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山梨県の永代供養・永代供養墓、葬儀の風習を確認

日本のほぼ中央に位置する山梨県は、県名に「山」と付くとおり周囲を山に囲まれた地形が特徴です。富士山や八ヶ岳、南アルプス、奥秩父山地など、標高2,000メートルを超す山々に囲まれていて、日本の中でも数少ない内陸県に該当します。そのため、県内は自然が豊かでぶどうや桃、さくらんぼなど、果樹栽培も盛んです。

そんな山梨県は、昔ながらの風習が残っている地域でもあって、一部の地域では現在でも土葬がおこなわれている地域も。今回はその理由や、山梨県のそのほか特徴的な葬儀の風習、葬儀1件あたりの費用などを紹介します。

また、近年注目が集まっている永代供養についても触れていきます。基本的な情報や種類、山梨県内で永代供養をおこなっている施設についてもチェックするので、ぜひ参考にしてください。

この記事でわかること
  • 山梨県の葬儀の様子。昔からの風習
  • 山梨県の寺院数や葬儀1件あたりの費用
  • 永代供養・永代供養墓の概要と、山梨県の運営施設

山梨県の葬儀事情・風習やしきたり

山梨県の葬儀における独特の風習について見ていく前に、県内の寺院数や葬儀1件あたりの費用について確認します。

山梨県の寺院数

文化庁の「宗教年鑑 令和元年版」によると、山梨県の寺院数は1,491カ所で、これは全国23位の数字にあたります。寺院数の全国平均は1,637カ所なので、山梨県は平均よりも寺院数が少ないです。

しかし、山梨県には日蓮宗の総本山である「身延山久遠寺」や、本堂が国の重要文化財に指定されている「甲斐善光寺」、武田信玄の菩提寺である「恵林寺」など、有名な寺院が存在します。

山梨県の葬儀1件あたりの費用

経済産業省の「平成30年 特定サービス産業実態調査」によると、山梨県の葬儀1件あたりの費用は約147万円で、これは全国3位の数字にあたります。全国平均は約110万円なので、山梨県の葬儀費用は平均よりも高いです。

近隣県の数字を見てみると、静岡県は約137万円(全国7位)、長野県は約151万円(全国2位)、神奈川県は約121万円(全国17位)、埼玉県は約119万円(全国19位)です。山梨県、長野県、静岡県は全国10位以内に入っているので、全国的に見ても葬儀費用が高めの地域であるといえます。

山梨県の葬儀について。風習やしきたり

一部地域では現在でも土葬がおこなわれている

土葬は日本では禁止されていると勘違いしている方も多くいるかもしれませんが、都道府県知事、地方自治体、墓地運営者、これらの許可がすべてあれば土葬は可能です。ただし、東京都など一部の大都市や、多くの自治体・墓地では禁止していることから、「土葬は日本では禁止されている」といった勘違いが生まれてしまったようです。

禁止されていないとはいえ、できる地域は限られている土葬。しかし、山梨県の一部地域では今なお土葬がおこなわれています。火葬が主流となった現代の日本では、珍しいといえます。

土葬をおこなう場合は、葬儀後にご遺族が協力してリアカーなどでご遺体を墓地まで運び、棺ごと土の中に埋葬するのが一般的となっています。また、土葬が主流の自治体でも火葬を選択することはできるようです。

出棺の際に「仮門」を作る

山梨県の一部地域では、出棺の際に「仮門」を作るという風習が残っています。これは全国的に見られるならわしで、普段利用している玄関とは別に仮の門を作って、棺をくぐらせるというものです。

たとえば竹材などをアーチ状に曲げて玄関の脇に仮の門を設け、そこに棺をくぐらせます。そして、出棺が終わると仮門はすぐに壊してしまうのがしきたりです。これには「死者がこの世に戻ってこられないようにする」という意味があるそうです。

「棺回し」「三回回し」という風習

大月市には「棺回し」という風習があります。これは出棺の際、棺を担いだままぐるぐると3回回すというもので、このことから別名「三回回し」とも呼ばれます。

由来は諸説ありますが、一説には棺を回すことで故人が方向感覚を失い、家に帰って来られなくするためといわれています。これには、故人が迷ってこの世に戻ってくることなく、しっかりとあの世へ旅立ってほしいという想いが込められているそうです。

また、古代の日本では、「回る」という行為は神霊と人とがつながる儀式であるとみなされてきました。このことから「棺を回す」ということは、現世の罪が滅びる“減罪信仰”の意味合いを持ち、四国の八十八カ所巡りと同様の修行になると考えられてきたのです。

山梨県でも広がりをみせる永代供養・永代供養墓

現在でも土葬をおこなう地域があって、「棺回し」や「仮門を作る」など、昔ながらの風習が残る山梨県。そんな山梨県でも「永代供養」という新しい供養方法が広まりつつあります。

永代供養の基礎情報について確認しつつ、「永代供養墓」「合祀墓」「共同墓地」の違いについてもお伝えします。

永代供養・永代供養墓の概要

永代供養とは、納骨後の管理・供養の一切を施設側に任せられる供養方法のことです。そして、永代供養をおこなうお墓のことを、一般のお墓と区別して「永代供養墓」と呼びます。

従来のお墓では法要があるたびに霊園・寺院に行く必要がありましたが、永代供養ではその必要がありません。法要や供養は定められたタイミングで施設側がおこなってくれるので、ご遺族がわざわざ足を運ばなくても大丈夫です。

また、お墓の掃除や修繕も施設が責任を持っておこなってくれるので、お墓周りのことに関して気を揉む必要もありません。

それにくわえて、永代供養には以下のような特徴があります。

このように、永代供養は従来のお墓に比べて利用のハードルが低く、さまざまなメリットがある供養方法なのです。

永代供養墓、合祀墓、共同墓地の違いとは?

永代供養や永代供養墓と似た言葉に「合祀墓(ごうしぼ)」や「共同墓地」というものがあります。

合祀墓とは?

合祀(ごうし)をおこなうためのお墓のことを合祀墓(あるいは合葬墓)といいます。合祀とはご遺骨を骨壺から取り出し、共同スペースにほかのご遺骨と一緒に埋葬することです。

一方、永代供養墓の中には、「最初からご遺骨を合祀するタイプ」と「ご遺骨を骨壺で安置するタイプ」がありますが、この2つのうち「最初からご遺骨を合祀するタイプ」は合祀墓と同じものです。

つまり、永代供養墓と合祀墓は全く別物というわけではなく、「永代供養墓の中には合祀墓という形態がある」というわけですね。

共同墓地とは?

共同墓地とは、「複数の人が同じ場所に埋葬されるお墓のこと」を指します。もともとは地域の共同体によって管理されていた墓地のことを「共同墓地」と呼んでいましたが、近ごろでは合祀墓のことも共同墓地と呼ぶことが増えました。

つまり、「共同墓地」には主に2つの意味があるということです。

先ほど見たとおり、永代供養墓と合祀墓は完全に別物ではなく、「永代供養墓の形態のひとつに合祀墓がある」というのが正確な認識です。そして、「共同墓地の2つ目の意味=合祀墓」なので、共同墓地と永代供養墓もまた、全く別物ではないことがわかります。

少しややこしいですが、詳しくは以下の記事でも解説しているので、ぜひ参考にしてください。

永代供養の種類と山梨県の運営施設

永代供養には基本となる「永代供養墓」以外にも、「納骨堂」「樹木葬」という形態があります。この項目では、それぞれの特徴を確認しつつ、山梨県でそれらを運営する施設を紹介しますよ。

永代供養墓

永代供養墓とは、永代供養の中でも最も基本的な形態です。霊園や寺院の墓地内に一般墓と区別して専用の区画を設け、そこでご遺骨の管理・供養をおこなうのが一般的。

なお、永代供養墓の中にもいくつかのタイプがあって、それぞれ外観や納骨方法が異なります。
代表的な3つのタイプをご紹介します。

いずれのタイプでも、ご遺骨の安置スペースや参拝スペースは屋外にあることが多く、お参りの際は天候に注意する必要があります。

山梨県で永代供養墓を運営する施設

北杜市にある「見法寺」は、700年の歴史を持つ日蓮宗の寺院。境内には樹齢150年を超える桜の木があって、春になると満開の花を咲かせます。こちらの寺院では、「玄題廟」という永代供養墓を運営中。ご遺骨1体あたりの費用は15万円で、先祖代々のご遺骨も永代供養可能です。ご遺骨は13回忌までは個別に安置してもらえ、その後合祀されます。こちらでは「墓石」の永代供養もおこなえるので、気になる方はチェックしてみてください。

甲府市にある「涌泉寺」は、JR中央温泉・塩山駅から徒歩9分の場所にある寺院。こちらの寺院では永代供養墓「和みの塔」や、永代供養付き墓地を運営中です。「和みの塔」では、個別安置の期間を3回忌・7回忌・23回忌・33回忌から選択可能。事前見学ができるので、契約前に現地の様子や自分に合ったプランなどをじっくりと検討することができます。

同じく甲府市にある「光福寺」は、JR中央本線甲府駅から車で約7分の場所にある寺院。こちらでは一般墓のほかに、3種類の永代供養墓を運営中です。「拈華微笑」は1霊ごと骨壺のまま棚に安置するタイプの永代供養墓で、「円心」は最初から合祀するタイプの永代供養墓となっています。また、夫婦・家族単位の永代供養墓「永代個別墓」もあって、こちらは2~4名まで埋葬可能ですよ。

納骨堂

納骨堂とは、建物内に納骨スペースや参拝スペースを設け、そこでご遺骨の管理・供養をおこなう施設のこと。もともとは「ご遺骨の一時的な預かり場所」でしかありませんでしたが、最近は永代供養付きの納骨堂も増えてきています。

永代供養墓と同じく、納骨堂にもさまざまなタイプがあります。

建物の規模やプラン・サービスの充実度は施設によって異なります。また、参拝スペースは屋内にあることが多いため、天候に左右されずゆっくりと故人と向き合えるのが魅力です。

山梨県で納骨堂を運営する施設

都留市にある「耕雲院」は、室町時代から620年続く歴史の深い寺院です。こちらでは、永代供養墓にくわえて「種月観音霊廟」という納骨堂を運営中。会員になると専用の分骨位牌を用意してもらえます。没後は位牌の中にご遺骨の一部を分骨し、最長で32年間安置。残りのご遺骨は専用の箱に移され、納骨棚で6年間(延長可)安置されますよ。期間満了後は永代供養墓に移されるので、注意してください。

北杜市にある「法徳寺」は、富士山を一望できる見晴らしの良い場所にある寺院。こちらの寺院では、「帰郷庵」という納骨堂を運営しています。生前に申し込む「生前帰郷」と死後に申し込む「死後帰郷」という2つのプランがあって、いずれも分骨・全骨で納骨可能です。ただし、ご遺骨は合祀されるので、納骨後に返還してもらうことはできません。また、永代供養を希望する場合は、基本料金にくわえて永代供養料がかかってくるので注意してください。

樹木葬

樹木葬とは、墓石の代わりに樹木や草花を植え、それを墓標にして故人を祀るお墓のことです。ご遺骨は直接土に触れる形で埋葬するほか、小さな骨壺や専用の容器に入れて埋葬する方法などがあります。

自然の山林をまるごと墓地として活用する「里山型」と、霊園の中に専用区画を設ける「霊園型」というタイプがありますが、ほとんどの樹木葬は「霊園型」に分類されます。「里山型」は山林を購入する必要があるため、必然的に施設数が少なくなるためです。

樹木葬の中には彩鮮やかなガーデニング風の施設や、和風・洋風と複数の区画が容易された施設などがあります。自然の豊かさや、季節ごとに表情を変える花々の美しさを楽しみたい方は、樹木葬が向いているといえますね。

山梨県で樹木葬を運営する施設

笛吹市の「瑞蓮寺」は武田信玄ゆかりの寺院です。こちらでは境内墓地の一画の藤棚に覆われた敷地で樹木葬を運営中。春は桃の花、5月は富士の花、秋には山茶花と四季折々で美しい風景が楽しめますよ。ご遺骨は直径30cmの底がない筒に収められ、個別のスペースに区切られて埋葬されます。また、樹木葬のほかに合祀墓や個別墓区画もあって、そちらでは一定期間ご遺骨を骨壺で安置可能です。

南巨摩郡の「桜花廟」は、「日本のさくら100選」にも選ばれた桜の名所・大法師公園のすぐ近くにある樹木葬墓地です。大変見晴らしの良い場所で、晴れた日には真っ青な空と富士山を眺めることができますよ。ご遺骨は幅20cmのプレート墓石の下に、袋に入れられて埋葬されます。ご遺骨は10年間個別に埋葬された後に合祀されますが、契約更新をすれば期間延長も可能です。

北杜市にある「岩窪墓苑」は、JR中央本線から小淵沢駅から車で12分の霊園です。霊園からは八ヶ岳を眺めることができ、日あたりも良好で明るい雰囲気が漂っています。こちらではガーデニング型樹木葬「フラワージュ」を運営中。ご遺骨は琉球ガラス製の骨壺に入れられ、個別に埋葬されます。「通常タイプ」では13年間個別安置後にご遺骨は合祀されますが、「永代タイプ」なら期限なしで個別に埋葬してもらえます。

山梨県の公営墓地の紹介

墓地には民間が運営する「寺院墓地」や「民営墓地」のほかに、自治体が運営する「公営墓地」があります。

公営墓地のメリットは、民間の墓地に比べて費用が安く、自治体が運営しているという安心感があること。しかしその分人気が高く、競争倍率は高くなりがちです。さらに、申込み条件が設定されているため、民間の墓地に比べて利用のハードルが高いのが難点となっています。

注目するべき点は、公営墓地では原則として永代供養がおこなわれることはないものの、近年、永代供養に似た性質をもつ「合葬墓」や「樹林墓地」と呼ばれる墓(墓地)を開設する自治体が増えてきたことです。これらは「永代に供養することはないが、永代に管理はおこなう」といった特徴があるため、人気が高まっています。

山梨県ではまだ合葬墓はありませんが、住民たちの要望を受けて開設される日がくるかもしれません。もしも永代供養を検討するのであれば、一度お住いの地域の公営墓地ではどのような墓があるのかを確認してみることをおすすめします。

あわせて、合葬墓などではないが、通常のお墓利用として公営墓地を選択肢のひとつに入れるかの検討をしてみても良いのかもしれません。

永代供養に代わる選択肢として山梨県内の市営墓地をいくつか紹介します。

山梨県の代表的な公営墓地

山梨県内では甲府市、南アルプス市、上野原市、市川三郷町、富士河口湖町などが公営墓地を運営しています。

たとえば、甲府市営「つつじが崎霊園」は、霊園名にもあるとおり春になると桜やつつじなどが咲く、美しい花々に囲まれた霊園。アクセスは山梨交通バス「武田神社バス停」から徒歩で約12分。使用するためには「甲府市に住所を有するか亡くなった方が甲府市住民である」「市町村税または特別区税を滞納していない」など、いくつかの条件をクリアすることが必要です。

南アルプス市では、「浅原共同墓地」があります。JR見延線・東花輪駅から車で10分。すぐ近くに釜無川が流れているので、涼しげな空気を感じられます。

まとめ

山梨県は今なお土葬がおこなわれている地域があるなど、昔ながらの風習が息づいている地域です。出棺の際には「棺回し」や「仮門」というしきたりが見られることも。そのため、県外から葬儀に参列する場合は驚くことがあるかもしれませんね。

そんな山梨県でも徐々に永代供養が広まりつつあります。とくに樹木葬の中には山梨県の豊かな自然を堪能できる施設があって、そちらは自然を愛する方や雄大な山々を望む場所で眠りたい方におすすめです。

山梨県内の永代供養を探している方は、この記事で紹介した情報を参考にして、ぜひご自身に合った施設を見つけてください。