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香川県の永代供養・永代供養墓。葬儀のしきたり

波穏やかな瀬戸内海を望む香川県。小豆島などを含む県全体の面積は約1,877平方キロメートルで、「日本一小さな県」として知られています。そんな香川県には、この地域ならではの葬儀にまつわる風習やしきたりがいくつか残っています。また、葬儀1件あたりの費用について調べてみると、意外なことがわかりました。

最近、話題となっている永代供養や永代供養墓、香川県内でも広がりを見せつつある永代供養施設についてもご紹介します。

この記事でわかること
  • 香川県の葬儀・お墓事情
  • 香川県の寺院数や葬儀1件あたりの費用
  • 永代供養・永代供養墓の基礎知識と、香川県で永代供養をおこなっている施設

香川県のお墓・葬儀事情

真言宗の開祖・空海(弘法大師)が生まれた香川県。四国八十八カ所の結願の地でもあって、多くの人が訪れる寺院もいくつかあります。まずは、香川県内にある寺院の数と葬儀1件あたりの費用、香川県ならではの葬儀に関するしきたりをご紹介します。

香川県の寺院数

文化庁の「宗教年鑑 令和元年版」を参考にデータを見てみると、日本全国にある76,930カ所の寺院のうち、香川県内の寺院の数は873カ所。全国47都道府県中第37位で、四国4県に限って見ると第33位の愛媛県(1,079カ所)に次いで多い数字です。ちなみに、第41位の徳島県には629カ所、第45位の高知県には367カ所の寺院があります。

香川県で有名な寺院

香川県を代表する寺院といえば、空海が生まれた場所とされる「善通寺」(善通寺市)や源平合戦古戦場の史跡がある屋島の「屋島寺」(高松市)、四国八十八カ所霊場の結願の地として知られる「大窪寺」(さぬき市)などが挙げられます。

香川県の葬儀1件あたりの費用

経済産業省の「平成30年特定サービス産業実態調査」によると、香川県の葬儀1件あたりの費用はおよそ102万円となります。
※「葬儀一式請負の年間売上高(百万円)/年間葬儀取扱件数(件)」で計算

全国平均約110万円から比べると低い数字ではありますが、四国4県のほかの県を見てみると高知県(約100万円)、徳島県(約86万円)、愛媛県(約83万円)と、意外にも四国では香川県が一番葬儀に費用をかけていることがわかります。

香川県の葬儀事情・しきたりの傾向

葬儀には、その地域ならではの風習やしきたりが今も色濃く残っています。香川県にも、他県にはない葬儀に関するしきたりがいくつかあります。ここでは、その代表的なものをご紹介します。

たくさんの僧侶が読経をおこなう

県庁所在地がある高松市やその周辺では、葬儀の際、大勢の僧侶が読経をおこない故人の冥福を祈るのが一般的なのだそうです。僧侶がズラリと並ぶ姿は、弔問のために訪れた方からすると圧巻の光景かもしれません。

「こんぴらさん」の近くでは葬儀をおこなわない

香川県を代表する神社として有名な「金刀比羅宮」(金刀比羅神社)の近くでは、一部の宗派を除き葬儀をおこなわないのだそうです。似たようなしきたりは、島根県の「出雲大社」や福岡県の「櫛田神社」近辺でもあって、神道の「穢れ」の思想が影響しているのではないかと考えられます。

納棺せずに通夜をおこなう

香川県では、納棺をおこなわず布団に故人を寝かせた状態で通夜をおこなう場合もあります。また、一部地域では、一般弔問客の来訪を断って、近親者だけでひっそりと通夜を営むケースもあるそうです。

女性の髪に白い紙を挟む理由は?

香川県では、火葬場へ向かう際、近親者の女性は髪に白い三角の紙を挟む風習があります。これは、「子孫を残す女性を穢れから守るため」とも白装束をまとった死者に姿を似せることで「三途の川の手前まではご一緒しますよ」という気持ちを表わしているともいわれています。

収骨を翌日におこなう地域も

香川県は、通夜と葬儀、告別式の後に火葬をおこなう「後火葬」が一般的ですが、丸亀地域では火葬の翌日に収骨をおこなう「灰葬」の風習が残っています。

香川県でも広がりをみせる永代供養・永代供養墓

ところで、みなさんは「永代供養」という言葉を聞いたことはありますか?TVやラジオ、インターネットの広告などで目にしたことがあるという方も多いと思います。

永代供養は、近年注目を集めている新しい供養のかたちです。ここでは、永代供養や永代供養墓について、さまざまな視点から見ていきます。

永代供養・永代供養墓の概要

永代供養とは、故人を亡くしたご遺族に代わり寺院や霊園などの施設が故人の供養やお墓の管理をおこなう仕組みを指します。また、永代供養をおこなうお墓のことを、ほかのお墓と区別するために「永代供養墓」と呼びます。

永代供養墓には、一部例外を除いて一般的なお墓を建てるよりも費用を抑えられることや、施設が掃除などをおこなうため肉体的な負担が減ること、生前から契約できるため安心してその後の人生をおくることができるなど、たくさんのメリットがあります。

永代供養・永代供養墓の歴史

先祖代々のお墓を引き継ぐ今のお墓の形は、実は明治時代に制定された「家制度」に基づいているといわれています。

家制度とは、一家の代表者である戸主(こしゅ)が家の全ての権限や責任を持つ制度で、戸主にはお墓や墓地の相続権も与えられていました。戸主の権限は、一般的に一家の長男に引き継がれ、その中にはお墓の相続も含まれています。

江戸時代までは、個人ごとにお墓を建てるのがほとんどでしたが、家制度の確立によって日本人の中に「お墓は家が引き継ぐもの」という感覚が定着しました。

しかしながら、人口の高齢化や都市への流出によって、「誰がお墓を守るのか」は大きな課題となっています。そんな中、新しい供養の形として登場したのが永代供養。現代人のニーズに合致した要素が多いため、人びとの関心度が高まりつつあります。

永代供養の種類と香川県で運営している施設

ひとくちに永代供養といっても、樹木葬や納骨堂などさまざまな形があってそれぞれに特徴があります。ここでは簡単ではありますが、永代供養墓、樹木葬、納骨堂の3つについて、そのメリットや香川県内の代表的施設をご紹介します。

永代供養墓

永代供養をおこなうお墓のうち、「永代供養墓」は屋外にあるものを指すケースが多いです。最初からほかのご遺骨と一緒に合祀する「合祀型」とご遺骨を個別に安置・供養した後、合祀墓に改めて納める「骨壺安置型」に分かれています。

また、「骨壺安置型」は、ご遺骨をひとつの場所に安置する「集合安置形」とあらかじめ区分けされたスペースに安置する「個別安置形」に分けられます。

それぞれメリット・デメリットがあるので、詳しくは下記ページを参考にしてください。

香川県で永代供養墓を運営する施設

香川県内にも徐々にではありますが、永代供養墓を運営する寺院や霊園が増えているようです。

たとえば、高松市にある浄土真宗大谷派の「徳成寺」には、スタイリッシュなモニュメントを墓石に見立てた永代供養墓「瀬戸のともしび」があります。宗旨・宗派は不問。一式の費用を払った後は、継続的管理費を支払う必要がありません。アクセス面が良い点もうれしい、注目の施設です。

また、香川県を代表する「善通寺」にも、2009年に永代供養施設として「光明殿(こうみょうでん)」が建立されました。内部には、同寺とゆかりの深い弘法大師像や十三仏などが安置。こちらも宗旨・宗派不問となっています。

宗教色の薄い霊苑をお探しの方には、「高松東霊苑」(三木町)がおすすめ。こちらには、樹木葬などのほか、永代供養付きの合祀墓「もやい之墓」があって、墓じまいを検討している方やおひとり様などから選ばれています。費用は永代供養料10万円と墓石に故人の氏名を刻字する料金のみ。明朗な価格設定も大きな魅力です。

樹木葬

墓石などの代わりに樹木や花木を植栽して故人を弔う樹木葬。厳密には「樹木葬=永代供養墓」ではないのですが、ほとんどの施設で永代供養がセットとなっていることから永代供養のひとつの形として考えられるようになりました。

最近では、おしゃれなガーデニングタイプの樹木葬も登場していて自然志向の方などから選ばれています。

香川県の樹木葬施設

高松市の「本門院克軍寺」は、城下町・高松の礎を築いた生駒家、松平家ゆかりの寺院。こちらの境内に2020年に誕生した「新・桜の樹木葬」は、シンボルツリーとなる桜と供養墓の周囲にご遺骨を納めるメモリアルストーンが配された美しいスタイル。墓苑の高台には桜とオリーブの木、そして芝生の下で眠ることができるタイプの樹木葬もあって、県内でも注目を集めています。

同じく高松市にある「圓福寺」には、平和や安らぎの象徴であるオリーブの木の下にご遺骨を納めるタイプを始め、全部で6タイプの樹木葬が設けられています。ペットと一緒に眠ることができるタイプもあって、愛犬家や愛猫家などから選ばれています。

また、県西部・坂出市の「坂出さくら離宮」にも、永代供養付きの樹木葬を用意。ご夫婦向けの「樹木葬 さくらの碑」と永代にわたって合祀されないおひとり様用の「永寿葬」の2タイプから選べます。

納骨堂

納骨堂は、主に屋内のスペースにご遺骨を納めるのが特徴的です。樹木葬同様、厳密には永代供養墓とはいえないのですが、最近では永代供養もおこなってくれる寺院や霊園などが増えていることから、永代供養のひとつのスタイルとして認識されるようになりました。

永代供養墓には、ロッカー形式の棚にご遺骨を納める「ロッカー型」や集合墓タイプの「霊廟型」、そして最近では最新テクノロジーを取り入れた現代人のニーズに合う「機械式納骨堂」も登場しています。

香川県の代表的な納骨堂

三豊市の「弥谷寺」は、四国八十八カ所第七十一番札所として多くのお遍路さんが訪れる寺院。こちらには、安心の価格で納骨と永代供養をおこなってくれる納骨堂があります。かつて空海も修行をした山岳霊場ではありますが、納骨堂へは送迎バスに乗って来場可能。足腰が悪いという方も気兼ねなくお参りできます。

また、高松市の「眞教寺」にも、本堂の一角に納骨堂を設置。最大8体まで納骨できるロッカー形式の区画と、阿弥陀如来像のお膝元に設けられた区画に一体ずつご遺骨を納める形式が用意されています。

香川県の公営墓地

墓地には、寺院や霊園が運営する民営墓地のほかに、市区町村などが運営する公営墓地があります。公営墓地には、リーズナブルな費用でお墓を建てられることや民間と異なり運営母体が大きいためお墓を失う心配が少ないなど、民営墓地にはないメリットが挙げられます。そのため、空き枠が出たとしてもすぐに埋まってしまうことも多いため、関心がある方はお住まいの市町村の公式HPなどをチェックしておくと良いです。

また、公営墓地に永代供養墓はありませんが、永代供養墓とよく似たスタイルの「合葬式墓地」や樹木葬と共通点の多い「樹林墓地」を設けているところが少しずつ増えているようです。また、納骨堂を設けている施設もあります。

香川県の代表的な公営墓地

高松市の南部にある「高松市平和公園」には、個人および夫婦用の合葬式墓地が設けられています。こちらは、生前であっても申し込みが可能。一体10万円~となっており管理料は必要ありません。

丸亀市や坂出市、善通寺市、東かがわ市などにはそれぞれ公営墓地が設けられていますが、合葬式墓地や樹林墓地はないようです。しかしながら、ほかの都道府県でも合葬式墓地や樹林墓地へのニーズが高まっていることから、香川県でも今後新たに設備を整える市や町が出てくることが想定されます。

まとめ

日本で一番面積の小さな香川県。空海が生まれた土地だけあって、善通寺を始め弘法大師ゆかりの寺院がたくさんあります。葬儀1件あたりの費用が四国4県で一番高いのですが、葬儀にたくさんの僧侶が臨むなど、香川県ならではの葬儀のスタイルに理由があるのかもしれません。

香川県内では、寺院を中心に永代供養をおこなう施設があります。また樹木葬を設けている寺院もいくつかあるようです。他県に比べて大規模な霊園はあまりありませんが、今後は永代供養墓や樹木葬、納骨堂を新設する施設も増えることが予想されます。

今回は詳しくご紹介できませんでしたが、永代供養にはそれぞれメリット・デメリットがあって、場合によっては永代供養が不向きという方も。永代供養を考える際は、周囲の人たちとも相談することをおすすめします。