習が見られます。そのほかにも、県内の葬儀ではさまざまな風習・しきたりが見られますが、まずは県内の寺院数や葬儀1件あたりの費用について紹介します。

宮崎県の寺院数

文化庁の「宗教年鑑 令和元年版」によると、宮崎県の寺院数は349カ所で、これは全国46位の数字です。寺院数の全国平均は1,637カ所なので、平均をかなり下回っています。

同じように順位が低い県を見てみると、鳥取県の寺院数は467カ所(全国44位)、高知県は367カ所(全国46位)です。

一説によると、これらの地域の寺院数が少ないのは、明治時代に廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)が徹底的におこなわれたからだといわれています。

廃仏毀釈とは明治政府が出した「神仏分離令」をきっかけとして起きた民衆運動で、それによって多くの寺院が壊されたり神社に変わったりしました。宮崎県や鳥取県、高知県は、この運動がとくに激しかった地域なのです。

宮崎県の葬儀1件あたりの費用

経済産業省の「平成30年 特定サービス産業実態調査」によると、宮崎県の葬儀1件あたりの費用は約104万円であることがわかります(「葬儀一式請負の年間売上高(百万円)/年間葬儀取り扱い件数(件)」で計算)。全国23位の数字で、全国平均は約110万円なので宮崎県の葬儀費用は平均より少し安い傾向にあるようです。

ちなみに近隣県の数字を見てみると、熊本県は約90万円(全国全国35位)、大分県は約88万円(全国37位)、福岡県は86万円(全国42位)、鹿児島県は約80(全国45位)となっています。九州地方でも長崎県と佐賀県を除く地域は、葬儀にあまり費用をかけない傾向にあることがうかがえます。

宮崎県で今も残る風習とは。葬儀の傾向

“神の国”ならではの「不浄払い」

高千穂があることから“神の国”とも呼ばれる宮崎県には、神道に由来する「不浄払い」という風習があります。

神道では死を非日常的な“穢れ”だと考えます。そのため、宮崎県では不幸があると故人の家の神棚を閉じ、白い半紙で神棚を覆って塞ぐのが一般的です。また、葬儀で使用した食器そのほかの道具は、やわらかい布で覆って清めます。

これは県内のさまざまな地域で見られるならわしで、葬儀会場のお清めが終わるとすぐに神官に報告をして、穢れが残っていないかを確認してもらうそうです。また、神官が不浄払いをおこなう場合もあるようです。

前火葬・後火葬の地域が混在している

宮崎県では、葬儀の後に火葬をすませる「後火葬」の地域と、通夜・葬儀の前に火葬をすませる「前火葬」の地域が混在しています。「前火葬」の場合、通夜や葬儀に駆けつけた時にはすでに故人がご遺骨となっていた…という可能性もあるため、十分に注意することが必要です。

通夜振る舞いの代わりの「御目覚まし」

焼香の後、弔問客に対して食べ物や飲み物を振る舞う「通夜振る舞い」は全国的に見られる葬儀風習ですが、宮崎県では通夜振る舞いを近親者のみでおこなうのが一般的です。

その代わりに宮崎県では、近隣の方々がお菓子や団子を用意し、それを通夜の参列者に持ち帰ってもらう「御目覚まし」という風習があります。地域によってはお米を持ち寄って、おにぎりにして配ることもあるのだとか。

この風習は熊本県が発祥とされていて、「故人にもう一度目覚めてほしい」「仏法に目覚める」という意味合いが込められているそうです。

宮崎県でも広がりをみせる永代供養・永代供養墓

伝統的なならわしが大切にされてきた宮崎県。しかし、そんな宮崎県でも新しい供養方法である「永代供養」が普及しつつあります。永代供養・永代供養墓がどのようなものか、順に解説します。

永代供養・永代供養墓の概要

永代供養とは、ご遺骨を納めた後の供養・管理のほとんどを、施設側に任せられる供養方法のことです。そして、永代供養をおこなうお墓のことを、一般のお墓とは区別して「永代供養墓(えいだいくようぼ・えいたいくようばか)」と呼びます。

永代供養の主なメリット

従来のお墓では法要があるたびに寺院・霊園へ赴かなければならず、それがご遺族の負担になることがありました。また、場合によってはお墓の掃除や修繕を自らおこなわなければならず、檀家の勤めが発生することもあります。

こうした“お墓に関すること”が体力的・精神的・経済的な負担となることが多く、人によっては悩みの種になることもありました。しかし、永代供養を選べば、そういった負担をご遺族が背負う必要はありません。

たとえば、法要・供養は定められたタイミングで施設がおこなってくれるので、ご遺族が手配をしたり法要に行ったりする必要はありません。さらに、お墓の掃除・修繕は施設が丁寧におこなってくれます。また、永代供養は檀家にならなくても利用できるケースがほとんどなので、負担になりがちな檀家の務めからも解放されるからです。

そのほかにも、メリットはあります。

お墓の後継ぎがいなくても利用できる

もともと永代供養は「お墓の後継ぎがいない人」のためにはじまったもの。どんな永代供養施設も「お墓の後継ぎがいなくても利用できる」のが大前提です。そのため、「家のお墓を継いでくれる人がいない」「自分一人だけのお墓を探している」という方には永代供養が向いています。

また、「お墓を継ぐことが負担になっている」「後の世代にお墓の負担を背負わせたくない」と考えている方であれば、永代供養を選ぶことで肩の荷を下ろせることがあります。

生前契約が可能なので、本人が気に入った施設を選びやすい

永代供養ではほとんどの場合、生前に契約を結ぶことができます。そのため、気になった施設について資料請求や見学をして、じっくりと吟味することができます。本人が納得した上で契約を結べるので、後悔する可能性が少ないのがメリットです。

一般のお墓に比べて費用が安い

永代供養は一般的なお墓に比べて費用が安いのもメリットです。一般的なお墓の相場は150~200万円程度といわれていますが、永代供養の場合は10~100万円程度です。永代供養の中でも「合祀型」と呼ばれるタイプは、管理の手間・スペースが最小限ですむため、費用総額が10万円前後ですむこともあります。

ただし、永代供養の中でも「墓石安置型」と呼ばれる永代供養墓や、「自動搬送式」の納骨堂などは、費用総額が100万円前後になることが。これらの施設にはさまざまなメリットがある一方、費用が割高になりがちな点には注意が必要です。

永代供養の種類と宮崎県の運営施設

基本となる「永代供養墓」のほかにも、永代供養には「納骨堂」「樹木葬」といった種類があります。それぞれ特徴・メリットのほか、宮崎県で運営する施設についてもいくつか紹介するので、ぜひ参考にしてください。

永代供養墓

永代供養墓とは、読んで字のごとく「永代供養をおこなうお墓」のこと。永代供養墓は霊園の専用区画で運営されるケースが多く、納骨・参拝スペースは屋外にあることがほとんどです。そのため、永代供養墓は「屋外型の永代供養」と呼ばれることもあります。

永代供養墓といってもさまざまなタイプがあって、それぞれ外観や納骨方法には違いが見られます。現在主流となっているのは、モニュメントに下に納骨する「納骨塔型」、石材でできた棚に納骨する「納骨壇型」と呼ばれるタイプ。このほかにも、一般墓と同じように墓石を建ててそこでご遺骨を管理・供養する「墓石安置型」と呼ばれるタイプもあります。

宮崎県で永代供養墓を運営する施設

こちらでは、県内にある3つの永代供養墓についてご紹介します。3つとも宮崎市内にあって、「誓念寺」という寺院が経営主体です。いずれも石室にご遺骨を一定期間安置する「集合型」の永代供養墓で、ご遺骨の安置期間は50年間。期間延長についても相談可能です。

佐土原町上田島にあるのが「佐土原墓」。東九州道西都インターチェンジから車で約5分とアクセスしやすく、経営主体である「誓念寺」の本堂目の前に設置されています。寺院の境内にあるので、住職が毎朝供養をおこなってくれ、お盆・彼岸の供養もおこなってもらえます。こちらは丁寧な供養を受けたい方におすすめです。

一方、大字本郷南方にあるのが「本郷墓」です。JR日南線・南方駅から徒歩圏内にあって、宮崎空港、宮崎道宮崎インターチェンジから車で約5分と、こちらもアクセス良好。利便性が高く、お参りしやすいのが特徴です。供養は月2回、住職の時間が許す限りでおこなわれ、お盆・彼岸の供養も欠かされません。こちらは利便性を求める方におすすめです。

大字細江にあるのが「古城墓」。JR清武駅、東九州道清武インターチェンジから車で10分の場所にあります。こちらは鰐塚山を望む自然が豊かな場所にあって、里山の緑と静けさを味わうことができる永代供養墓です。供養は「本郷墓」と同じく月2回、お盆・彼岸におこなわれます。こちらは自然の景観を求める方におすすめです。

納骨堂

納骨堂とは、建物内に納骨スペースや参拝スペースを設け、そこでご遺骨の管理・供養をおこなう施設のことです。もともとは「ご遺骨の一時的な預かり場所」でしかありませんでしたが、永代供養の普及とともに、「永代供養付きの納骨堂」も増えてきました。

永代供養墓と同じく、納骨堂にもさまざまなタイプがあります。主流となっているのは、ロッカーのように区切られた棚にご遺骨を納める「ロッカー型」、上下2段に分かれた仏壇のような棚に納骨する「仏壇(霊廟)型」です。「仏壇型」は上部が仏壇や掛け軸、お供え物が置けるスペース、下部が納骨スペースとなっています。

宮崎県で納骨堂を運営する施設

宮崎市にある「宮崎八幡宮」は、1050年に開創された歴史が深い神社。寺院ではありませんが、ここでは神式の納骨施設「納骨殿」を運営中です。納骨殿内には納骨棚が整然と並んでいて、清潔感と静謐さが漂う空間。神職が毎朝・毎夕に祈りを捧げてくれ、清掃や整備、ご遺骨の管理も責任を持っておこなってもらえます。

料金はご遺骨を納めるのが棚の上部なのか、下部なのかによって変わってきます。納骨殿前には駐車場が完備されていて、お参りもしやすく、納骨堂施設をお探しの方にはおすすめの施設です。

樹木葬

樹木葬とは、墓石の代わりに樹木や草花を植え、それを墓標してご遺骨を祀るお墓のこと。墓標として植えられる樹木のことをシンボルツリーと呼びます。

墓地の中央にシンボルツリーを植えてその周囲の区画にご遺骨を埋葬するケースが多いですが、なかにはご遺骨を埋葬するたびに一本の苗木を植えるケースもあります。また、ご遺骨は土に還る形で埋葬するのが一般的ですが、骨壺や専用容器にご遺骨を入れ、土に還らないように埋葬するケースもあります。

宮崎県で樹木葬を運営する施設

宮崎市清武町にある「明榮寺」は、1751年に創建された浄土真宗本願寺派の寺院です。昔から地域の社会福祉に貢献してきた歴史を持ち、現在も「Forest Heart」という終活サポート活動をおこなっています。

この寺院では永代供養にも力を入れていて、樹木葬や育樹葬、永代合葬墓などを運営しています。

樹木葬は一人あたり30万円で、ご遺骨はパウダー状にされて麻袋に包まれ埋葬。家族納骨やペットと一緒に納骨できる場所も用意されています。
一方の育樹葬は2020年に開設された新しいサービス。個々に1本の樹木を育て、樹木の成長を故人とともに喜ぶことを目的とした樹木葬です。ご遺骨はパウダー状にされて培養土と合わせられ、麻袋で包まれて「育樹玉」が作られます。その後「育樹玉」に植樹がおこなわれ、それが人の背丈ほどに育ったら、「育樹の杜(鎮守の杜)」へ移植されます。

とくに「育樹葬」は、故人自身が樹木となっていのちをつないでいく、ほかにあまり例のない樹木葬の形です。自分自身が森の一部となって、環境浄化に役立ちたい…そんな想いを持たれている方は、ぜひこちらの施設をチェックしてみてください。

宮崎県の公営墓地

墓地には民間が運営する「寺院墓地」「民営墓地」のほかに、行政が運営する「公営墓地」があります。

「公営墓地」は「寺院墓地」「民営墓地」に比べて費用が安く、安心感があるのがメリット。「寺院墓地」「民営墓地」にはごくわずかに閉園・倒産といったリスクがありますが、「公営墓地」にはそういったリスクはありません。

また、公営墓地の中には「合葬式墓地」や「樹林型墓地」など永代供養に似たものもあります。ただし、公営墓地には「供養をおこなう」という概念がないため、基本的に永代供養がおこなわれることはありません。

ここでは、永代供養に代わる選択肢として、宮崎県の公営墓地をいくつか紹介します。

宮崎県の代表的な公営墓地

宮崎県内では宮崎市、小林市、都城市、延岡市、西都市、高千穂町など広い地域で公営墓地が運営されています。

宮崎市が運営する「宮崎みたま園」は丘陵地にある大規模公営墓地で、2020年10月現在の区画数は1万を超えます。園内にはシンボルゾーンや多目的広場などが整備されていて、散策をおこないながら気持ち良くお参りすることが可能です。春・秋の彼岸やお盆の時期には臨時バスが運行されるので、この時期であれば公共交通機関を使ったお参りも楽ですね。

同じく宮崎市が運営する「宮崎南部墓地公園」は、周囲を自然林に囲まれた緑豊かな公営墓地です。こちらでは一般墓のほかに納骨堂や合葬墓を運営中。納骨堂ではご遺骨を50年間個別に安置でき、世帯単位や個人で使える納骨壇に加えて、自動搬送式の納骨壇も設置されています。合葬墓はご遺骨を集合して埋蔵する施設で、ご遺骨の保管期間は20年間。この期間を過ぎるとご遺骨の返還は不可になるので注意が必要です。

まとめ

神話の舞台となった高千穂がある宮崎県は、“神の国”とも呼ばれる地域。昔から神道との関係が深く、神道由来の「不浄払い」と呼ばれる風習は、県内の広い地域で見られます。また、県内では「前火葬」「後火葬」の地域が混在しているため、「いつ火葬がおこなわれるのか」には十分に注意してください。

宮崎県は寺院数が少ないため2020年10月現在、永代供養をおこなう施設も数が限られています。しかし、神社が運営する納骨堂施設や、「育樹葬」という新しい樹木葬に取り組む寺院など、県内には永代供養に力を入れている施設が複数存在しています。

宮崎市が運営する公営墓地の中にも永代供養に似たものを運営する施設があるので、気になる方はぜひチェックしてみてください。