お問い合わせ

福井県の永代供養・永代供養墓、葬儀の特徴を確認

日本の北陸地方に位置し、日本海と若狭湾に面している福井県。県内は北側の嶺北エリア(越前地方)と南側の嶺南エリア(若狭地方、敦賀市)に分けられ、「越山若水」という言葉もあるほど美しい自然環境に恵まれています。

そんな福井県では「周り焼香がおこなわれる」「赤飯が食べられる」など、ほかの地域にはない葬儀の風習が残っています。今回はそうした昔からの葬儀のならわしのほか、福井県でも徐々に普及しつつある「永代供養」についても見ていきます。お墓探しやお墓の承継者について悩んでいる方は、ぜひご参考ください。福井県内の永代供養施設についても紹介します。

この記事でわかること
  • 福井県の葬儀のしきたりや風習
  • 福井県の寺院数や葬儀1件あたりの費用
  • 永代供養・永代供養墓の基礎知識と、福井県にある運営施設

福井県のお墓・葬儀事情

まずは福井県の寺院数や葬儀1件あたりの費用について確認しつつ、葬儀における独特の習わしについて見てみます。

福井県の寺院数

毎年発表される文化庁「宗教年鑑 令和元年版」。これによると、福井県の寺院数は1,679カ所、全国で18番目の多さです。

寺院数の全国平均は1,637カ所なので、福井県の寺院数は平均的ともいえますが、福井県には曹洞宗の大本山である「永平寺」や、全高17メートルの大仏本尊がある「清大寺」など、歴史の深い寺院が数多くあります。

ちなみに近隣府県の数字はというと、以下のとおりです。

福井県の葬儀1件あたりの費用

経済産業省の平成30年「特定サービス産業実態調査」によると、福井県の葬儀1件あたりの費用は約103万円で、これは全国25位の数字にあたります。全国平均は約110万円なので、福井県の葬儀費用は平均よりは低いようです。
※「葬儀一式請負の年間売上高(百万円)/年間葬儀取扱件数(件)」で計算

近隣府県の数字を見てみると、京都府は約124万円(全国16位)、滋賀県は約142万円(全国6位)、岐阜県は約86万円(全国40位)、石川県は約142万円(全国5位)となっています。ちなみに全国1位は栃木県の約164万円です。こうして見てみると、地域によって葬儀にかける費用はかなり違ってくることがわかります。

福井県の葬儀の風習やしきたり

今も残る「周り焼香」

かつての福井県は地域のつながりが深く、葬儀には多くの弔問客が訪れることが通例でした。そのため、その頃の名残として「周り焼香」という風習が残っています。「周り焼香」は一般的な焼香と違い、焼香をすませたら参列者がすぐに帰るのが習わしです。

参列者は開式時間よりも前に会場に到着し、受付を済ませたら順次焼香をすませ、そのまま帰っていきます。これは多くの弔問客が訪れても滞りなく焼香をすませるために考え出されたもので、葬儀が小規模になった現在でも受け継がれている風習です。

葬儀で「御詠歌」が歌われる

福井県の一部地域では、葬儀の際に「御詠歌」を歌うというしきたりが残っています。「御詠歌」とは仏教の教えを和歌にしたもので、優しく穏やかな節回しが特徴です。

「御詠歌」を歌うのは、地域の「念仏講」に所属する女性たちとされています。「念仏講」とは仏教の信仰を目的とした集団で、「御詠歌」の節回しは宗派によって異なるそう。宗派によっては、仏具の鈴(れい)や雅楽の鉦鼓(しょうこ)という楽器を使うこともあります。

葬式で赤飯を食べる地域も

福井県内でも沿岸部の地域では、故人が長寿だった場合に葬儀で赤飯を食べることがあります。このしきたりの由来にはさまざまな説がありますが、一説には「天寿を全うした故人を祝う」という意味があるそうです。

そもそも赤飯がお祝いの席で食べられるようになったのは、江戸時代からだといわれています。それ以前は凶事が発生した際に食べるのが一般的だったのだとか。そのため、葬儀で赤飯を食べるのは「禍を転じて福となす」という考えから…という説もあるそうです。

全国で広がりをみせる永代供養・永代供養墓

最近、メディアや公共交通機関の広告で、「永代供養」という言葉を見聞きする機会が増えていませんか?昔から受け継がれてきた風習・文化を大事にしている福井県でも、永代供養という新しい考え方が広まりつつあります。

永代供養や永代供養墓の基本情報や気になるポイントについてお伝えします。

永代供養・永代供養墓の概要

永代供養とは納骨されたご遺骨の管理・供養のほとんどを、霊園や寺院などの施設側に任せられる供養方法のことです。「管理・供養」には、たとえば節目ごとの法要・供養、お墓の掃除・修繕などが含まれます。

従来のお墓制度では、法要があるたびに寺院・霊園へ足を運び、場合によってはお墓周りのことも自分たちでおこなう必要がありました。永代供養では、こうしたことが解消されるため、ご遺族の負担が大幅に軽減されると注目を浴びています。

なお、永代供養をおこなうお墓のことは「永代供養墓(えいだいくようぼ・えいたいくようばか)」と呼ばれ、一般のお墓とは区別されています。

永代供養の納骨方法

永代供養における納骨方法には、「最初からご遺骨を合祀するパターン」と「ご遺骨を個別に安置するパターン」の2つがあります。

最初から合祀する場合、ご遺骨はほかと一緒になってしまうので、その後に故人のものだけを取り出すことはできなくなります。そのため、合祀後に分骨・改葬に対応することは基本的に不可能です。

また、ご遺骨を個別に安置する場合でも、一定の期間が定められていることがほとんど。「7回忌まで」「33回忌まで」と、いずれかの年忌を区切りとして定められているケースが多いです。

期間が過ぎるとどうなるのか

個別安置するタイプの永代供養の場合、個別安置期間が過ぎるとご遺骨は合祀されることになります。

ほとんどの施設では、ご遺骨を個別に安置する墓所のほかに、ご遺骨を合祀するための「合祀墓」を持っています。そして、期間が過ぎたご遺骨は、骨壺から取り出され、そうしたスペースに移されるのです。

ただし、それで供養が終わってしまうというわけではありません。その後も「合祀」という形で、ご遺骨は手厚い供養を受けていきます。

ご遺骨を個別・永久的に安置してもらいたい場合は?

なかには「ご遺骨をずっと個別に安置してもらいたい」という思いを持つ方もいらっしゃるかもしれません。その場合は、ご遺骨を個別に、しかも永久的に安置してもらえる施設を探すことをおすすめします。

数自体は少ないのですが、こういった施設がないわけでもありません。「個別・永久的」という部分にこだわりたい場合は、そういった施設を探してみるのもひとつの手です。

永代供養の種類と福井県で運営している施設

永代供養には基本となる「永代供養墓」のほかにも、「納骨堂」「樹木葬」という種類があります。

それぞれの特徴について解説しつつ、福井県でそれらを運営する施設について見ていきます。

永代供養墓

「樹木葬」「納骨堂」といった表記がなく、「永代供養墓」とだけ表記されている場合は、一般的な「永代供養墓」を示すことが多いです。

一般的な「永代供養墓」の特徴は、ご遺骨の管理スペースや参拝スペースが屋外にあることや、大きな石材で作られたモニュメント(石碑・仏像など)の下にご遺骨を納めるケースが多くみられることです。そのほか、石材でできた大きな棚にご遺骨を収めるタイプ(納骨壇型)や一般のお墓のように墓石を建てるタイプ(墓石安置型)なども、一般的な永代供養墓の分類に含まれます。

なお、永代供養墓は全体的に費用を安く抑えやすい傾向にありますが、「墓石安置型」はほかのタイプに比べて費用総額は割高になる傾向があるので注意が必要です。

福井県で永代供養墓を運営する施設

福井市の「専通寺」は、1467年に開基された浄土真宗の寺院。こちらの寺院では「東山さくら墓苑」内の区画で、永代供養墓「壽(いのち)」を運営中です。永代供養墓の費用はご遺骨1体あたり10万円で、管理費は不要。ご遺骨は一定期間仮安置された後、永代供養墓へ埋葬されます。墓苑はJR福井駅から車で10分の場所にあって、緑豊かで落ち着いた環境ですよ。

鯖江市の「法華寺」は、1449年から続く歴史の深い寺院です。福井鉄道・水落駅から徒歩2分とアクセスもしやすい立地が魅力。こちらの人では永代供養墓「久遠の碑」を運営中です。ご遺骨は最初から合祀することはもちろん、個別に安置することも可能で、その場合の安置期間は17年間(延長可)となっています。毎日読経がおこなわれるので、丁寧な供養を受けたい方にもおすすめです。

納骨堂

納骨堂とは、建物内に納骨スペースや参拝スペースを設け、そこでご遺骨の管理をおこなう施設のことです。もともとは寺院の境内などに「ご遺骨の一時的な預かり場所」として設けられることが多かったのですが、最近では永代供養付きプランがある納骨堂も増えてきています。

広い土地を用意する必要がないことから、地価が高い地域でも運営しやすく、都市部で増加傾向にあります。永代供養墓と同じくさまざまなタイプがありますが、いずれにしても納骨堂のメリットは屋内でお参りできること。天候に左右されず、ゆっくりと故人に手を合わせることが可能です。

福井県で納骨堂を運営する施設

福井市の門前町にある「弘法院大師堂」は、足羽山の中腹に建つ御堂。2017年に日蓮宗・栄久寺の別院として開堂した、比較的新しい御堂です。こちらでは、令和元年から敷地内でロッカー式の室内納骨堂を運営中。ロッカー内のスペースはゆったりとした作りになっているため、余裕を持って掛け軸や仏具、お供え物などを置けます。冷暖房も完備なので、暑い時期でも寒い時期でも問題なくお参り可能です。

福井市の日之出にある「安楽山 法専寺」は、JR福井駅から徒歩5分のアクセス良好な寺院。こちらの寺院でも納骨堂を運営中です。納骨堂は本堂内に設置されていて、全体で60間口が用意されています。ご遺骨は最大8体まで収納可能で、個別安置の期間は最大50年間。「複数のご遺骨を納める必要がある」「なるべく長い間個別に安置してほしい」という希望にも応えやすい納骨堂です。ただし、納骨堂を利用する場合は、寺院の信徒になる必要があるので注意してください。

樹木葬

樹木葬は、墓石の代わりに樹木や草花を墓標として植え、そこでご遺骨の管理・供養をおこないます。

ほとんどの樹木葬が永代供養を前提としているため、「樹木葬といえば永代供養墓のひとつ」として考えられるようになってきています。ご遺骨の納骨方法には「土に触れる形で埋葬する」「専用の容器や骨壺に入れて埋葬する」などありますが、「ご遺骨を個別に埋葬するのかどうか」は施設によって異なるので、事前によく確認することが大事です。

樹木葬にもさまざまなタイプがあって、なかには四季折々の花々で彩られたガーデニング風の施設や、デザインが異なる複数の区画が用意された施設もあります。いずれの場合でも、「自然の豊かさ」を感じられるのが最大のメリットです。

福井県で樹木葬を運営する施設

2020年8月現在、福井県内では樹木葬をメインで運営する施設はまだそれほど多くないようです。

ただし、福井市内の「酒生浄苑」や「恵松霊苑 高尾公園墓地」、越前市の「金剛院」や「陽願寺 出雲聖樹苑」、鯖江市の「観音寺」などでは、樹木葬墓地を運営中・運営予定です。福井県にお住まいの方で樹木葬が気になっている方は、こちらの施設をチェックしてみてはいかがでしょうか。

福井県の公営墓地

墓地には民間が運営する「民営墓地」「寺院墓地」のほかに、行政が運営する「公営墓地」という種類があります。

公営墓地には「民間の墓地に比べて費用が安い」「行政が運営しているため閉園のリスクが少ない」といったメリットがあります。しかし、その分人気が高く、競争倍率が高くなりがち。また、申込み条件をクリアしないと利用できません。さらに、公営墓地は宗教法人ではなく、行政が運営する施設のため、「供養をする」という考えがないため、原則として永代供養はおこなわれない点には注意が必要です。

しかし、近年、お墓の承継問題や少子化を受けて、永代供養と似た形の「合葬墓」と呼ばれるお墓を公営墓地の中に作る自治体も増えてきました。合葬墓は「供養」はおこないませんが、「永代管理」されるため人気が高く、どの自治体も一度募集をかけると応募が殺到している状態です。

福井県内ではまだ合葬墓はほとんどないようですが、近い将来、合葬墓を整備する自治体が出てきてもおかしくはありません。もしも永代供養墓を検討する場合は、お住いの地域の公営墓地に合葬墓があるかどうかも、確認のうえ、検討の一つとして含めることをおすすめします。

まとめ

日本海に面し、自然が豊かな福井県は、昔ながらの風習が残っている地域でもあります。滞りなく焼香をすませるための「周り焼香」や、念仏講による「御詠歌」などは、この地域特有の文化です。場合によっては葬儀で赤飯を食べることもあって、よく知らないと驚くことがあるかもしれませんね。

また、福井県においても新しい供養方法である永代供養が、徐々に広まりつつあるようです。ほかの地域に比べると施設数そのものは少ないですが、これから増えてくる可能性は十分にあります。

永代供養に関心がある方は、この記事で紹介した情報を参考にして、自分に合った施設を探してみてください。