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東京都の永代供養・永代供養墓。葬儀の風習

いわずと知れた日本の首都・東京都。日本の都道府県の中では最も人口が多い地域で、日本の人口の10%以上が東京で暮らしているのだとか。2010年の国際的な統計では「世界最大のメガシティ」と評されるほど、多くの人びとが住み、そこではさまざまな文化が生まれ続けています。

そんな東京都では、どんな葬儀がおこなわれているのか。ここでは、東京都の葬儀事情や風習・しきたりのほか、東京都の寺院数や葬儀1件あたりの費用についても解説します。

さらに、近年需要が高まっている「永代供養」についても、概要のほか、東京都で永代供養をおこなうおもな施設をいくつか紹介するので参考にしてください。

この記事でわかること
  • 東京都の葬儀事情。独特の風習・しきたりについて
  • 東京都の寺院数や葬儀1件あたりの費用
  • 永代供養・永代供養墓の基礎的な知識と、東京都で永代供養をおこなっている施設

東京都のお墓・葬儀事情

日本全国を見渡してみると、葬儀における独特の風習・しきたりが残っている地域が数多くあります。しかし、東京都はほかの地域にくらべると、葬儀における独特の風習・しきたりがそれほど多くないことがわかりました。

東京都の寺院数や葬儀1件あたりの費用についてお伝えした後で、東京都の葬儀事情・特色についても解説します。

東京都の寺院数

文化庁の「宗教年鑑 令和元年版」によると、東京都の寺院数は2,874カ所。これは千葉県の3,002カ所に次ぐ、全国7位の数字です。

埼玉県は2,263カ所、神奈川県は1,893カ所、栃木県は992カ所なので、「都市」のイメージが強い東京都の寺院数が、意外と多いことがわかります。

東京都の葬儀1件あたりの費用

経済産業省の「特定サービス産業実態調査」を読み解くと、東京都の葬儀1件あたりの費用は約104万円だということがわかります。これは全国24位の数字です。
※「葬儀一式請負の年間売上高(百万円)/年間葬儀取扱件数(件)」で計算

近隣都道府県では、神奈川県が約121万円、千葉県が約118万円、埼玉県が約119万円。そして、なんと栃木県の葬儀1件あたりの費用は約164万円で全国1位。これらのことから、東京都は葬儀にそれほど多くの費用をかけない地域であることがみえてきます。

東京都の葬儀事情・しきたりの傾向

東京都では「後火葬」がほとんど

東京都のお葬式では、「後火葬」が一般的です。後火葬とは葬儀や告別式を終えた後に火葬をおこなうスタイルのこと。その反対に葬儀・告別式の前に火葬をおこなうことを「前火葬」といいます。

埼玉県や千葉県など首都圏内の都道府県でも、地域によっては「前火葬」をおこなうところもあるようです。また、それ以外の都道府県には、通夜の前に火葬をおこなう「骨葬」というスタイルが残る地域もあります。

「通夜振る舞い」は一般の参列者も食べる

通夜が終わった後、喪主が食事やお酒を振る舞うことを「通夜振る舞い」といいます。西日本地域の通夜振る舞いでは親族を招待するのが一般的ですが、東京都では一般の参列者も参加することが多いようです。

これには「参列者が飲食をともにしながら故人について語ることが供養となる」という意味があるそう。また、もしも料理やお酒をすすめられた場合は、ひと口だけでも箸をつけるのが礼儀とされています。

「逆さ臼」という独特の風習が残る地域も

東京都は葬儀における独特の風習・しきたりが少ない地域ですが、それでも一部の地域では昔ながらの風習を受け継いでいるようです。

たとえば多摩地域には「逆さ臼」というしきたりがあります。これは火葬場から戻った後に、逆さに置かれた臼に腰をかけ、清め塩をするというもの。最近では自宅に臼を置いてある家庭が少なくなってきているので、紙に臼を印刷して椅子などに上下逆さまにして貼って代用することもあるようです。

由来は諸説ありますが、一説には「餅つき=おめでたいこと」に使う道具を逆さまにすることで、「喪に服している」ことを表す…という意味があるようです。

東京都でも広がりをみせる永代供養・永代供養墓

独特の風習・しきたりは少ないものの、通夜振る舞いには一般の参列者も招待されるなど、関西圏とは異なる葬儀事情も見られる東京都。

そんな東京都でも「永代供養」という供養方法が徐々に広がりをみせています。永代供養とはどんな特徴を持っているのか。ここでは、その概要と特徴を解説します。

永代供養・永代供養墓の概要

永代供養とは、契約時に料金一式を支払うことで、納骨後の管理・供養のほとんどを施設にまかせられる供養方法のこと。

従来のお墓であれば、法要のたびに寺院・霊園へ足を運び、お墓の掃除も場合によっては自らおこなう必要がありました。一方、永代供養では、法要・供養は必要なタイミングが来たときに施設がおこなってくれ、くわえてお墓の掃除・修繕もおこなってくれます。

そのほかにも、永代供養には以下のような特徴があります。

多くのメリットがあるため、永代供養は従来のお墓に代わる選択肢として、人びとの注目を集めるようになってきています。

なお、永代供養をおこなうお墓のことを、一般的なお墓と区別して「永代供養墓(えいだいくようぼ)」と呼びます。永代供養墓は大きく分けると、「永代供養墓」「納骨堂」「樹木葬」の3つのタイプがあります。これらについては、後で解説します。

永代供養に関する素朴な疑問

永代供養に関する素朴な疑問と、その答えについてお伝えします。

ご遺骨はずっと個別に供養してもらえるの?

永代供養の利用を検討している方が一番気になるのは、「ご遺骨はいつまで供養してもらえるのか」というポイントではないでしょうか。

この疑問に対しては、その施設が存続する限りにおいてご遺骨はずっと供養され続けていく…と答えることができます。ただし、ご遺骨が個別に供養されるかどうかは、施設・契約内容によって変わってくるので注意が必要です。

永代供養には以下のように、大きく分けて2つのタイプがあります。

「合祀」とは、ご遺骨を骨壺から取り出し、ほかのご遺骨と一緒に共同スペースに埋葬することです。1番目の「ご遺骨を最初から合祀するタイプ」では文字どおり初めからご遺骨を合祀してしまうので、そもそも故人のご遺骨だけを個別に安置することはできません。

一方、2番目の「骨壺で個別に安置するタイプ」であれば、一定期間はご遺骨を個別に安置することが可能です。ただし、このタイプでもほとんどの場合「契約期間」が定められている点には注意が必要です。その場合、定められた期間中はご遺骨を個別に安置してもらえますが、それが過ぎるとご遺骨は合祀されてしまいます。

ただし、ご遺骨が合祀されたからといってそれで供養が終わってしまうわけではありません。いずれのタイプであっても、合祀後もご遺骨は手厚く供養され続けます。

永代供養料と永代使用料の違いとは?

永代供養について調べていると、永代供養料と永代使用料という費用項目があることがわかってきます。この2つは名前がよく似ているので混同されがちですが、実は根本的には異なるものです。

永代供養料とは読んで字のごとく、「永代にわたって供養を受けるための費用」のこと。一方、永代使用料は「永代にわたって土地を使用するための費用」のことです。

永代使用料は特定の土地・区画を使用する必要がある場合にかかってくるもので、永代供養の中でも納骨堂や樹木葬、個別にお墓を建てるタイプの永代供養墓などで請求されることが多いです。

ただし、「永代使用料」という名目で費用が請求されたとしても、ほとんどの場合、その中には永代供養料やそのほかの費用が含まれています。便宜上「永代使用料」として、そのほかの費用をその中にまとめてしまう…という形を取ることが多いですね。

永代供養の種類と、東京で運営している施設

永代供養には、基本となる永代供養墓のほかにも、納骨堂や樹木葬といった種類があって、それぞれ特徴や雰囲気が異なります。それらについて解説するほか、東京都でそれらを運営する施設をいくつか紹介します。

永代供養墓

いわゆる「永代供養墓」と呼ばれるものは一般のお墓と同じく、ご遺骨の安置・参拝スペースが屋外にあることが多いです。そのため、お参りの際は天候に注意する必要があります。

「納骨塔型」「納骨壇型」「墳陵型」などいくつかのタイプがあって、タイプによってご遺骨の納骨方法や外観が異なります。なかには「墓石安置型」といって、個別に墓石を建てるタイプも。このタイプは一般のお墓と同じようにお参りできるのがメリットですが、ほかのタイプに比べて費用が割高になります。

東京都で永代供養墓を運営する施設

小平市にある「寳縁の庭」は、和モダンな雰囲気漂う庭園風の墓苑です。こちらの墓苑では、永代供養墓と樹木葬を運営中。永代供養墓にはプレート型の「花」、一般的なお墓に似た形の「月」、モニュメントの下のご遺骨を納める「憶(おもい)」といった3つのタイプがあります。いずれもご遺骨は12年間個別に安置された後、合祀されます。西部多摩湖線「一橋学園」駅から徒歩18分とアクセスも良好で、非常に利用しやすい施設です。

杉並区の「杉並さくら聖苑」は京王線「桜上水駅」から徒歩6分の場所にある、ペットと一緒に入れる霊園です。こちらでは一般墓のほかに、永代供養「安住の杜」プランを用意しています。このプランの特徴は、承継者がいる間はそのまま墓地を持ち続けることができること。もしも承継者がいなくなった場合には、13回忌が過ぎた時点で永代供養墓へ改装されます。しかしその場合も、ご遺骨が散骨されることはなく、1霊ごと・家族ごとに保管してもらえるのがメリットです。

納骨堂

納骨堂とは建物内に納骨スペースや参拝スペースを設け、そこでご遺骨を管理・供養する施設のことです。もともとは「ご遺骨を一時的に預かるためのもの」だったのですが、最近では永代供養のプランが付いた納骨堂も増えてきました。

永代供養墓と同じく、納骨堂にもさまざまなタイプがあります。納骨方法でいえば、「ロッカー型」「霊廟型」「機械式納骨堂」といったタイプがあって、それぞれ外観・雰囲気が異なります。また、施設の規模もさまざまです。霊園・寺院内に建てられた比較的コンパクトな建物で永代供養をおこなうケースもあれば、5階建てのビルをまるごと納骨堂として利用するケースもあります。

納骨堂のメリットは、天候に左右されずゆったりとお参りができること。また、サービスが充実している施設や、アクセスしやすい場所にある施設も多く、全般的に利便性が高いのも特徴のひとつです。

東京都で納骨堂を運営する施設

港区の「赤坂一ツ木陵苑」は東京メトロ銀座線・赤坂見附駅から徒歩3分と好立地の納骨堂です。こちらは自動搬送式の納骨堂となっていて、機械で運ばれてきたご遺骨と専用スペースで対面できるのが魅力的。ご遺骨は骨壺の場合3霊まで、特製の供養袋を利用する場合は8霊まで収蔵可能なので、複数のご遺骨をお持ちの方に向いています。

中央区にある「築地本願寺」では、永代供養付きの合同墓と納骨堂を運営中です。納骨堂は本堂1階にあって、全部で2072区画が設けられています。普通区画で収蔵できるのは1霊分のご遺骨(通常の大きさの場合)ですが、小さな骨壺に分骨する場合はそれよりも多くのご遺骨を収蔵可能です。本堂のほかに礼拝施設が2部屋用意されていて、そちらでも法要がおこなえます。

台東区にある「上野さくら浄苑」は寺院らしい和の風情を感じる納骨堂です。2階建ての建物内には、法要室や副本堂のほか、会食がおこなえる客殿や待ち合わせ・休憩に使えるラウンジも用意されています。ご遺骨は最大8霊まで収蔵可能で、個別安置期間は50年間です。50年経過後も建物などに支障が生じていなければ、1年毎に期間延長できます。

樹木葬

樹木葬とは、樹木や草花を墓標として、その周囲にご遺骨を埋葬するお墓のことです。樹木葬は永代供養を前提としていることがほとんどなので、永代供養のひとつに数えられます。

永代供養墓、樹木葬と同じく、樹木葬にもさまざまなタイプがあります。自然の山林をまるごと墓地として活用する樹木葬や、ガーデニング風の樹木葬、ペットと一緒に入れる区画が用意されている樹木葬もあります。

樹木葬のメリットは、なんといっても「自然豊かな土地で眠れる」ということ。ご遺骨の納骨方法によっては、直接土に還ることも可能です。自然志向の方や「母なる大地に還りたい」という希望をお持ちの方には、樹木葬がおすすめです。

東京都で樹木葬を運営する施設

世田谷区にある「世田谷やすらぎ墓苑」は、色とりどりの花々に囲まれた緑豊かな霊園です。東急世田谷線・世田谷駅から徒歩7分と好立地でありながら静けさが漂う霊園内では、一般墓のほかに樹木葬を運営中。ご遺骨は1~4霊まで埋葬可能で、個別安置期間は最後の納骨から13年間となっています。

八王子市にある「風の丘 樹木葬墓地」は、東京ドーム約4個分という広大な敷地面積をほこる樹木葬墓地です。法要施設や会食スペース、休憩所なども設けられていて、快適にお参り・法要がおこなえます。個別安置期間は区画によって違い、13年・33年間・無期限から選べます。

台東区にある「谷中樹陵 久遠」は、JR山手線・日暮里駅から徒歩5分圏内にあるアクセス良好な樹木葬墓地です。墓地は「1人用」「2人用」「4人用」から選ぶことができ、墓碑は利用者の希望に沿ってオーダーメイドで作られます。通常の個別安置期間は最後の納骨から13年間ですが、最長で33年まで延長可能です。

東京都の公営墓地の紹介

墓地には民営墓地や寺院墓地、公営墓地といった種類があります。その中でも公営墓地は、ほかに比べて費用が安く、行政が運営しているという安心感があるのが特徴です。また、公営墓地の中には「合葬式墓地」や「樹林型墓地」といった、永代供養によく似た墓所を運営しているところもあります。

一方で、公営墓地は競争倍率が高く、申込みに条件があるなど、なにかと利用のハードルが高いのが難点です。また、公営墓地には「供養をする」という概念がないため、基本的に永代供養はおこなわれません。

しかし、公営墓地には数々のメリットがあるのもまた事実です。ここでは永代供養に代わる選択肢として、東京都の代表的な公営墓地をいくつか紹介します。

東京都の代表的な公営墓地

東村山市にある「都立小平霊園」は、西武新宿線・小平駅から徒歩5分の場所にある公営墓地です。園内は敷地の半分が墓域、残り半分が樹林や草地となっているため、休日には園内を散策する人もいるのだとか。こちらの霊園では、一般墓のほかに「合葬埋蔵施設」や「樹林型合葬埋蔵施設」、「樹木型合葬埋蔵施設」を運営しています。ご遺骨の埋蔵数によって費用は変わってきますが、いずれも管理料不要で、費用を安く抑えやすいのが魅力です。

府中市にある「都立多摩霊園」は、日本で初めての公園型共同埋蔵施設。歴史があって著名人のお墓も多く、地域の人にも親しまれている霊園です。都営霊園最大の敷地面積をほこる園内では、一般墓のほかにロッカー型の大型納骨堂「みたま堂」を運営中。「みたま堂」は永代供養付きの施設ではありませんが、個別に30年間使用でき、希望があれば期間を更新することも可能です。

八王子市の「八王子市営霊園」は、京王高尾線・山田駅から徒歩約10分の市民墓地。八王子市南部に広がる丘陵の南向きの斜面にあるので、日当たりが良いのが魅力です。こちらの霊園では、一般墓のほかに「合葬式納骨壇」を運営中。納骨後に施設内に入ることはできませんが、施設外に設けられた献花台でお参りが可能です。

まとめ

ほかの都道府県に比べると、東京都の葬儀にはあまり目立った特徴がみられません。しかし、昔ながらのしきたりを守っている地域も少なからずあって、そこでは葬儀中に珍しい光景がみられることもあるようです。

そんな東京都には、さまざまな種類の永代供養施設があります。なかでも納骨堂の数がほかの地域に比べて多く、いずれもデザイン・サービスが充実している印象です。このほか永代供養墓、樹木葬の施設も充実しているので、気になる方はぜひチェックしてみてください。