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福島県の永代供養・永代供養墓、葬儀の風習を紹介

東北地方の一番南に位置する福島県は、全国で3番目の広さを持つ県。県内は「会津地方」「中通り」「浜通り」と3つの地域に分かれていて、それぞれ異なる特徴を持っています。

歴史・文化を感じられる場所も多く、観光客も多い福島県。そんな福島県の葬儀ではどのような風習やしきたりが残っているのか。そうした情報にくわえ、福島県内の平均葬儀費用や寺院数などもお伝えします。

また、お墓の跡継ぎ問題を抱える昨今、その影響を受けて注目が集まってきている「永代供養」についても触れていきます。永代供養の基本情報にくわえ、福島県内で永代供養をおこなっている施設もいくつか紹介するので、参考にしてください。

この記事でわかること
  • 福島県の葬儀。風習やしきたりなど
  • 福島県の寺院数や葬儀1件あたりの費用
  • 永代供養・永代供養墓の概要と、福島県で永代供養をおこなう施設

福島県の葬儀費用はどれくらい?風習やしきたりも

まずは政府の公的データをもとに、福島県の寺院数や葬儀1件あたりの費用をみていきます。

福島県の寺院数

文化庁の「宗教年鑑 令和元年版」によると、福島県の寺院数は1,545カ所となっていて、全国22位の数字にあたることがわかります。一方、県内の神社数は3,056カ所で、寺院数のおよそ2倍の値。

寺院数はあまり多くありませんが、福島県内には樹齢100年を超える杉並木や130段の石段が有名な「山本不動尊」、観音堂が重要文化財に指定されている「恵隆寺」など、厳かさと静謐さが魅力の古刹が複数存在しています。

福島県の葬儀1件あたりの費用

経済産業省の「平成30年 特定サービス産業実態調査」によると、福島県の葬儀1件あたりの費用は約143万円のようです(「葬儀一式請負の年間売上高(百万円)/年間葬儀取り扱い件数(件)」で計算)。

全国4位の数字で、東北地方の中では福島県の葬儀費用がもっとも高いです。近隣県の数字をいくつか見てみると、以下のとおりです。

福島県の葬儀に残るしきたりや風習

前火葬・後火葬の地域が混在している

東北地方では、葬儀の前に火葬をすませる「前火葬」というスタイルが一般的になっています。それとは逆に葬儀の後に火葬をおこなうスタイルを「後火葬」と呼びますが、福島県内では前火葬をおこなう地域と後火葬をおこなう地域が混在しています。

たとえば、いわき市の一部地域や会津若松地方では後火葬の場合が多いようです。一方、福島市は前火葬で、通夜の翌朝に火葬をおこない、その後火葬をおこないます。

「隣組」が葬儀を手伝う

福島県内の一部地域では「隣組」と呼ばれる近隣組織の影響が強く、葬儀の手伝いを隣組がおこなってくれることが多いです。これはほかの地域でも見られることで、「隣組」のほかに「念仏講」という組織の影響が強いところもあります。

福島県では、一般的にはご遺族がおこなう通夜振る舞いなどの接待も隣組がおこなうそう。そのため、ご遺族が参列者の接待をすることは少ないようです。

「仮門」「棺に刃物を入れる」という独特の風習も

福島県の一部地域には出棺の際、普段使う玄関とは別の場所に「仮門」を設け、そこをくぐって棺を出すというならわしがあります。この風習には「死者が確実にあの世へ旅立ち、この世に戻って来られなくする」という意味合いが込められています。そのため、「仮門」は出棺後すぐに壊してしまうのがしきたりです。

また、棺の中に故人が好きだったもの、縁があるものを副葬品として入れることは一般的ですが、福島県の一部地域では故人が男性の場合はカミソリを、女性の場合はハサミを入れる風習が見られます。

これは「魔除け」の意味合いを持つものではなく、かつておこなわれていた「湯灌」の名残といわれています。湯灌とは葬儀の際に故人の身体を入浴させ、清めることですが、その際に男性はひげを剃られ、女性は髪を短く切られていたのだとか。この風習が時代の流れとともに形を変え、現代にまで受け継がれてきたようです。

福島県でも広がりをみせる永代供養・永代供養墓

「隣組」や「仮門」など、昔ながらのしきたりを大切にしている福島県。そんな福島県でも新しい供養方法である「永代供養」が徐々に広がりを見せつつあります。

この項では、永代供養の概要と、なぜ永代供養が注目されているのかを簡単に紹介します。

永代供養・永代供養墓の概要

永代供養は、納骨後のご遺骨の管理・供養のほとんどを施設(永代供養を提供する寺院や霊園)側に任せることができます。ほとんどの施設が料金は契約時に一括支払い、納骨後は費用が発生することはありません。
※施設によっては「年間管理費」などがかかってくる場合があります。

永代供養では節目ごとに施設が法要・供養をおこなってくれるため、ご遺族が法要の準備をしたり遠方へ足を運んだりする必要はありません。また、面倒に感じがちなお墓の掃除も施設が責任を持っておこなってくれます。

永代供養が今注目される理由

現代は少子高齢化や地方の過疎化などで、「お墓の継承問題」が浮上しやすくなっている時代です。また、価値観の変化も起こっていて、昔のような「お墓を代々守り継ぐ」という考え方に違和感を抱く方も増えてきました。

そんな中で、永代供養が持つさまざまなメリットに注目が集まり始めたのです。上記で紹介した以外にも、永代供養には「お墓の後継ぎがいなくても利用できる」「生前契約可能」「一般のお墓に比べて費用が安い」など、さまざまなメリットがあります。

永代供養は「誰でも利用しやすく、お墓に関する負担が少ない」という特徴を持った供養方法です。ある意味では“時代に合った供養方法”ともいえるので、人びとの関心が集まるのは自然なことなのかもしれません。

永代供養の代表的な種類と、福島で運営している施設

永代供養には「永代供養墓」以外にも、「納骨堂」や「樹木葬」という種類があって、それぞれ特徴が異なります。そのため、各種類の特徴やメリットを知った上で、自分に合ったものを選ぶことが大切です。

それぞれの種類の特徴と、福島県内でそれらを運営する施設を紹介します。

永代供養墓

先ほどもお伝えしたとおり、永代供養をおこなうお墓のことを永代供養墓と呼びます。永代供養墓は屋外にあることが多いので、「屋外型の永代供養」という呼ばれることもあります。

また、永代供養墓の中にも、実にさまざまなタイプがあります。たとえば、モニュメントの下にご遺骨を納める「納骨塔型」、大きな石材の棚にご遺骨を収める「納骨壇型」など、タイプごとに外観・納骨方法に違いが見られます。

なかには一般墓と同じように墓石を建てる「墓石安置型」と呼ばれるタイプも。「納骨塔型」「納骨壇型」は比較的料金が安い傾向にありますが、「墓石安置型」は管理に手間・スペースがかかるため、費用が割高になることもあるので注意が必要です。

福島県で永代供養墓を運営する施設

いわき市にある「真浄院」は1511年に創建され、福島八十八カ所霊場の第六十八番礼所として有名な寺院です。こちらの寺院が運営する「真浄院霊園」はいわき市中心部から車で10分とアクセス良好な立地で、気軽にお参りに行けるのがメリット。永代供養墓は合祀タイプと個別タイプがあって、ニーズに応じた選択ができます。いずれも生前中は護持会費がかかってくるので、注意してください。

郡山市にある「上合寺」は、東北自動車道・郡山インターチェンジから車で約20分の場所にある寺院。境内は緑豊かで春にはしだれ桜、夏には百日紅の花が咲き誇ります。永代供養料は1体あたり30万円。ご遺骨は永代供養墓内の納骨スペースに骨壺で安置され、その後合祀されます。個別安置の期間は最後の納骨が終わってから17回忌まで。毎日読経がおこなわれるので、丁寧な供養を受けたい方におすすめです。

石川郡石川町にある「浄光寺」は水郡線野木沢駅から車で12分、同町の桜の名所として知られている寺院です。永代供養塔「蓮華」と永代納骨堂「妙法」を運営中で、いずれもご遺骨は四十九日までは個別に預かりですが、その後は合祀されます。永代供養塔の方が料金は割高ですが、年忌法要にくわえて祥月命日法要、盆彼岸の供養など丁寧な供養をおこなってもらえます。

納骨堂

納骨堂とは、建物内にご遺骨の納骨スペースや参拝スペースを設け、そこで管理・供養をおこなう施設のことです。納骨堂は納骨・参拝スペースが屋内にあるため、「屋内型の永代供養」という呼ばれ方をすることもあります。

納骨堂にも複数のタイプがありますが、主流となるのは「ロッカー型」「仏壇型(霊廟型)」と呼ばれるタイプです。「ロッカー型」はロッカーのように仕切られた棚にご遺骨を収めるタイプで、「仏壇型」は上下2段に分かれた棚にご遺骨を収めるタイプ。「仏壇型」は上部が仏壇や掛け軸、お供え物を置くスペースで、下部が納骨スペースになっていることが多いです。

また、都市部には「機械式納骨堂」といって、機械で運ばれてきた骨壺と対面できるようなハイテクな納骨堂もあります。いずれにせよ、納骨堂は雨風にさらされず、ゆっくりとお参りできるのがメリットです。

福島県で納骨堂を運営する施設

いわき市にある「圓通寺」は、807年に創建された歴史ある寺院です。常磐自動車道・湯本インターチェンジから車で約10分、JR湯本駅から車で約20分の場所にあります。こちらの寺院では永代供養に力を入れていて、1霊あたりの料金は30万円から。ご遺骨は納骨堂に納められ、天候に左右されずいつでもお参りが可能です。こちらでは寺院での葬儀はもちろん、東京都・埼玉県への出向にも対応しています。

福島市にある「極楽寺」は信夫山の麓にある、高野山真言宗の寺院です。寺院は小高い場所にあって見晴らしが良く、境内からは街の様子が一望できます。室内納骨堂を運営中で、ご遺骨は個別に安置でき、33回忌まで預かってもらえます。納骨堂を利用するためには永代供養料33万円のほかに墓所代10万円が必要で、さらに年間護持管理費として年間5千円がかかるので注意してください。

田村郡にある「光明寺」は神社に隣接する珍しい寺院。神仏習合の名残を残した景観と里山ののどかな雰囲気を楽しめます。こちらの寺院では本堂内で永代納骨堂を運営中です。ご遺骨は33回忌まで納骨堂で安置され、その後合祀。こちらの納骨堂では年間管理費はかかりませんが、檀家になる必要があって、年間護持会費が年間5千円かかる点には注意が必要です。納骨堂は本堂のすぐ隣にあって、ほぼ毎日供養がおこなわれます。

樹木葬

樹木葬とは、墓石ではなく樹木・草花を墓標として植え、その周囲にご遺骨を埋葬するお墓のことです。自然散骨と混同されがちですが、樹木葬は行政の許可を受けた土地でおこなう「墓地」でのみしかできない葬送方法ですが、自然散骨は墓地に限りません。

樹木葬ではご遺骨が土に還る形で埋葬することが多いため、「大地に還る」という願いを叶えやすいのが特徴です。また、ご遺骨は個別に埋葬するほか、ほかのご遺骨と一緒に合祀するケースや、ペットと一緒に埋葬できるケースもあります。

福島県で樹木葬を運営する施設

福島市にある「花見山奥の院 樹木葬」は、ふくしま市景観100選にも選ばれたことがある「花見山公園」の近くにある樹木葬墓地。あたり一帯にはサクラやモモ、レンギョウ、ツバキなどが植えられていて、四季折々で色とりどりの花を咲かせます。こちらの樹木葬墓地では、合祀墓や2人区画、複数人用区画、女性専用区画など複数の区画を用意。区画の中にはご遺骨を個別に埋葬できるタイプもあります。女性専用区画にはペットと一緒に入れるので、女性でペットを飼われている方は検討してみるといいかもしれません。

いわき市にある「佐麻久嶺神社 中山の霊園」は、JR常磐線いわき駅から車で約20分の場所にある霊園。全国的にも珍しい“神社が運営する霊園”で、霊園内には「家族墓地」や「共有奥都城」、「樹木・草花葬」、「合葬墓」という複数の区画があります。共有奥都城、樹木・草花葬、合葬墓は永代供養に似た「永代祭祀」がおこなわれる区画。樹木・草花葬の料金は1名あたり25万円で、永代祭祀、永代使用料込みです。

福島市にある「安洞院」は、小倉百人一首の歌枕の地である「文知摺観音」で有名な寺院です。全域が福島市の文化財に指定されていて、過去には松尾芭蕉や正岡子規などが訪れました。こちらの寺院では個別納骨式の自然葬墓地と永代供養塔を運営中です。ご遺骨は青々として芝生の中に埋葬され、納骨時にはご遺族の方の手で土をかぶせます。また、納骨後にご遺骨が合祀されることはなく、永代にわたり同じ場所で眠り続けることが可能です。こちらの典型的な樹木葬とは異なる形態のお墓ですが、「自然葬」ということで紹介させていただきました。

福島県の公営墓地

墓地の中には、民間・寺院が運営する「民営墓地」「寺院墓地」のほかにも、行政が運営する「公営墓地」があります。

「公営墓地」は行政が運営しているため閉園・倒産のリスクが少なく、安心して利用できるのが利点。また、「民営墓地」「寺院墓地」に比べると費用が安い傾向にあって、経済的負担を軽くできるのもメリットです。

その反面、「公営墓地」は競争倍率が高く、募集定員や募集期間が定められているため、利用するためにはそれなりに高いハードルをくぐり抜けないといけません。しかし、「公営墓地」はお墓探しをするうえで外せない選択肢のひとつでもあるので、どのような場所があるのかいくつかご紹介します。

福島県の代表的な公営墓地

福島県内では福島市、いわき市、須賀川市、喜多方市、白河市、会津若松市など、広い地域で公営墓地が運営されています。

白河市営の「羅漢山霊園」は、JR東北線・白河駅から徒歩15分の場所にある公営墓地です。自然豊かな環境にある霊園で、園内は緑に包まれ、明るくあたたかい雰囲気が漂っています。こちらの公営墓地では一般墓のほかに合葬式墓地を運営中です。ご遺骨は施設内の納骨壇に個別埋蔵され、使用期間が過ぎると合葬されます。使用期間は許可を受けた日から20年間で、使用料は焼骨1体につき20万円(直接合葬する場合は10万円)。納骨壇は1体用・2体用があるので、ご夫婦での利用も可能です。

郡山市営の「東山霊園」は、JR水郡線・磐城守山駅から車で8分の公営墓地。広大な敷地を有する墓地で、敷地内には全6種、約1600本のサクラが植えられています。春になると満開のサクラを楽しむことができますよ。こちらの公営墓地では一般墓のほかに合葬墓を運営中。こちらも白河市の公営墓地と同様、ご遺骨を個別に納骨することが可能で、その際の利用期間は20年間です。また、ご遺骨は直接合葬することもできますよ。共同参拝所が設置されているので、いつでもお参り可能です。

まとめ

福島県は「前火葬」と「後火葬」の地域が混在しているため、葬儀に参加する場合は「火葬がどのタイミングでおこなわれるのか」を事前に確認しておくことをおすすめします。地域によっては「仮門」や「棺に刃物を入れる」など、ユニークな風習が見られることもあって、よく知らずに葬儀に参加すると驚くことがあるかもしれません。

また、福島県内の永代供養施設はそれほど数が多くないものの、永代供養墓・納骨堂・樹木葬が比較的バランス良く分布している印象です。永代供養に力を入れている寺院もあって、そちらでは丁寧な供養を受けることができます。

福島県内の永代供養を探している方はこちらの記事を参考にして、ぜひ自分に合った施設を見つけてください。